中学給食 実施への学校の課題

12月14日に第五回武蔵野市中学校給食検討委員会が開かれ、実施するさいの課題について協議が行われました。

学校側からは、現状でもかなり忙しい状況であり実施するとなると現在の時間割に15分程度が増えることになる。実施するのであれば、時間増などでおきる学校側の課題に配慮して欲しいとの意見がありました。
委員会では食育を重要な位置づけにして実施する方向に思えていますが、食育を求めるのであれば、学校や教師に行わせるのではなく、国が考えている栄養教師の配置や地域のボランティアなど何らからの手助けが必要では、と思えました。


委員会では、給食を実施するとなると給食時間は授業時間に入っていないことから、食べる時間だけでなく片付けなどの時間が増えることになる。四時間目のチャイムから「いただきます」まで通常は20分は必要。片付け時間はたいていは15分ぐらいかかり、特別に時間を取らずに給食当番が昼休みを使って行うことになる。結果的には、給食当番の昼休みは10分しかないことになる。
さらに、給食の時間が増えることで、15分程度が後送りになり下校時間や部活動の開始時間に影響する。部活開始時間の遅れは、冬であればすぐに暗くなるので部活動の充実は難しくなる。校庭への明かりをつけた学校もあるほどだ、との懸念が示されていました。

私は、15分ぐらい増えても良いじゃないかと思いますが、保護者の考えはまちまちで、今でも遅いとの苦情があったり、もっと時間を増やして欲しいとの要望が学校には寄せられるのだそうです。給食実施での15分が保護者にどう受け取られるのか心配な側面もあるというわけです。

給食の時間は教師にとってどういう時間なのかとの説明もありました。同様のことは別の機会にある教師から聞いたことがありますが、給食に異物を入れられないか、熱い食材で事故が起きないか。食材の盛りつけや食べるときに席の配置でいじめが起きないかなどかなり神経を使うのが給食の時間なのだそうです。この委員会では、具体的な事例は出されていませんでしたが、同様の心配をしているように思えました。

放課後や昼休みの時間についても、授業中とは違う生徒同士の交流や子どもと教師が関われる貴重な時間であり、教職員にとっては会議、事務処理、授業の準備、研究の時間でもある、との説明もありました。
また、少子化で教師が楽になったと思われがちですが、少なくなった分教師の数が減り、複数の学年を担当することになっているためひとつの学年ではないので準備が倍になるなど負担は逆に増えているとの話しもあります。

これらだけを聞くと学校は給食の実施に反対しているように思えてします。ですが、反対しているのではない。実施することで起きる負の部分を緩和できるようにして欲しい。食育をやらなくていいとは思っていない。必要だと思っているが、これら大事な時間を確保できるようにして欲しい、との強い要望も示されていました。

たんに給食を実施するだけでなく、学校や教育の中身までも考えていく必要がありそうです。

委員会では、アメリカなどでは事故死以外での死亡原因には動脈硬化など血管の問題が多くなっており問題となっている。これはバランスが取れてない食事や運動不足が原因であり、大人に向かう時代にきちんとした食事を取っているかどうかが重要になる。そのため、先進国では食育をしている、との話も出ていました。

食育は重要ですが、家庭だけでできるとは思えません。となれば、学校でも取り組むべきでしょう。しかし、現実の学校の忙しさを考えれば、今以上に学校に負担もかけられない。ならばどうするか。

国は食育推進、栄養教諭を、と勧めてはいますが税源の補助は考えていないようです。となると、市独自で財源も含めて取り組みができるかどうか考える必要があると思います。
というよりも国の出方を待っているのではなく、市独自でも考えていくべきです。

中学校給食実施への向けて方向性や課題が見えてきましたが、具体的な動きはいまだに見えていません。市長は、今年度中に試行としていましたが、今年度はあと三ヶ月と少し。さて、どうなるか。