定額給付金と地方自治

現在では、成立していないようですが、定額給付金を含む補正予算が成立しそうです。
バラマキ、選挙目当てとも批判される定額給付金ですが、中身は別として、その扱いについて、地方分権から考えると自治体や議会の考えかが問われそうです。



2000年の地方分権一括法などから、現在では、国と地方自治体は対等の関係となっています。
そのため、市役所の仕事(各種の事業、窓口業務)などは、法律定められてた法定受託事務(義務教育、福祉事務、年金事務、戸籍事務など)とそれ以外の自治事務に分けられています。
この自治事務にも、執行方法、基準を法律で決められた法定自治事務と自治体が自ら決めて実施する自治事務があります。

さらに、自治事務には、住民の権利を制限するような場合には条例が必要となり、自治体が独自に条例が制定できるようになりました(そのため、地方議会の権限も拡大された)。

なんだかよく分からないことを書いていますが、ようは、定額給付金は、法律に基づく法定受託事務として配布するのか、それとも、自治事務なのかということです。

国会での審議や報道によれば、定額給付金は自治事務であり、地方財政法16条(※)によるものとされています。つまり、補助金として自治体に配布するものとなります。

極端なことをいえば、自治事務であれば使い方は自治体が判断していいのであって、やらなくてもいいのですし、全員に配布するのではなく、低所得者だけにする、あるいは、他の事業に使ってもいいとなります。また、法定ではないので、事務費は自治体が持つことにもなります。

しかし、自治体が所得制限など独自にしようと考えればだめといわれているようです。
(MSN「定額給付金、年収400万円まで」橋下知事が意向 余剰金で学校耐震化

政府としてやるというのであれば、法律を作り法定受託事務とすればいいのに、何も考えないで配布ありきで思いつき、後追いで論理だてをしたら余計に面倒になったのではないでしょうか。自治体にとっては、迷惑でしかないでしょう。
こんなことしている場合か、と思います。

自治体の判断ができることは、議会の判断も求められることにもなります。となりの市が配布しているのに、配布しないことができるのか。私は現状では結論が出てきません。

※第十六条  国は、その施策を行うため特別の必要があると認めるとき又は地方公共団体の財政上特別の必要があると認めるときに限り、当該地方公共団体に対して、補助金を交付することができる。