事務事業・補助金見直し委員会報告書

事務事業・補助金見直し委員会の報告書「新たな市政構築に向けて」が出され、12月11日の総務委員会で行政報告がありました。
行政評価システムの確立については、これまでに何回も一般質問などを行ってきています。この報告書が出たことで、誰のために、何を何時までにする事業なのか、という分かりやすい指標をつくるための第一歩になると思いました。



武蔵野市事務事業・補助金見直し委員会は、市民の目線で、あるいは第三者の視点から事務事業及び補助金の現状を総点検するとの目的で平成18年10月からスタート。委員は学識経験者と公募市民により構成されていました。

市ではこの委員会報告書を受け、基本方針を定めて行財政改革を推進するとしています。平成20年度には、第二次武蔵野市行財政改革を推進するための基本方針と補助金評価委員会(仮称)を設置する予定。

総務委員会では、各事業や補助金に対して踏み込みすぎだ、外部から言われるのではなく、自己改革が優先されるべきなどの意見が出されていました。

市からは、職員のマネジメント能力を高めることになる。仕事を客観的に見る必要があり、そのためには外部の目を入れる必要もある。厳しい指摘だったと思うが、今後はロードマップを示して改革していきたい。減量型だけではなくプラスもある、との答弁がありました。

■内容を見れば、実際の事業に携わっている人には厳しい意見が書かれているとも思いますが、税金を使っている以上、まずは、どのような事業・補助金でも内容を評価すべきであり、その評価を元に改善をすることが必要なはずです。評価を恐れるのではなく、指標として活用すればいいだけのことです。
なんとなくいい、悪いで判断すべきはなく、判断するための指標が必要です。そのためには、重要になる報告書だと思います。

気になるのは、見直しをした後をどうするのか。どのような市政が理想であるのか、そして、何を重点とする市政にするのかという目標設定です。その目標に向かい、経費削減だけではなく、必要な事業には増額することが必要だと思うからです。向かう先については、総務委員会では特に質問はありませんでしたが、市の経営を考えれば、今後の重要な課題になるはずです。今後の基本方針に期待したいと思います。

■下記の報告書から注目される項目を転記しておきます。

詳細は、市のサイトにある
新たな市政構築に向けて~武蔵野市事務事業・補助金見直し委員会報告書 (PDFファイル 1498KB)
をご参照下さい。

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武蔵野市でなぜ行財政改革が必要か

(1)大規模な財政投資の必要性
武蔵野市は早くから上下水道、学校、市民施設などの大規模な社会整備を進めてきたため、更新時期も早く到来する。近い将来、現状を維持するために多額の財政投資が必要となり、これにいかに備えるのか。武蔵野市政の大きな課題であろう。

(2)不確実な今後の収入見直し
 三位一体改革により毎年13億円を超える財源不足が生じること、人口減社会の到来、少子高齢化の進展などの影響、さらに、各種の国の制度改革の影響を考えると、今後の武蔵野市の収入見通しは不確実なものである。

(3)行財政改革に対する高い市民要望
 市が今年度行った「武蔵野市民意識調査」によると、「行財政改革の推進」に対する市民のニーズは大変高く、引き続き、行財政改革に取り組むべきだとの市民の意向が明確に示されている。

(4)社会環境の変化に適応した政策転換の必要性
 社会環境の変化に適応するため、これまでの政策の枠組みを根本的にパラダイム転換するなど、現行の事務事業を全体的に時代に合ったものに見直し、さらに次代を先取りした政策へと組み立てていくことが必要である。

(5)地域経営を担う政策官庁に
 市と市民・民間との役割分担及び協働のあり方等を整理するとともに、武蔵野市は、いつまでも恵まれた財政状況に頼るのではなく、地域の課題を解決していける政策官庁へと脱皮していくことが求められる。

提言1 「行政経営」に力を入れるべきである。

 武蔵野市は「行政経営」にもっと力を入れなければならない。平成20年度~21年度の2ヶ年以内に、市の行政経営の仕組みをしっかりと確立すべきである。地域の課題や市民ニーズに基づく、事務事業及び補助金のあり方、成果の検証などマネジメント・サイクルの再構築をしなければならないと提言する。

