いよいよ大深度決定か? 外環道路をまとめてみました

石原都知事が大深度への都市計画変更の手続きに入ることを明らかにしたことから、07年度中にも新たな動きになりそうです。
これに対して地元住民は反対の声を上げています。

このこと「外環道路に住民は納得したのか」として書いたところ、外環道路に関心があるが、どういうことになっているのかよく分からない、とのメールをいただきました。

自分でも再確認する意味で、今までの流れを簡単にまとめてみました。


外環道路は、1966年(昭和41年)に都市計画決定されて、正式に建設を予定している道路になりましたが、周辺住民などの反対から70年に当時の建設大臣が建設を強行すべきではない、と発言し建設は凍結されてきました。

しかし、72年に千葉県市川市議会が凍結再検討を決議し75年には千葉県知事が建設大臣に再検討の要請したことなどから、三郷と練馬区間の外環道路の建設は進みました。
その間、練馬から武蔵野市を通り東名高速へ抜ける区間については、動きがなかったのですが、99年に都知事が練馬と武蔵野市を視察。2001年には国土交通省大臣も視察。01年には、地下40m以深には補償が必要ない大深度法ができたことから、外環道路は大深度地下なら可能だと一気に動き出しました。

02年には沿線関係者と都、国の担当者によるPI協議会(Public Involvement)が発足し、計画の中止もありうるとの前提で反対派も含めた人たちで、計画について情報提供を求めたり、意見交換などを行ってきています。

武蔵野市議会では、当初の計画当時から外環道路反対特別委員会が設置され、市議会として建設反対との態度を示してきました。
ところが、大深度で建設される方向性が出てきたことから、03年に当時の土屋市長から反対を無くしたらどうか、と市議会に提案がありました。
これに対して、大深度に決まったのでもないのに変えられないという当時の土屋野党側である民主・市民ネット、共産、市民の党らの会派が反発、議長不信任案が出されるまでに問題化しました。
しかし、土屋与党側の自民、市民クラブ、公明の反対多数により不信任案は否決。土屋前市長の提案どおりに反対を取った外環道路特別委員会が設置されることになり現在に至っています。

外環道路は、最近までは大深度で進むと大方の人は思っていましたが、実は、地上部の計画は残ったままであることも分かりました。つまり、現状では大深度地下での道路と地上部の道路のふたつを建設する計画になっているのです。

現時点で、大深度地下で外環道路を建設することは正式には決まっていません。
ですが、4月24日の読売新聞は、石原都知事は21日に近く大深度への都市計画変更の手続きに入ることを明らかにした。設計や着工に向け、07年度中にも新たな計画を決定し、着工から完成までの工期は10年を見込んでいる、と伝えています。
オリンピック招致への道路整備との兼ね合いもあるのだと思いますが、近々、正式に決まりそうな流れとなっています。

そのさいに、地上部をどうするかが問題になります。
 1;地上部の計画をなくして、大深度だけにする。
 2;地上部の計画は残したまま(いつの日にか建設する)大深度を進める。
 3;地上部で建設し、大深度は建設しない。
 4:地上部も大深度も無くす。
の選択肢が考えられます。

一度都市計画決定したのは変わらない。だから今のうちに地上部道路をどのように建設すればいいのか話し合うべきだ、と土屋前市長は主張していました。しかし、現在では都も国も変更することは可能だとしているので、上記4つの選択肢があることになります。
現実的には、1か2の可能性が高いのではないでしょうか。

市議会では、地上部は必要ないとの考えがほとんどです。
大深度については、必要と慎重にするべきだとの考えに二分されているように思います。
一部、どちらも必要ないとしている議員もいます。

また、計画変更され、地上部をなくすとなると別の問題も出てきます。
それは、今まで外環道路予定地の住民の方々は、予定地であるために大規模な住宅の建て替えが制限されてきましたし、売るにしても資産価値が低かったことから、この補償をどうするかとの問題が出てきてしまうのです。
外環道路が、地上部計画をなくし大深度で建設されるとなると、武蔵野市内は全て大深度となるので建設予定地に住む方々の移転は必要なくなりが、今までの補償をどうするのか、が新たな問題になるのです。

地元の方々の話を伺うと、地上部反対は多勢のようですが、大深度については、大深度で道路を作る最初の例になるのでもっと調査をすべきという慎重派と大深度でも家の下を道路が通るのは嫌だ。道路を作る時代でもないので反対だ、との意見に分かれていると思います。

いずれにせよ、外環道路への結論は近々訪れそうです。
市民の判断、議会の判断、市の判断が求められることになります。

【参考】
読売新聞 東京外環道 地下方式で始動へ

東京外かく環状道路[東京リングステップ]