年金問題で邑上市長が舛添大臣に抗議

舛添厚生労働大臣が、年金保険料の着服問題で「市町村は信用ならない」などと発言したことについて邑上武蔵野市長が『市町村を含む年金行政全体への不信感を増幅しかねないものであり、誠に遺憾であります。特に「市町村はもっと信用ならない。」とのご発言は、行政窓口で日々住民への対応に尽力している市町村職員の士気を著しく損なうものであり、看過することができません』との抗議の文書を送りました。


抗議文は 鳥取県の長谷川倉吉市長も出しています。この抗議に対して舛添大臣は、「私に対して言うよりも、不正を働いたところの首長に言いなさいということだ。小人のざれ言に付き合う暇があったら、もっと大事なことをやらなければいけない」と反論(yahoo 産経ニュース)しています。

市にはこの抗議文について10件の意見が寄せられていますが(2日15時現在)、抗議文への支持は少なく、公務員としての職員への不信が述べられた内容が多いようです。

■自治体の長として邑上市長の抗議文は評価したいと思います。自治体職員への不信感があることは否定しませんが、全ての職員が悪いのではないはずです。十把一からげにして批判するのであれば、社会保険庁のトップである自分自身や見過ごしてきた国会議員はどうなのでしょうか。
ことの本質は、なぜ起きたのか。防ぐにはどうしたらいいのかであるはず。なぜ抗議文が来たのか。組織の長として考えてみるべきではないでしょうか。大臣だけで、保険料の徴収や支払いなど事務作業が全部できるとは思えませんから。

邑上市長が送った抗議文は下記。
市のサイトにも掲載されています。

平成19年10月1日
厚生労働大臣 舛 添 要 一 様
武蔵野市長 邑上守正

平成19 年9 月29 日の厚生労働大臣発言について

舛添厚生労働大臣におかれましては、年金制度への信頼回復に向け、日夜ご努力されていることと拝察申し上げます。

9月2日に発表された国民年金保険料横領に関する2次調査では、90市区町村で101件の職員による横領があったとのことで、地方自治体の経営を預かるものとして非常に残念でなりません。今後、私どもに課されておりますのは、行政への信頼回復であり、このことに全力を尽くしていく所存です。

しかし、9月29日の読売新聞夕刊によりますと、貴職が社会保険庁職員らの年金保険料の横領問題に関連して、「銀行員が(保険料を)ポケットに入れるはずがない。銀行は信用できるが、社保庁は信用ならない。市町村はもっと信用ならない。…」と語られたとの記事が載っておりました。

横領を起こした職員に対する処分を厳格に行っていかなければならないのは言うまでもないことですが、今回の大臣発言は、市町村を含む年金行政全体への不信感を増幅しかねないものであり、誠に遺憾であります。特に「市町村はもっと信用ならない。」とのご発言は、行政窓口で日々住民への対応に尽力している市町村職員の士気を著しく損なうものであり、看過することができません。

現在求められているのは、年金制度、年金行政への信頼回復であり、それには国と地方が協力して取り組んでいくことが必要かと存じます。

舛添大臣におかれましては、今回報道されたご発言について、あらためてその真意をご説明下さり、今後とも市町村とともに信頼される社会保障制度確立のためご尽力賜りますようお願い申し上げます。