提言2 経営感覚を持った職員の育成や市民意識の醸成を図るべきである。
 市全体の行政経営能力を強化するためには、まず経営感覚を持った職員の育成に至急着手し、継続的に進めていかなくてはならない。同時に「新たな公共」の担い手となる市民を増やすために市民意識を醸成していくべきであると提言する。

提言3 行財政改革を強力に推進するための体制を整備するべきである。
 武蔵野市では今後、市政の改革を「市長のリーダーシップ」及び「職員のボトムアップ」の双方の観点から、多面的に推し進めていく必要がある。そのため、平成20年度中に行財政改革を推進するための体制として「行政経営組織」を再構築すべきであると提言する。

提言4 市の「統一的な方針・規準」を策定し、厳格に運用すべきである。
 武蔵野市には、市民協働(市民参加)、アウトソーシング、補助金交付などに関する統一的な方針・基準が存在しておらず、各担当部門による個別の対応となっていることが明らかになったことから、平成20年度~21年度にそれらの基準の策定及びその厳格な運用を行うべきと提言する。

提言5 多様な市民ニーズを的確に事業に反映させる「独自の仕組み」を研究すべきである。
 平成20年度~21年度にかけて、市民一人ひとりのライフステージなどに応じた様々なニーズに応えるために、適正な負担のもとで、質の高いサービスを受けることができる新たな仕組みの研究を行うべきであると提言する。(なおその前提として、市の財政状況の関する中期の見通しを示し、市民と共有することが求められる)

至急見直しの検討が必要と考えられる事務事業(例示)

○廃止・休止、統廃合を検討すべきもの
 すでに役割りを終えたもの、市民のニーズや市の政策目的と整合しなくなってきたもの、他の手段や方法により効果的に目的を達成できると考えられるものなど、事業の廃止・休止あるいは他の事業との統廃合を検討すべきと考えるもの。

・武蔵野農園(旧利賀村)維持管理
・むさしの・ハバロフスク協会
・境幼稚園
・市民大運動会
・勤労者夜間水泳教室
・季刊誌の発行
・国際オルガンコンクール
・富士高原ファミリーロッジ
・小中学校情報ネットワーク事業
・図書館どっきんどようび事業

○縮小を検討すべきもの
 市民のニーズや利用実績が減少しているもの、社会状況の変化によるものなど、事業の縮小を検討すべきと考えるもの。

・永年勤続・退職時などの職員表彰
・安曇野市・ナント市の契約施設利用助成
・廃食用油回収
・帰国・外国人児童・生徒のための教育相談・支援事業

○受益者負担の適正化を検討すべきもの
・戸籍、住民票、印鑑証明などの発行
・し尿処理事業
・乳がん検診
・子宮がん検診
・歯科健康診査
・利用登録自転車駐車場運営
・有料自転車駐車場
・吉祥寺美術館
・0123の管理運営
・社会教育バス借上事業

○アウトソーシング(外部化)を検討すべきもの
・ごみ収集業務
・公立保育園運営
・利用登録自転車駐車場運営
・東京都市町村民交通災害共催事業
・住宅セミナー運営事業
・小学校給食
・図書館の管理

○実施方法を検討すべきもの
・災害対策用備蓄品の整備・維持管理
・武蔵野桜まつり事業
・アニメフェアイベント
・環境マネジメントシステム
・桜堤団地生ごみ資源化
・中近東文化センター支援

○事務事業のあり方を至急検討すべきもの
 現在の事務事業に何らかの課題が認められるが、その見直しの方向性をはっきりさせるための検討が必要なものなど、事務事業のあり方を至急検討すべきと考えるもの。
・市民文化会館の管理運営
・勤労者互助会の運営
・武蔵野商工会館の管理運営
・武蔵野市ジュニア交流団派遣事業
・ラボック市ジュニア大使招へい事業
・青年の翼親善使節団派遣事業
・ルーマニア交流事業(日本武蔵野センター)
・敬老福祉の集い
・テンミリオンハウス事業
・児童館の管理運営
・歯科医療連携推進事業
・人間ドック事業
・違法駐車防止対策
・市民会館の運営
・体育施設管理運営
・むさしのブックスタート事業
・愛蔵書センター運営事業