駐輪場不足は地下で!

c4feefa5.jpg駐輪場不足は深刻です。
街を歩いていても、歩道に置かれた自転車で通行のじゃまになるだけではなく、ハンドルがちょうど子どもの目線の高さになり、子どもへの危険性もあります。車イスでの通行もままならないでしょう。
じゃまだから、ちゃんとした駐輪中の入れておけよ! と思ってしまいますが、肝心の駐輪場のキャパシティが足りないことや不便さがあり、入れたくても入れられない事情もあります。
駐輪場を増やすにも、土地を確保してとなると費用もかかりることから、なかなか進まないのが現実ではないでしょうか。

増やすためには地下駐輪場が最も効率的だと考えられますが、建設費用の高さだけではなく、ある程度の広さが必要となることがネックとなり進まないのも現実です。

ところが、新たな方式による地下駐輪場システムが開発され、狭い場所でも可能になってきました。
武蔵野市でも導入を検討すべきだと思います。


12月の一般質問で駐輪場対策の現状と今後はどれだけの駐輪台数が確保できるのか。現実を考えれば、地下に解決を求めるしかないが、建設費を考えれば、これから紹介するような新しいシステムによる地下駐輪場を考えるべきではないか、と質問し提案しました。
(詳しくは議事録が出た時点でまとめます)

答弁によると、武蔵野市での各駅ごとの駐輪可能台数と放置台数は下記となっています(民間駐輪場含む)。
午前10時と午後3時で計測しているのは、通勤用途で放置された台数と買い物用途で放置された台数と考えるためです。

○駅ごとの駐輪可能台数と放置台数(04年10月調査)

  駅名 駐輪可能台数 放置台数(午前10時) 放置台数(午後3時)
————–+—————+———————+————————-
・三鷹駅北口   6,700台  400台  700台
・吉祥寺駅 1万1,500台 1,200台 3,100台
・武蔵境駅周辺 1万0,500台  700台 1,100台

  合計 2万8,700台 2,300台 4,900台

単純に考えると、午後3時での放置台数分の駐輪場を整備すれば、歩道などの放置自転車がなくなることになります。
これに対して、現在、市で管理している駐輪場の総駐輪台数は、3駅合計で2万5,500台。
しかし、武蔵野市の駐輪場は借地が多く、将来に渡って使えるとは限りません。武蔵境南口のむさしのプレイス(仮称)にある駐輪場も建設が始まれば鉄道下の立体化による駐輪場ができるまではなくなってしまいます。これら将来的に使えるとは限らない台数を引くと、

○継続可能な駐輪台数 1万3,300台  つまり、継続困難な台数 1万2,200台

となります。

現状でも駐輪場不足なのに、将来を考えるとさらに1万2200台が不足する可能性があることになります。危機的な状態とも言えるでしょう。
これは三鷹駅などにある歩道上を利用した駐輪場が、一時的であることも含まれています。

前ふりが長くなりましたが、そこで導入を考えるべきなのが、新システムによる地下駐輪場です。

このシステムは、パーキングタワー形式の駐輪場ですが、格納部分を地下にしてしまい、自転車の出し入れは地上部で行います。言葉で説明するのはたいへんなので、写真とメーカーのサイトをご参考にしていただければよく分かると思います。
現在、世田谷区と高知県の大学で運用されており、三鷹市で建設中です。

世田谷区の成城学園駅にある実物を見てきましたが、専用のカードを差し込むと、ドアがさっと開き、自転車を専用のレールに載せれば、パッと自転車を格納していきました。時間にして10秒もかかっていません。
自転車を出すときは、専用カードを差し込んで番号を押すだけで出てきます。

必要なスペースは、メーカーのリリースによれば、一機あたり地上に45平米。
このスペースに144台の自転車を格納ができ、一般的な駐輪場と比べると、約1/4のスペースになるとのこと。
三鷹市からいただいてきた資料では、直径約7.5mの中に作られています。メーカはー、一機あたり144台としていますが、三鷹市では仕様変更し、一機あたり180台格納できるようにしています。

この数字を武蔵野市の駐輪場の当てはめて考えてみます。

武蔵境北口第二自転車駐輪場(市政センター近く)は、面積610平米で自転車1051台、バイク50台が駐輪できます。

この面積に上記の一機あたりに必要な面積で単純に割ると、13.5機が設置可能となります。小数点以下はくりさげて13機として、一機あたりの代数を三鷹仕様の180台で設置したとして計算すると、今の駐輪場スペースに2340台が駐輪可能となります。
現状の倍以上です。

さらに、地上部に出ているのは出入庫のブースだけなので、この駐輪場の上に二階建て、三階だての駐輪場を建設することも可能なので、さらに駐輪スペースを増やすことも可能です。
建設したとして考えてみると、武蔵境北口第二自転車駐輪場は、二階建てで屋上スペースも使う三層構造。ですので、単純に三で割り2階と屋上部分の駐輪可能代数を700台と計算して考えてしまえば、現在の場所で3040台分の駐輪場を作ることが可能なことになります。

つまり、武蔵境駅での放置台数1.100台は地下駐輪場だけのスペースでも対応できることになり、放置自転車を一掃することになります。今よりも土地を増やすことなくできてしまえます。

もっとも、かなり強引な計算なので現実は違うとは思いますが、新たな土地活用として考えてみるべきです。

地下に駐輪場を建設し、二階、三階は他の公共施設にすることも可能なのです。

気になるのは費用でしょう。

武蔵境北口第二自転車駐輪場の建設費は、約9700万円で1101台(バイク含む)。
三鷹市が現在建設している地下駐輪場((すずかけ駐輪場)の面積は約660平米。
地下駐輪システムを8機導入し、地上部分にも駐輪場を加えた駐輪総台数が1700台で工費が約6億円です。

境が一台あたり約9万円
三鷹が一台あたり35.3万円。

一台あたり3.9倍もの建設費となってしまいます。これが最大のネックになるでしょう。
しかし、駐輪場建設費には55%が国から補助金として出されます。地上部を活用することを考えれば、費用以上の利用価値ができるはずです。

さらに、面積の狭い場所でも可能なことも考えてみても良いはずです。
世田谷区では、環境や景観に対する住民意識が高いことから、コンパクトな地下式で景観を損ねないとして採用を決めたのだそうです。

法律が変わり、歩道上にも自治体などが駐輪場を作ることができるようになります。埋設物などで問題が多いとは思いますが、歩道上に地下駐輪場を作ることも考えられるわけです。

新たな土地を買って駐輪場を作るとなると、土地代は膨大になるでしょう。
今ある駐輪場をこのような地下駐輪場にすることで、土地購入代までを考えれば、総コストを抑えられると思います。

発想を変えることで新たな駐輪場の可能性が広がるのではないでしょうか。
一般質問での市長答弁は、市として検討していくとのこと。
今後に期待したいと思います。

三鷹市の地下駐輪場は、この三月に完成予定です。完成後に再びレポートします。

(写真は成城学園前の地下駐輪場)