コケを利用した緑化

「武蔵境駅南口のキャノピーとドライミスト」にコメントをいただき壁面緑化を紹介しているサイトを教えていただきましたので、ここからもリンクを張っておきます。ご参照ください。

壁面緑化については、墨田区が力を入れていることを7月に開催された「自治体総合フェア」で知りました。区が率先して「壁面緑化見本コーナー」を設けているほどです。
このコーナーでコケを使う工法が紹介されており、これを使うことで、バス停などの緑化を進められると思い委員会で提案したのです。

koke


墨田区は昭和47年に、東京23区としては唯一の緑化宣言を行い、以降、緑化を積極的に推進しています。現在でも、屋上緑化助成制度や緑のへい助成制度などがあり、「壁面緑化見本コーナー」の他にも「屋上緑化見本コーナー」があるほどです。

墨田区の取り組みについては、一度、おじゃましてネタに使おうと思っていたのですが、コメントをいただいた横田さんから、さらに興味深い情報を教えていただきましたので、「その1」として書いてみます。

緑化には様々な工法があり、決め手となるような工法はないようです。日当たりや気候が場所によって違いますから、その土地にあった植物で対応することになるのですから、致し方がないことなのでしょう。

フェアで興味深かったのは、同じ緑化でもコケを利用する緑化でした。

薄い樹脂製のネットにコケ(スナゴケ、ハイゴケ混合)の種苗を固定しておき、屋根や壁に設置しておくだけで、だんだんと緑化してしまうというものです。
コケは空気中から水分・養分を吸収して育ちますから、土壌を必要としません。そのため、平米あたり約1.2㎏と軽く、設置する場合、建築物の構造をあまり強化する必要がありません。折板屋根(波形の鉄板の屋根。駐輪場などに多い)の上に置くだけで緑化になるのだそうです。

また使用しているスナゴケ・ハイゴケは乾燥に非常に強く、そのため他の植物では生物層形成が困難な高層ビル・壁面・急斜面・屋根面・既存建物などで使用できます。
また、スナゴケは自重の約20倍の水を保つことが可能なため乾燥に強く、乾燥時(暑い時)には水分を蒸散して自らの命を守る機能を持っています。これは、周囲にも蒸散効果が及ぶことになり、ヒートアイランドの抑制にも有効なのだそうです。

工場などの屋根に設置すると、それだけで室内の温度は約3度下がるのだそうです。3度と言えば、保育園の涼環境事業で屋上の散水と庇をつけるなどで成果の数字と同じです。涼環境を考えた当時にはこのような緑化工法がなかったのかもしれませんが、コケを利用した緑化で涼環境にしても良かったのでは、とも思います。

ただし、コケですので見た目にいいとは言い切れないため、工場の屋根の上、バイク置き場の屋根など人目に触れない場所が多いとフェアの担当者の方は話されていました。

緑化には、このコケを利用した工法だけでなく様々な工法があります。緑化を進めるという強い意志があれば、現状以上に進めることができるはずです。細かなところからでも進められるはず。スキさえあれば緑化。この気持ちが必要だと思います。

実は、これらの工法があることを知っていて、武蔵境駅南口などのバス停などで緑化を検討すべきと提案したものです。次回の一般質問のネタにしようかと思っていましたが、善は急げでネタばらしとしましょう。

横田さんに紹介いただいた「気ままニュース」の2006/11/26の記事「壁面緑化色々」に壁面緑化の例がわかりやすく紹介されています。ぜひ、ご参照を。
墨田区のサイトもご参照ください。

【参考】
墨田区役所 壁面緑化見本コーナー
モスワールド社 コケ植物による緑化の効用

写真は、自治体総合フェアで展示されていた緑化用「コケ」パネルのサンプル