一般質問を終えて(指定管理者制度)

平成21年第一回定例市議会の一般質問が終わりました。私の一般質問は、以前にお伝えしたとおりですが、質問として提案した内容を市としても検討するとの答弁がありましたので、一定の前進があったと思いました。
特に指定管理者制度については、指摘した点について市も同様の考えをもっており、今後に期待ができると思いました。


■目的とミッションの可視化

武蔵野市は、文化会館や公会堂,総合体育館などの市の施設を市が出資している外郭団体を指定管理者制度によって指定し管理運営をさせています。この指定管理者制度ですが,官から民への流れになかで考えられた制度でもあることから,とかくコスト削減を考えてしまい,そもそもの施設設置の目的や外郭団体が何をすべきかが分からなくなり,結果的に市民利益にならない課題があります。

コストは重要ですが,何よりも,事業を行うのであれば事業や施設が何をすべきかの目的とその目的のために具体的に何をするかのミッション,そして,その課程を評価・チェックするためのモニタリングシステムが必要です。

指定したら後は知らないよ,ではすまされません。何よりも,指定管理者制度で行うことは,市ではない別の組織(民間会社も含む)が市の事業を行うことになるのですから,市として求める目的やミッションを明確にして協定書や仕様書として明示したうえで,契約を行う必要があるはずです。

しかし,現状ではこれらの明確な規定がないと思えたことから今回の一般質問を考えてみました。武蔵野市は,外郭団体によって文化会館や総合体育館の管理運営を指定管理者制度が考えられるよりもはるか前から実施してきたこともあり,従前の手法をそのまま行ってきているのが正直なところだと思います。
幸いというか,外環団体の職員意識が高いこともあるのかは分かりませんが,それでも事業内容などは良いことから問題意識になっていないと思えたことも理由でした。

■制度活用

今回の一般質問の直前でしたが,市はモニタリングの試行を行い報告書の概要版を議員には配布をしました(市のサイトにアップはされていないようです)。このこと自体は良いことですが,何を目的としたモニタリングなのか。目的達成のためのミッションは何か,どのように進めていくかを市と指定管理者との間で明確にすること(協定書,仕様書)がないと,モニタリングだけをすれば良いとなり,目的に進んでいるのかが分からなくなることがあります。

モニタリングの試行実施は良いことだとしても,今回の質問で分かったのは,協定書や仕様書がないこと。さらには,目的やミッションが明確ではないことでした。

武蔵野市は,外郭団体については指導監督の基本方針を策定し評価をすでに行っているのですから,これを元に契約という形で市民も分かるように可視化すれば良いはずです。
指定管理者制度は課題が多いと思いますが,制度を使うのであれば,制度を利用して良い事業内容にしていくべきです。

そのためには,明確に何が目的なのか。目的を達成するためのミッションを明確にして,評価できるようにしなければ,結局は何をしているのか分からない。無駄に結びつきます。
このことの重要性を理解しているか,というのが今回の一般質問のテーマでした。答弁には,目的やミッションの明確化,協定書や仕様書を検討したいとありましたので,今後に期待が持てると思います(正式な答弁内容は議事録をご参照ください)。

■外郭団体

これらの制度設計も重要ですが,指定管理者となる武蔵野市の外郭団体の見直しも必要です。現在,武蔵野市には下記の外郭団体があり,財政援助だけでなく,市の職員の派遣など人的支援も行っています。

○財政出資団体(市が100%出資)
・財団法人 武蔵野市開発公社
・武蔵野市土地開発公社
・財団法人 武蔵野市福祉公社
・財団法人 武蔵野文化事業団
・財団法人 武蔵野健康開発事業団
・財団法人 武蔵野スポーツ振興事業団

○援助団体(市が中心となり設立)
・社団法人 武蔵野市シルバー人材センター
・社会福祉法人 武蔵野市民社会福祉協議会
・武蔵野市国際交流協会
・武蔵野市子ども協会
・社会福祉法人 武蔵野

人口13万人の市には,多すぎではと思わないでしょうか。武蔵野プレイスや学校給食も直営ではなく外郭団体で実施するとの方針がありますので,さらに増えることになります。

外郭団体が増えると,それぞれに出資金や役員,人材,事務費用が発生します。これらの団体をいくつかに統合することで個別の事務費用が削減可能となり,市からの財政支援を減らすこと。あるいは,団体としての事業拡充も可能となるはずです。事業内容の見直しは当然としても,そもそもの団体についても検討すべきと提案をしました。市としても同様の考えであるとの答弁でした。

■行政改革

右肩上がりの経済状況が見込めない以上,事業の見直しは重要です。たんなるコストカット,アウトソーシング,民営化すればそれで良いのではありません。何が大切なのかを明確にして事業内容を整理していくこと。目的達成のため,市民のためになると判断すればコストは必要ですし,直営にすることも選択枝と考えていくことが“行政改革”であるはずです。
指定管理者制度を使うのであれば,目的達成のためのシステムを可視化すべきです。何よりも,指定管理者制度は目的はなくツール,手段なのですから。

あとは実行が求められています。

【参考】
Wikipedia 指定管理者制度

武蔵野市財政援助出資団体に対する指導監督の基本方針