安心こども基金で安心できるか

政府が提出した補正予算案には、総額2兆円の定額給付金があり国会では大きな争点となっています。1月11日付け朝日新聞では「やめた方がよい」が63%となったアンケート調査結果が報道されていますが、さて、どのような議論になるのでしょうか。
この補正予算には、他にもいろいろな補正予算が一緒になっているのですが、気になるのは、「安心こども基金」です。目的は理解できるますし、給付金よりも重要に思えるのですが…


安心こども基金は、平成20年10月30日に新たな生活対策に関する政府・与党会議、経済対策関係閣僚会議合同会議で決定したもので、11月11日の社会保障審議会少子化対策特別部会などで説明が行われています。

保育所の緊急整備と新たな保育ニーズに対応するため、これまでの「新待機児童ゼロ作戦」の前倒し実施をしようというもの。約1000億円の予算を組み、平成22年度までの緊急措置として各都道府県に基金を創設することで実施しようとの狙いでしょう。

上記特別部会で配布された資料には、下記の内容が含まれています。

◇ 国民の生活不安の解消のため、消費者庁(仮称)の創設など消費者政策の抜本的強化等とともに、10万人程度の介護人材等の増強、出産・子育て支援、障害者・医療・年金対策を推進する。

<具体的施策>

●「安心こども基金(仮称)」創設による子育て支援サービスの緊急整備
 - 都道府県に安心子ども基金(仮称)を創設し、子育て支援サービスを緊急整備

(内容)
1 保育所の緊急整備
○ 市町村における保育所の緊急整備
○ 賃貸物件による新たな保育所整備

2 新たな保育ニーズへの対応
○ 認定こども園の拡充
○ 多様な保育ニーズへの効果的・効率的な対応
○ 放課後児童クラブの設置等の促進

3 保育の質の向上のための研修の実施

●「子育て応援特別手当(仮称)」の支給
 - 幼児教育期の子育てを支援するため、平成20年度の緊急措置として、子育て応援特別手当(仮称・第二子から年間3.6万円)を支給

●安心・安全な出産の確保 
 - 妊婦健診の無料化等に向けた取組の推進
○ 妊婦が、健診費用の心配をせずに、必要な回数(14回程度)の妊婦健診を受けられるよう、公費負担を拡充。
○ 現在、地方財政措置されていない残りの9回分について、平成22年度までの間、国庫補助(1/2)と地方財政措置(1/2)により支援。
 
●中小企業の子育て支援促進等
 中小企業における育児休業・短時間勤務制度の利用やベビーシッター費用等補助の促進のための助成拡充

■無目的に配布するのではなく、国の大きな問題でもある少子化対策を考えら補正予算と考えられます。詳細は、国会で議論されて適切かは判断されると思いますが、意味があるように思える補正予算だと思います。
しかし、国民の納得を得られていないような給付金と一緒くた(菅直人民主党代表代行流で言えば毒饅頭入り)で審議するというのは違うんじゃないの、と思ってしまいます。

それと、もし仮にこの基金の補正が成立するとなると年度内に早急に実施されることになります。保育所の緊急整備は自治体が主導することになりますが、本当に対応できるのか、自治体に体制が取れるのだろうかとの疑問が出てきます。定額給付金も通ってしまうと、その配布方法で自治体は大騒動になりそうですが、あれもこれもと自治体に持ってこられても、との思ってしまいます。

なんでもいいからやる、では、無策とも言えないでしょうか。限られた財源からやるべき事業を取捨選択し必要なところに集中配分するのが政治だと思いますが、今の状況を見ると国政は大丈夫かと不安になってしまいます。

さらに言えば、作ること(整備)には予算をつけるが、運営費にはプラスしませんという内容ですが、その後のことを考えていないとも言えます。作ることも重要ですが、維持しいていくことも、もっと考える必要があります。