新しくもレトロな子育て支援施設

urayasu_retoro02浦安市で最も古いと言われている建物を利用した子育て支援施設「つどいの広場」を視察しました。三丁目の夕日ではありませんが、レトロな雰囲気があり、田舎の実家、あるいは親戚に遊び行った感覚があり親しみを感じました。

このような建物を子育て支援施設にしてしまう発想と運営を市民団体に任せている浦安市の方針は非常に参考になると思います。


「つどいの広場」があるのは、昭和4年に建築されたという旧濱野医院です。長年、この地域で開業していましたが、診療を止めることになったため平成14年に市が文化的な共有財産として購入。特徴ある外観を含めて、現状を維持することを前提に活用方法を検討した結果、平成15年に子育て支援施設としてオープンしています。
当初は、文化財に指定する検討もあったそうですが、そこまで古くないことから指定はできず、活用しながら保存することになったのだそうです。そのため、1階の和室部分を子どもが遊ぶスペースとし、かつての診療室などは現状保存され見学ができるようになっていました。

urayasu_retoro03外観からは子育て支援施設とは思えませんが、扉を開けてなかに入ると、事務スペースの奥に子どもが遊ぶ部屋、お昼寝のスペースなどが広がっており、明かり取りのガラス窓はアクリルに変更されていましたが、障子がそのまま使われているなどレトロな雰囲気が妙に落ち着く雰囲気となっていました。

遊びに訪れるには予約は不要。月曜日から木曜日までが開設されており、毎週火曜日に育児相談が実施されていほか、ミニイベントが行われています。

浦安市では、新築のビルの中などにも子育て支援施設を開設していますが、バリアフリーとはいえないものの、このような古い建物を活用する方法のほうが逆に良いのでは、と思えました。事業を始めるには新しい建物を作るばかりでは能がないということでしょうか。

また、運営は、市民団体に任せているのも特徴でしょう。他にも子育て支援施設が浦安市には多くありますが、公立幼稚園、保育園での事業以外は市民に任せているのです。立ち上げに行政は関わりますが、市民を育て任せてしまうという心構えと力量が行政にも必要です。

urayasu_retoro01ここを訪れる保護者には、濱野医院にお世話になったという人が少なくないのだそうです。まちの歴史は、このような事業によっても受け継がれていくのかもしれません。

武蔵野市vs浦安市の第二弾でした。

写真・上 レトロな雰囲気の内部。手間に事務スペースとお弁当を食べることができるテーブル、キッチンがある。

中 旧濱野医院の外観。庭では野菜が栽培されており、収穫を楽しむイベントがある。

下 保存されている診察室。テレビや映画のロケに使われることもある。