【法政跡地問題】原告の言い分

法政跡地問題で不要不当な公費を支出したとして訴訟が起こされましたが、訴訟を起こした方より文書をいただきましたので下記に転載します。

市、住民、議会ともに課題があったのがこの法政跡地の問題だと思っていますが、訴訟内容については、原告、被告(市)のどちらが正しいかは司法の判断を待つしかないと思っています。そのことよりも、このようなことになったことが残念でなりません。


高さ24m地区計画は、12月議会に審議され可否が決まります。その可否を決める前に、市の言い分、住民側の言い分のどちらが正しいのか。もしくは、第三者の専門会の見解を聞くことができる参考人招致や公聴会など議会としてできる調査活動をするべきではなかったのか、と今でも私は思っています。

下記の文書は、市にも議会にも厳しい言葉が並んでいますが、議会の一員として受け止めなくてはならないと思っています。情報として下記文書を掲載します。

市の24m地区計画制定、反対! 住民原案を尊重し、住環境を守ろう!
  私たちの活動を支えてください。

    吉祥寺東町の地区計画を進める会からのお願い

市民のみなさま、吉祥寺東町住民のみなさま
■吉祥寺東町文教地区地区計画協議会(協議会)は昨年10 月2 日に対象とした区域内に居住の住民の9 割以上の賛同を得て「吉祥寺東町文教地区地区計画」の住民原案を武蔵野市長宛に申し出ました。その提案の骨子は法政跡地を取得した悪名高い長谷工(長谷工コーポレーション)の横暴な「開発」計画を阻止して、現状の低層で良好な住環境を保全するために建物の高さは15mを超えさせないとするものでした。住環境を破壊する事業計画を実効性を以って抑制できなくては、地区計画の意味がありません。

■市長は「大事なことは市民と決める」、「見せかけの市民参加から本当の市民自治へ」を目指すとしながら、その申し出案を顧みることなく、また住民との対話を肝心な局面で拒み続け、ひたすら長谷工の事業利益を守ろうとしてきました。
その過程で行なわれたものが「シミュレーション」という委託業務でした。これは「どのような建物であれば既存の住環境との調和を乱すことなく良好な住宅地を形成していくことができるか」を、様々に条件を動かしながら行なうべきものでした。ところが市が実際に行なった「シミュレーション」は、ひたすら長谷工の事業利益をどのようにしたら損なわないで済ませられるかという目的のために駆使された偽りの手段であり、特定の結論に辿り着くように予め仕組まれ、装われたシミュレーションとは言えない「シミュレーション」でした。これには受託業者である㈱パスコ社も大いに共謀していると見られています。

■しかもその上、それを元に作成されたとされる三次元画像には、①建物の配置、②間口、③奥行き、④住戸数、⑤敷地境界線からの各々の離隔距離、⑥各部の高さなどにおいて、およそ信じがたいことに、あまりにも多くの食い違い(誤魔化し)が既に発覚しています。そしてまた、⑦それらを総合すると、恥知らずにも市がこの場所に「相応しい」と表明した8 階建ての市の推奨案は、面積規模が充分には確保できないとして市から退けられた5 階建て案の規模より、面積的規模において下回っているという不可解な様相を呈していました。
想像するに、いろいろ多くの要素をあれこれと恣意的にいじくっているうちに、もっとも基本的な要素において致命的な矛盾が生じていることに気付かなかった、という低レベルの所業をありありと見て取れます。

■協議会は当然にこれに不審と疑問をいだき、そのような不当不正な公費の支出を質すべく、去る8 月8 日、市監査委員に対して市長の行為に対する住民監査請求を行ないました。それから90 日後の10 月5 日付で出された監査結果は余りにもお粗末でした。監査委員は協議会が実証したあらゆる事実に何ら触れることもなく、ひたすら市担当部課と委託先業者の言い分のみに基づいて、事実関係資料も無いままに、協議会の請求を「理由が無い」などとして退けました。監査制度は形骸化しており、監査委員は職責を全うしていません。

