トラストの田植えで考えた

15c3993a.jpg5月連休にトラストに参加している千葉県鴨川市にある大山千枚田へ出かけ家族で田植えをしてきました。

この大山千枚田では、保存会がユニークな活動を行っています。保存会がNPOとなり、都会と地方、農業を結ぶ活動を行っているのです。
トラストというのは、田んぼを複数で作業をするもの。作業は、一種のイベントでトラストのオーナー同士や現地の農家の方々との交流も考えています。
これからの農業のあり方を考えていくうえで、参考になる取り組みだと思います。

作業は楽しいものでしたが、何よりもトラストは、複数の人で作業をすること。現地の農家の方々が指導していただけることで、少々手を抜いても大丈夫と思える気軽さが何よりも気に入っています。

大山千枚田は、東京から最も近い棚田で375枚の棚田があります。99年には農水省が南関東で唯一、「日本の棚田百選」に認定しました。
この棚田は機械が入らないこともあり、長い間、見向きもされていなかったのだそうです。しかし、都会から移り住んできた人がここの風景に感動し、都会との交流を図ろうと考えたこと。地域を活性化を考えていた農家の人たちも一緒になり棚田を復活させたものです。

オーナー制度もあり、“マイたんぼ”で農作業をすることもできますが、作業がオーナーの都合で行われるため、オーナー同士の交流ができないという課題があります。そこで、このトラスト制度が考え出されました。
トラストは、農地を個人に貸し出すのではなく、作業をイベント的に行い、そのかわり収穫したお米は、申込者に均等に分配するというシステムとなっています。まだ、二回しか参加していませんが、作業は軽いもの。前泊して交流会があるほどなので、作業をすると言うよりも交流がメインなのだと思います。

ユニークなのは、農地を一般に貸し出すことは自治体か農協、農家が事業主体になりますが、ここでは保存会がNPOを取得して運営していることです。事業収益をあげるためではなく、保存していくこと。都市との交流を農家やここが好きな人たちで運営したいとの思いがあったのでしょう。

保存会では、交流の中から、農家の事情や消費者の気持ちを共有し、さらにあたらしい何かが生まれれば…、としています。

武蔵野市でも市民農園に人気がありますし、全国的にグリーンツーリズムが盛んです。
収穫物を作るだけ、農作業を楽しむだけではなく、その先に人間同士の交流、コミュニティを作り出し、農業も考えていこうとしているのがこの大山千枚田なのだと思います。
農業をもっと身近にしていくこと。食への関心を高めて行くには、このようなシステムが求められているのではないでしょうか。

【参考】
 大山千枚田保存会
 読売新聞 枚田の魅力で 都会人いざなう
 環境goo 東京からいちばん近い棚田を軸に地域おこしを進める