三鷹100mビルの陳情は否決

8月23日に市議会建設委員会が開かれ、三鷹駅北口で計画が進んでいる超高層マンション(103mのツインタワー)を見直して欲しいとの陳情が審議されました。採決の結果は、賛成少数で不採択(否決)となりました。
今後、市長が承認をして建設へと向かうことになります。


今回は、6月の建設委員会で継続審議となっていたため二回目の審議となります。

審議では、高さを低くしたいという住民の要望を少しでも取り入れられないのか。署名をどう考えるのか。どう住民の意見を聞いてきたのか。タウンミーティンで議会の審議を待つと市長が発言したらしいが、決済は市長がおこなうものではないか。手続きは今後、どうなるかなどの質問がありました。

答弁は、タウンミーティングなどで住民の意見は聞いてきた。多くの署名数は理解するが、賛成の意見もあり総合的に判断する。工事期間中の対応などでも住民の意見を業者には伝えたい。承認の決済は市長が行う、が主な内容でした。

高さが100mになったのは、庁内での検討委員会が前市長時代からあり、三鷹駅北口のまちづくりを考えた結果、駐輪場、緑地、公開空地、道路用地などが必要であり、一定程度の高さを容認するかわりに事業者に提供してもらうとの方向性が出されていたこと。市はこの方針変えていないこと。高さを、例えば、70m程度に低くしてしまうと、上記の公共用地は確保できないと市が考えているとの答弁もありました。

一定程度の高さとは、130mの案がこれまでに事業者からあったが、そこまでは容認できないとして100mという数字になったとしています。

今後、市長が承認した後、大臣認定があり実際の建設へと進むことになります。

■陳情は、この100mツインタワービルについて、周囲の高さと同じ(45m)程度の高さにするように事業者に指導することを求めてた内容でした。陳情と同時に、署名活動も行われてきました。
超高層ビルとなると、周囲の景観に似合わないと思いますし、事故などへの不安もあります。建設する、しないを今から決められるのなら、建設をすべきではないと私は思います。

しかし、建設される場所は民有地であり、建設主も民間です。駅前の商業地域ですから、高さ制限もありません。平成16年度には用途地域の見直しが行われていますが、そのときでも高さ制限はなく、反対の声もありませんでした。超高層ビルを建てても良い状況は今に始まったことではないのです。
まして、建築申請を民間に出されてしまえば、市や住民の意向を反映しないで建設をされてしまうのも可能な状況です。

この状況で公共余地を無償で確保していくには、今回の市の考えは間違っていなかったと思います。そのため、私も陳情には賛成(採択)はできません。

陳情の意味は分かりますし、私も同じような市民活動をしてきたこともあり、市民の要望はなるべく反映するようにしていく市政であるべきだと思っています。しかし、今回のタイミングでは計画を大きく動かしようがなかったのです。こころが痛くなる決断です。

ですが、規定されていないとはいえ、超高層ビルが建つという情報を出せていたのかと考えると、市への対応には課題があったと思います。用途地域については、決まった当時に市報で市内に情報提供がされていましたが、市民への浸透はされてはおらず、今回の超高層ビル建設が寝耳に水状態になっていました。

疑問を持つ市民に真摯に対応してきたのか。民間地での建設に対して、市がどこまでできるのか、現時点で何ができるのか、できることの可能性を明確に伝えていたのかを考えると疑問があります。
議員としても、もっと早くから情報を出すべきだったと反省をしています。総合設計制度の行政報告が昨年の議会にあり、高さが100mになることは承知していましたが、三鷹駅周辺では反対の意見はない、との情報で安心していたことも反省すべき点です。

今後を考えるとまちづくり条例を早期に施行することが必要です。
今回、100mビルの建設が明確になった時点で、市民の意見を反映するシステムがありませんでした。意見を聞くことは聞いても、対応への強制力がなく、法的にも建設を進めてしまえるのが現状なのです。
これは、構想段階で計画を明確にして、住民の意見を聞くなどを規定する条例(まちづくり所例など)がなかったことが、最も大きな原因です。現行の武蔵野市には指導要綱がありますが、要綱ですとあくまでもお願いの範囲で強制力がないのです。

市では、まちづくり条例(仮称)検討委員会で制定への作業を進めていますが、この条例が、もっと早くできていれば、今回のようなことがなかったのだと思います。

また、武蔵野市がどのようなまちであるべきなのか。まちづくり条例で情報提供や話し合いの規定ができてたとしても、どのようなまちであるべきかの規定も必要になってきます。そのためには、景観条例も必要となります。

まちづくり条例も景観条例も武蔵野市にはなく、言ってしまえば、まちづくりでは遅れていました。そのツケが今回の問題にもなったと思います。
「たら」、「れば」を言っていても仕方がありませんが、今回の教訓を活かし、二度を同じようなことを起こさないようにしていくべきです。