福祉公社問題 理事長辞職、市長は減給に

今日、市議会全員協議会が開催され、福祉公社の問題について行政報告がありました。責任問題は、福祉公社の理事長が辞職願を出したことにより、3月末で退職。理事長を任命した責任で市長が給料の10分の一を1ヶ月間減給することになります。

本来であれば、理事長を任命したきた前市長の責任となるはずですが、市長という職務の責任として今回は新市長も処分されることとなりました。

全員協議会では、これまでの経緯の報告のほか、考えられる原因とこれからの対応についての説明もありました。
このような問題が起きた原因は、以下のとおりです。福祉公社は武蔵野市が100%出資していますが法人格を持つ独立した団体であるので、武蔵野市と福祉公社とに分けて整理してあります。

■なぜ起きたのか

○福祉公社
・団体設立以来、法人税、消費税等税務事務に対する認識が欠けており、法人税・消費税等支払うべきものと考えてこなかった。
・顧問会計士の誤った指導に従ってきた。
・監事と顧問会計士が同一人であることなどチェック体制に問題があった。
・理事長、常務理事、事務局長等が職務上の責任を十分に果たさなかった。

○武蔵野市
・財政援助団体である福祉公社への指導監督が不十分であった。
・福祉公社との間で消費税について調整が不十分であった。
・監事と同一人物を長期にわたり任命し続けるなどによりチェック機能の低下の要因を作った。

■再発防止策

○福祉公社
・公認会計士と顧問契約を平成17年10月31日で解除し、11月1日から新たな公認会計士と顧問契約を締結した。
・顧問会計士による月次検査を実施する。
・会計システムの変更など事務処理に見直しを行う。
・総務課管理係の強化をはかる。

○武蔵野市
・武蔵野税務署の協力により、全財政援助団体の実務担当者に対し、税についての研修会を実施する。
・財政援助出資団体経営懇談会を開催し、市と財政援助団体間、財政援助団体相互の情報交換を行い、今回の問題点について共通認識を持ち再発防止に努める。
・財政援助団体の税務事務等に関するマニュアルを作成するとともにチェック体制の整備を図る。
・契約書類の書式を変更し、消費税等を明記する(非課税等については理由・根拠を明記する)。

このほかに関係した職員、24人の調査を行い退職したなどで処分ができない人を除き助役を含む10名程度に対して訓告などの処分を行うこと。
理事長を任命したこと、監督責任も含めて上記のように月給の1割を減給する処分も市長に科せられました。

今回の問題は、顧問会計士が法人税や消費税について間違った指導をしたことが大きな要因です。
会計士に対しては、公社としても訴訟を起こす準備をしていると改めて報告されていました。

この会計士の個人の問題だけではなく、90歳になるという公認会計士を公社設立いらい25年にわたって任命し続けたこと。
さらに、顧問会計士を監事として市が長年に渡って任命していたことも大きな問題です。

なぜ、この会計士を25年に渡って任命したのか。執行側(監事)と監査側(会計士)を同じ人間にしてしまうというおかしな任命をしてきたのかは、公社から報告がないとしてこの場では明らかにはなりませんでした。

この理由が分からないと、市長の責任も相当なのかは分かりませんし、責任の所在も不明確です。本当の解決策にならないかもしれません。

さらに調査するべきと要請しましたが、このなぞの解明はまだ先になりそうです。

顧問会計士を複数にしてチェックを厳しくすることや同じ人を長年任命するのではなく、5年で変えてしまう自治体もあるのですから、定期的に変えるなどが今後の対応としても必要でしょう。内部の仲良し的な監査ではなく、外部監査など客観的に経理を見ていく必要性もあるはずです。

税務署の調査により、法人税、消費税の未納が見つかり、時効が成立していない平成12年度からの本税と延滞税、加算税を含めて約9800万円が福祉公社に追徴された今回の問題は、責任問題が明らかになったことで一段落となるかもしれません。

しかし、外郭団体のありかたや情報の透明性を高める必要性、内部だけではなく外部からの監査など今後の課題を投げかた事件であったことは確かです。