【外環道路】三回目は打ち切り? 方向性見えない地域PI

11月16日に武蔵野市外環市民参画(地域PI)検討会が開かれ傍聴をしてきました。結論から言えば、これまでの議論から新たな一歩が踏み出せず、混迷が深まったと思えた会でした。

その理由は、外環の2(地上部)を廃止するのかどうかを決めてから議論をすべきだ、との住民側(地域PI参加者)からの質問、提案に対して、国、都とも明確な返答を示さないばかりか、質問をはぐらかすような答弁があったこと。同じような形式での検討会はもうやらない、と主催者(国、都)からの返答があり、もっと続けるべきとの市民側と議論がかみ合っていなかったからです。



この日の検討会は、第二回目となり、前回に行った検討内容の確認と疑問への回答、質疑との次第で始まりました。

しかし、時間の大半は、ここに参加している人は外環の2については反対だ。なのに、なぜ外環の2が残っているのか。2を決めた上で話し合うべきだ。2が決まらないうちに、本線の事業を進めないことを確認したい。
また、PI参加者が必用と求めている情報が出されていないのでは議論ができない、との問題に終始していました。

これらのことにたいしての答弁は、外環の2については、東京都は必要性も含めてこれからなるべく早く検討する。国も検討を尊重する。だが、外環の2の結論を待ってから事業化を検討するかは明言できないとの内容でした。

質問にもありましたが、外環の2の結論が出ない中で本線が完成した後に外環の2も建設するとなれば、環境を考えて地下にした意味がない。最大限譲歩して地下かも仕方がないと思っている人がだまされてしまうことになる。本当に必要なら地上部でつくるべきではないかという意見は正論ではないでしょうか。

また、大深度で建設した場合、地上部を残しての建設と残さない場合での概算での建設費についても質問がありましたが、算定していないとの答弁があり、比較検討する段階なのだろうか、との疑問も残りました。

これらの質問だけではなく、質問への明確な答弁がない。はぐらかしているばかりだ。司会・進行にも課題がある。この検討会は、二回だけの予定だったが、求めた情報を用意した上で再び話し合いをして欲しい、との意見や要望が住民側から出されてしましたが、明確な対応は示されないまま検討会は続いていました。

18時の終了予定時間(13時スタート)に近づいてきたとき、第三回目をどうするのかとの質問に、このような形式での検討会は行わないとの返答があってからは、外環についての協議どころではなく、会議を今後も続けるのかどうかも含めて、平行線の議論となり、市民参画(PI)ではない、との意見も出されるなど何の成果も出ないままで閉会となってしまいました。

国と都からは、今後も意見を伺いたい、協議の場を持ちたいとの答弁もありましたが、具体的にどうするのかは不明確なままでした。

■PI参加者の質問のなかに準備会では三回も考える、今回が最後ではないとしていたのに、話が違う。これでは打ち切りであり信頼できないという趣旨の発言があったこと。前回出された意見をまとめた文書には、外環のアイデアとして括られた意見が掲載されているが、アイデアを出した覚えはない。これでは建設を認めていることになる。削除して欲しい。意見の大半は、外環の2の是非を先に決めることと情報を出して欲しいであったはずだ、との発言があったことには重大な問題が含まれていると思います。

それは、もし、このまま事業化が進むことになれば、検討会での課題が整理されず議論もないなかで実施したという証拠を残すためだけの会となってしまい、検討会を終ることで事業化へのプロセスのが一段階進んでしまったととらえられる可能性があるからです。

会が終った後で、参加者と主催者側との話が続いてましたが、主催者側も話し合いを続けることには異論がないように思えましたので、事業化へのプロセスを進めるのではなく、他の手法も含めて協議を続けていく、この点だけは確認を取るべき会だったのではと思いました。このあたりは進行の手法、技術的なことかも知れませんが、後味の悪さが残った検討会でした。

このことは、市民側の意思がどこにあるのか、国や都はもっと考えていくべきだと思います。
今回の検討会も含めてですが、市民側が無理なことを言っているのではなく、真摯に話し合おうとしているに、どうも信用していないようにも思える対応だったためです。

他の地域との進行状況との差があり担当者としてはあせっているのかもしれませんが、市民参加(参画)は、時間がかかるものです。時間をかけることで問題が整理され、互いの考え方も互いに理解され、解決への糸口が出てくることにつながるはずです。ある程度のゴチャゴチャは当然のこと、と割り切ったうえで市民参加(参画)を進める。このことを分かった上で開催していけばいいのに、と思えた検討会でした。
国や都にとっても、何が求められているのか分からないのでは、とも思えることもありました。そうであるなら、時間をかけて話し合うことで解決への道はつながるのではないでしょうか。

この検討会の主催者は、国(国土交通省)、都、市となっていますが、答弁では、立場が異なるためか、市のスタンスは国と都とは異なっていました。

市の答弁のなかに、住民に不安があり払拭できるようにお願いしているが、払拭されたかは、若干疑問がある。話し合いの場を残すことを約束したことは評価したいが、検討データは出てていない、という趣旨の発言があったからです。
住民に最も近い基礎自治体として、スタンスは住民とさほど変わらないと思いましたし、国や都が同席する場合、一般的には違う趣旨の答弁をしないものですが、よくぞ発言したとエールを送りたい気持ちになったほどです。後は、国、都が態度を硬化せずに、形はどうであれ、話し合いのテーブルを続けるかにかかっていると思います。

今回のような地域PIは、日本では初めて行われているもの。先例にとらわれず、国民、住民のためにどうすればいいのか、で国も都も考えて欲しいと思いました。