時のアセスメント

11月8日に武蔵野市事務事業・補助金見直し委員会が開かれ、報告書作成へ向けての最後となる委員会が開かれました。
この日に示されていた報告書案でもかなりの量であり、実際の報告書となるとさらにボリュームがありそうな様子となっていました。個別の事務事業への評価もあり、統廃合すべき、その他のあり方の検討などの提言も行われるようです。注目すべき点は多々ありますが、補助金の項目には、今後、よく考えなくてはならないデータも出ていました。


報告書は、この会の委員会での議論を反映して、正式な報告書となる予定であり、細かなことは事務作業が今後続き、確定することになります。

各事業への提言も気になりますが、数字としてきになったのは補助金についてでした。

補助金をどう考えるかは、定義も考え直す必要があるのではないでしょうか。
本来であれば、一定の期間について助けるために税金を支出するべきもの。市民への必要な事業であれば、事業委託費など支出目的が分かりやすく、説明もできるように変更すべきだと私は思いますが、現在の武蔵野市では、補助金がどう位置づけられているかも明確ではありません。議論が必要です。

さて、現状の補助金を認識するためにデータは下記。▼は私が注目した観点です。

▼長年続いている補助金が多い

 経過年数 件数   割合

・50年以上 4 2.5%

・30年以上 26 16.6%
 50年未満

・10年以上 70 44.6%
 30年未満

・5年以上 23 14.6%
 10年未満

・5年未満 34 21.7%

総計 157件 100%

▼特定団体に多い
 補助金を支出団体を見ると、出資上位20位までの団体に全体の約70%が出されています。多様な団体に幅広く出しているのではなく、特定団体に多く支出していることになります。

▼支出根拠が明確な補助金が16件しかない
 条例や規則によって支出の目的などが定められているが16件。金額では全体の29%。個別の要綱で決められているのは、219件、金額では78%。引き算すると支出の根拠が明確ではないのが44件あり、金額では29%ある(武蔵野市補助金等交付規則を根拠にしている)。

▼期限なし補助金がほとんど
 いわゆるサンセット方式(一定期間しか補助金を出さない)でなかったり見直し期限がある補助金が5件しかない。

▼止めた補助金も少ない
 過去5年間で補助金を廃止した件数は、25件。
 平成14年度=1、15年度=7、16年度=1、17年度=13、18年度=0、19年度=3。
 平成17年は指定管理者制度が導入され、委託費に切り替えたので多くなっているが、他はごく少数。

▼補助金への依存率が高い
 補助対象の団体や事業のうち、補助金が運営費用の依存率が50%以上あるものが、約40%ある。

つまり、特定団体に長年補助金が出され続けており、しかも、補助金に依存している団体が多い、というのが武蔵野市の補助金となります。逆に言えば、補助金で行政が各団体をコントロールできるということにもなります。

もちろん、必要な補助金がありますし、福祉団体など補助金がないと成り立たない団体や事業があることも確かです。すべてを見直すべきとは思いませんが、長年続いていると目的が明確でなくなったり、時代が変わってしまうこともあるはずです。補助金は既得権ではないはず。例えば、北海道庁で行っているような「時のアセスメント」などのように、一定の期間を経た補助金は、別け隔てなく常に見直す。必要なら増額もあるでしょうし、不要ならなくす、減らすという明確なルールを作るべきだと思います。

事務事業と補助金は常に見直しをすべき。報告書が待たれます。