【21年度予算審査】保育園の今後と“オンリーワン”の学童

3532d9bd.jpg3月18日は民生費と衛生費の審査。特に議論が集中した事業はありませんでしたが,今後に課題を残すと思えたのは保育園の待機児でした。数は確定していませんが,認証保育所などを増設しているのにもかかわらず,待機児数は昨年並みとの予想です。公立保育所の経費ついては批判があり,民営化すべきかも含めて今後は大きな問題となるかもしれません。


厳密ではありませんが,民生費は主に高齢者は子ども,障がい者への福祉関連の予算。衛生費は,健康や保健,環境対策に関する予算です。

民生費の審査では,来年度(4月)からの保育所への待機児数についての質問があり,確定はしていないものの昨年並みの70名代になりそうだとの答弁がありました。
数字が確定されないのは,待機児数が認可保育所に入れなくても認可外の認証保育所などへ入園できればカウントされないため,認可保育所の締め切りの後の認可外への入園数が確定することで待機児数が確定されるためです。

平成20年度の待機児数は74名。19年度の55名からさらに増加してしまいした。昨今の経済状況から,保育所への入園希望も増えているとの報道もあり,大型マンションへの入居も始まれば,さらに保育所へのニーズは高まると考えられます。

市は,認証保育所の誘致を積極的に行ってきており,昨年だけで3カ所がオープンし90名の定員増。今年の12月には西久保に新たな認可保育所(第二精華保育園)が開設予定であり,新たな認証保育所の誘致,幼稚園の預かり保育への補助などにより待機児対策を積極的に進めるとしています。

予算特別委員会では,公立保育園への費用がかかりすぎ。民間委託して経費を減らし,その分を幼稚園保護者への補助拡大に使うべきとの意見もあり,待機児対策を含めて乳幼児期への予算をどのようにすべきか,今後の大きな課題となりそうです。

保育所では,公募した園長が退職することについての質問もありました。団塊世代の大量退職に加え,職員定数の適正化から保育士の採用を控えているため,園長となる世代の人材不足から,任期付き(最長5年)で公募されましたが1年で退職することが審査のなかで分かりました。

退職については,個人の都合ですので是非は問えませんが,今後も公募を行うのかは分かりませんでした。
武蔵野市は,正規職員(公務員)である保育士の定年による職員数の自然減にたいして正規職員の採用による補充をせずに嘱託職員を増やすなどで対応し経費削減を目指す“武蔵野方式”による保育所“改革”を進めてきました。

公設公営の保育所を民営化,民間委託にするのであれば,さらに自然減を待ち,公設公営の保育所をいくつかの園ごとに民営化,民間委託していくのが最も課題が少ない手法です。減らしていく中で,人材が短期的に不足するのであれば公募するというのが,セオリーでしょう。

また,公設公営を維持することを考えれば,新規採用は必要であり,新人が育つまでのつなぎとして公募をする考え方もあります。

議会には民間委託(民営化ではなく)すべきとの意見は強くあります。園長公募は,民間委託化,公設公営維持どちらに進むにしろ,現状の人材構成では無理であったから実施されたと考えるのが通常ですから,公募を今後も行うのかどうかは,保育所の現状を今後をどう判断するかに影響するのではないでしょうか。今回の予算審査では方向性は見えませんでした。

このほか,民生費では,生活保護が昨今の経済状況から増えているのかとの質問がありましたが,武蔵野市では急増はしてないとの答弁があり,他自治体とは様相が異なっているようです。

★待機児数は,認可保育所へ入所希望していても入れない数を以前はカウントしていましたが(旧基準),現在では,認可外保育所へ入所した場合はカウントしていません(新基準)。そのため,以前よりも待機児数は減っていますが,認可を求めている数は自体は減っていないのが実情です。

この認可か認可外かとの問題は,児童福祉法第24条に『保護者から申込みがあつたときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない。ただし、付近に保育所がない等やむを得ない事由があるときは、その他の適切な保護をしなければならない。』とあることから保育所の設置は自治体の義務となっています。
ただし,すべてに対応するには経費がかかることからどのようにするかは自治体の裁量であり,経費のかかる保育所を増やすかどうかは自治体(市民や議会,首長)の考え方次第です。

★民生費では,多摩地区26市での学童クラブへ市立以外(私立,都立など)の学校へ通う子どもが入所できているか。土曜日を閉所しているかの資料を請求しました(画像)。

見て分かるように,武蔵野市だけが入所を市立学校に限定し,土曜日を閉所しています。ナンバーワンやオンリーワンを目指すことは否定しませんが,こんなことでの武蔵野市独自を続けている意味はありません。子育て施策を重視しているとしている武蔵野市政であれば,このデータを見てどう考えるのでしょうか。

どのように考えるかを私は市長へ質問をしました。早急に研究との答弁でしたが,研究している間に子どもは成長し,日々家庭は困っているのです。必要なのは決断だけ。費用などの課題は,方向を決めてから,保護者や子どもを考えれば良いだけのこと。来年度早々ではなく、夏休み前にでも実施すべきです。

【参考】
児童福祉法

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