■その後協議会でこれについての対応を検討しましたが、残念ながら協議会有志でこれを提訴することになりました。協議会有志は11 月2 日付で東京地裁に邑上市長を被告として、不要不当な公費の市への返還を求める訴訟を起こしました。これにより、市のもくろんだ地区計画なるものの不当性を暴き出していくことを目指しています。
提訴後、協議会有志は「吉祥寺東町の地区計画を進める会」を結成し、上記訴訟を含めながら引き続きこの地域に相応しい住環境の保全と形成・整備のために行動していくこととしました。
11 月20 日の市都市計画審議会においても市は相変わらず一面的で誘導的な資料提出と説明に明け暮れていました。しかし12 名の委員の内3 名が市案に反対、1 名が白票(棄権)、8 名が賛成ということは最近の事例としては非常に珍しい採択結果であったと言えます。殆どが何の波乱もなく、形式的な審議と採択に終わっている市長の諮問機関の1/3 近くの構成員が賛成に廻らなかったと言えます。

■市民のみなさま、吉祥寺東町住民のみなさまに訴えます。
○市長や担当部課が強引に進めている地区計画案は住民が提案したものとは全く性格が異なっています。住民の提案は法令規準に則って、横暴な開発から良好な住環境を守るために建物の高さを一律に15m以下にするというものでしたが、市の案の内容はこれとは逆に横暴な長谷工の利益をどこまでも擁護しようとするものです。長谷工がマンションを建てようとしている区域のみが緩和されて24mもの高さの建物が可能になっています。

○しかもその根拠付けのために市費を投じて行なったシミュレーションは、巧みに仕組まれた仕方で長谷工の計画が可能なような結論を導き出すためのものでした。
市長は議会その他の場面で「事業者が権利を既に取得している」からその後の規制は違法であるとか、「容積率を充足できない規制は権利の侵害にあたる」などと、いかにもまことしやかな偽りの説明を行うなど、議会や住民を欺いてきました。(実際にはそのような権利の侵害には相当しません。)

○また、長谷工は11 階建て案のところ8 階建てまでの譲歩を引き出した、とも説明して得意気です。予めどの開発業者も住民等の反発を見込んで、初めは出来もしない規模や高さの案を目くらましに出すものです。そのような分りきったことを持ち出して、長谷工が最大限譲歩したかに描き出すのは何のためでしょうか。事実長谷工の11 階建て案も8 階建て案も容積対象面積の上では殆ど変わりがありません。むしろ8 階建て案の方が長谷工としても事業採算性の上で優れているので好ましいのです。

○その上さらに、市は長谷工にとってお荷物となっている西側用地の買収を長谷工に持ちかけています。それらの用地の公園への活用こそは元々は住民提案の地区計画で位置づけられていたものです。市は地元からの要望などを根拠に、東町地域には公園が不足しているとして、急遽防災公園構想を立ち上げました。
長谷工は高層大規模マンションを殆ど無傷で計画通り建設できる上、採算効率の悪い用地を巧く処分でき、そして自己が建設するマンションの周辺環境の整備向上をも市から感謝されてやってもらうことが出来るのです。

■市長や東部地区議員有志の会の方々が推進してきたことはこういう内容のものです。結果的に見てもすべては長谷工の利益の擁護のためであったと言えます。このようなまちづくり、行政などの不公正、住民無視、住民犠牲の強制は座視しているべき事柄でしょうか?
このような事態を放置したまま、行政などの住民無視に手をこまねいているままでは市民本位の市政など望むべくもなく、武蔵野市の都市計画は崩壊しかねません。一に吉祥寺東町の一部の区域の地区計画に留まるものでもないことはあまりにも明らかです。同じ観点と仕方で市が推進を認めた事業で、三鷹北口で近隣住民の要望を一切無視した二棟の100mを超える超高層マンションの工事が既に始まっています。

■吉祥寺東町の地区計画を進める会はこの地域に相応しい住環境の保全と形成・整備のために全力で行動していくこととしました。みなさま方も下の申込書にご記入いただいて、是非一緒に行動していただけますようお願い申し上げます。
また、訴訟の維持や今後の行動のために資金カンパをしていただける方には後日ご案内を差し上げます。合わせてよろしくお願い致します。

2007 年11 月29 日
吉祥寺東町の地区計画を進める会