浸水対策で公園下に巨大貯留層

47fa34c9.jpg視察の三日目は、福岡市の博多地区緊急浸水対策事業、レインボープランを視察してきました。
福岡市では、平成11年と15年に豪雨があり市内138箇所で浸水。地下鉄の駅やビルなどが浸水し死者が出るなど大きな災害が発生しています。特に被害の大きかった博多駅周辺では、大型の貯留層の設置や合流式下水道から分流式にするなど大掛かりな対策を実施。三度は浸水しないとの目標を掲げ、「できるところからできるだけの対策」を実施していました。



福岡市が実施した対策は、貯留機能を持たせるため下水菅をより大型化する、河川の浚渫、雨水利用の助成、浸透舗装、浸透側溝の設置など考えられる対策をすべて実施したほどでした。昨今の豪雨は、路面の舗装化などで雨水流出量の増加(かつては降雨量の30%が地下に浸透。現在は10%程度なのだそうです)など都市型の災害ともなっています。福岡市の対策は、いわば都市型災害対策ともいえるでしょう。

今回の視察では、いざというときに下水で流せず溢れた雨水を貯留する機能を持つ野球場と公園を見させていただきました。

写真上は、見た目は普通の公園とスポーツ広場ですが、この下には写真中のように巨大な貯水槽が作られています。既存の公園の下に新たに設置したものです。
gesui02

隣接する野球場は、既存のグランド面を掘り下げ、このグランド自体に水を貯めることができるように考えられています。いざという時には街中に溢れてしまう雨水を貯めておき、雨量が収まった段階でポンプにより排水するようになっています。

gesui03

どちらも貯めるのは雨水です。そのため、家庭の雑排水などと雨水を一緒に流してしまう合流式下水道から、新たに雑排水と雨水を分けて排水する分流式下水道を新たに設置していました。水を貯めるさい雑排水が入れば異臭が発生しますし衛生上にも問題があります。雨水だけであれば、汚水処理をしなくても川に流すことができます。豪雨対策として考えれば、雨だけの対応すればいいのですから分流式下水道にしていくべきですが、下水を二通り設置することになり膨大な費用がかかることになります。そのため、福岡市では、重点地域だけに整備することにしていました。

この公園と野球場は、分流式下水道とセットでの設置です。公園、野球場、排水ポンプなどで約25億円の事業費で約半分に国の補助を受けています。

平坦な地形の武蔵野市ですが、05年9月の豪雨のときなどに局地的に浸水被害が発生しています。
北町の浸水対策としては、邑上市長が市立四小の校庭や公園に貯留施設を設置し対策を実施しています。しかし、これだけで完全に防げるとは思えません。福岡市のケースとは規模が違うのでそのまま武蔵野市に適用できるとは思えませんが、公園の下に貯留層を設けるなどは今後考えてもいいと思います。北町に関しては、最も底部にある北町保育園を移転、もしくは、仮移転させて地下に大型の貯留層を設置しその上を公園や公共施設、新保育園にすることが最も効果的ではないでしょうか。

いろいろと成果を得られた視察でした。