外かん道路 市長は慎重姿勢へと変わる

13fc5f09.JPG0日に外環道路をテーマとする市長と市民との懇談会が開催されました。

邑上市長は、地上部に幅広い道路が不要ではないか。大深度でも不安要素が多い、との見解を示し、現状では積極的に賛成できないとの見解を示していました。

この会は、コミセン主催によるもの。市民が主催者となった会です。

冒頭に司会者が、市を代表してというのではなくざっくばらんな話をしたいとの説明もあり、反対なのか賛成なのかハッキリしてほしいとのキツイ質問も出るような自由な雰囲気で会は進みました。

市長の話も自慢話や昔話が出てきて長くなることがないので、市民側が意見を言う時間が長くなり、市民側のいろいろな思いを話せた会でもありました。

市民が意見をたくさん言えることは、市政が変わった大きな点かもしれません。



冒頭、市長は挨拶の中で、都市計画として考えると幹線道路は必要。しかし、街づくりの観点からみれば、成熟した街を分断するような幅広い道路は必要なのか。
大深度にしても、地下水がどうなるかわからない。地下なら安全との論もあるが、今までの経験がないから不安だ。関東大地震以来、大地震が起きていない、と話し積極的に賛成できないとの思いを示していました。

市議会は長年、外環道路反対特別委員会を議会内に設置していたことで建設反対の意思を示していました。
ところが、2003年6月議会で前市長から、いつまでも反対ではいられない。反対を付けた特別委員会はやめてほしいと要請があり、議会が賛成も反対も付けない外環道路を設置するという経緯があります。

特別委員会の設置は議会が考えることで市長から言われる筋合いはありません。
議会の独立性から言ってもおかしなことです。

それを市長からの要請があったからと反対の名前を消してしまうとの提案が出されて議会は空転。
議長の不信任案も出されるなど大きな騒動となりました(賛成少数で不信任案は否決。私は会派の申し合わせで退席)。

このことから市は反対から推進派になったのか、との批判の声が大きくなったのです。
要請を行った前市長の言い分は、外環道路は大深度に変更になる。いつまでも反対していてもできてしまう。長年、計画線にいた人の補償もなくなってしまうから反対はないほうがいい、ということでした。

大深度に変更されれば、確かに前提が変わるので反対だけすればいいのではないと私も思います。
しかしながら、一番の問題は、大深度の話が出てきた後に、大深度で作っても地上部の計画は残るというものでした。

つまり、大深度の道路を作ってなおかつ地上部も作る計画案となってしまったのです。

この会では、市民から国家的な詐欺じゃないか、との指摘もされていました。
まさにそのとおりだと思います。
都市計画上、一度計画された道路は変更できないと前市長はしていましたが、たんに役所の都合でしかないのではないでしょうか。
やったことがないからではなく、やったことがなくてもやっていくという姿勢が必要なのだと思います。じっさいには都市計画を変更できることもその後に分かっています。

前市長は、地上部に道路を作り樹木を植えるなどグリーンベルトにして防災対策も考えていいのではないかとして積極姿勢を見せていた。
そのため、市長が変わったことでどう外環道路への考えが変わるのかでも注目されていました。

市民からの質問は、さまざまな内容でしたが、基本的なことは市長は賛成なのか反対なのかハッキリさせてほしいというものが大半だったと思います。

返答は上記のように、成熟した街を分断するような道路は現状では賛成できない。幹線道路としての必要性は認めるが、大深度には不確定要素が多く不安。積極的な賛成はできない、というもの。

この見解には、私も同じ思いです。

地上部の道路は、多額の税金が必要ですし多少の不便は我慢すべきです。
大深度にしても地下水脈を本当に守れるかは技術的に未確定ですから、選択肢としてはあると思いますが、もろ手を上げて賛成はできません。

この会の質問にもありましたが、人口減の社会でいつまで現状の交通量のままなのかも分かりません。
公共交通を整備することや一人乗車の車通勤を止め乗り合い方式にすることで車の交通量を減らすなどの工夫も必要でしょう。
大深度への税金の投入がどのように市民生活がよくなるのか、明確なデータを提示してから協議すべきだと思います。

このままでは、支援者への便利供与や名誉のために作ってしまうハコモノ行政の縮図にも思えてもしまいます。

この会で市長は、今まで市民と協議する場がなかった。今後は、情報提供も含めて協議する場を作って行きたいとしていました。

市民から言われて始めるのではなく、市自ら積極的に協議しようとの姿勢は良いことです。
ただし協議するためには、必要な情報を出していくこと。
それと、「検討します」などお茶を濁すようなあいまいな答えではなく、こういう考えはどうなんだろうか、と市からも相談を市民側に投げかけていく、つまりは本当に協議する姿勢も求められると思います。

今後に期待が持てる会でした。

また、質問の中には市議会との懇談を求めているが、議会が対応していないとの指摘がありました。
議会としても外環道路をどう考えているのか。
これを明確にしていくことも求められていると思います。

外環道路については、これまでも書いていますが、公式サイトなどをご参照ください。