エレベーターを開ける“魔法の杖”  [視察報告1]

kousei01市議会厚生委員会で小倉駅周辺のバリアフリーの様子を視察してきました。まちづくりの観点に、バリアフリーの観点が重要であることが改めてわかりましたが、新たな取り組みも参考になりました。そのなかでも、視覚障がい者が使う白い杖にセンサーを付けることでエレベーターのボタンを押さないですむシステムは、武蔵野市でも導入したほうが良いと思います。


北九州市では、バリアフリー法が施行されるより以前の平成9年度から、まち全体を総合的にバリアフリー化し、お年寄りや障がいのある人など、だれもが気軽に移動できるようなまちづくりをはじめており、歩道の段差を低くすることや視覚障がい者のための点字ブロックなどの普及を実施してきたのだそうです。

そのまちづくりは、障がいを持っている人も参加していた市民参加型の協議会で進めていたのだそうですが、その過程のなかで、視覚障がい者の方から、エレベーターのスイッチの場所やドアの開閉がわからず苦労している、との意見が出されたのだそうです。
そのため、エレベーターの前にある点字ブロック付近の地面にセンサーを埋め込み、白杖の先端に磁気テープを張り付けることにより、磁気テープと地中のセンサーが反応。自動でエレベーターを呼び、ドアが開き、室内から音声案内が流れる装置の導入が始まっていました。

確かに言われてみると、視覚障がい者にとっては、エレベーターのボタンがどこにあるかはすぐに分からないと思います。杖を使ってエレベータの前まで来ることができれば、来た時点でエレベーターのボタンを押すことになるのですから非常に便利な装置だと思いました。kousei02

北九州市では、二基に試験的に導入し好評であったことから、他のエレベーターにも導入。現在まで故障はないとのこと。

費用は、ひとつのエレベーターに対して100万~150万円。杖につける磁気テープは、無料で配布しているのだそうです。

装置は、エレベータに対して付けるものなので、指定されるエレベーターはないとのこと。ただし、後付では難しく新設のときに設置するほうが良いと担当の方は話していました。
また、この装置は北九州市が特許を申請しているのだそうです。これは、特許をとることが目的ではなく、他に特許をとられないようにするためで、より普及してもらいたいとの願いがあるのだそうです。装置がもっと普及すれば、費用も下がるかもしれません。

他に自治体での採用は今のところないようですが、もっと普及してもいいのではないでしょうか。武蔵野市でも今後、建設するような公共施設、例えば武蔵野プレイスなどでも導入してもいい装置だと思いますた。視覚障がい者だけでなく、ベビーカーにつけるなど応用はもっとできるはすです。

【参考】
北九州市 バリアフリーの取り組み

写真上:エレベーター前に来るとセンサーが反応し、エレベーターのドアが開く
写真下:杖につけられた磁気マグネット。