急がば回れ。武蔵野プレイス

25日に市民会館で武蔵野プレイス(仮称)オープンハウスが開かれました。

(農水省跡地の新公共施設とこれまで表記していましたが、今後は武蔵野プレイス(仮称)と表記します。しかし、マンションみたいな名称でしっくりはこないのですが)。

先の市議会、鉄道対策・農水省跡地特別委員会で報告されていた内容を大きなパネルにししたり、完成予想の模型を用意したりとより分かりやすく展示されていました。

しかし、先の特別委員会で資料を要求していたランニング・コストやメンテナンス・コストについては示されていません。
同じ規模の建物でのコストを説明はしていましたが、地下二階から地上四階までを間仕切りをせずにつながるような設計であり、ガラス面積も大きくするのですから、普通に考えれば冷暖房費がかかるはずです。

特別委員会でこのことを質問したのですが、領域空調という人間がいるところだけに冷暖房を効率的に使うシステムを採用すれば、冷暖房費はかからない。ガラス面積に関しては、通常のオフィスビルに比べればガラス面積が少ないとの答弁がありましたが、具体的な数値がないことには判断ができません。

市民も知りたいだろうからオープンハウスまでに数値を出すようにと要望し出すことになっていたのですが、担当課の話では計算が間に合わず二月の特別委員会になってしまうとのこと。

武蔵野プレイスは、構想としては100年間使うことになっているのですからランニング・コストやメンテナンス・コストははこの建物を評価する大きな要素になるはずです。
市民意見を聞きたいとの邑上市政として新たな試みであり、手法は評価したいのですが、具体的な数字を示せないのでは、多様な市民意見をより多く集めることができるのか疑問が残ります。

25日の様子では、市民意見は基本設計通りの規模で建設するべきとの意見と縮小したほうが良いとに二分されているそうです。
選挙のように多数決で決めるワケにも行かないでしょうから、現状のままにするのか、縮小にするのか。どういう理由で決めるかも含めて邑上市政の大きな分岐点になるのだと思います。

防災センターは契約が終わっていたこともあり、運用面や細かな内容での費用縮減が行われていますが、武蔵野プレイスについては実施設計を決めていませんので今からでもやり直しが出来るはずです。
ムダなハコモノと判断するのか。豪華として費用縮減をするのか。あるいは、現状のままなのか。
市民意見の動向と市長の判断が注目されます。
しかし、議会も市民も現状では、判断するための数字が足りないと思います。

このことよりも、この基本設計を今一度見て思うのは、顔が見えないな、と思うのです。

図書館機能は必要。そのほかに、あれもこれれも欲しい。容積率はこれだけ、との要素に沿って設計者の新たな試みが行われようとしているのが武蔵野プレイス(仮称)の基本設計ではないでしょうか。

しかし、どう運用していくのか。これが見えないのです。

現状では、肝心なソフトを考える人が全く決まっていません。
運営する人の顔が見えないから、本当に必要な設備なのか、機能なのかが判断できないのです。
駅前ですから幅広い人がやって来るでしょう。

しかしブラウジングといって回遊することを考えてはいるのですが、各階を移動するのは階段をメインに考えています。
高齢者や車いすの人などは、地下二階(駐車場からなら地下三階)から地上四階までいちいちエレベーターを使いながらブラウジングしなくてはなりません。
ユニバーサルデザインが公共施設には求められるはずですが、このままでいいのでしょうか。

図書館なら司書や現在の職員がどうしたら効率が良いか。あるいは、新たな感覚で作ることが出来るかもしれません。
しかし、構想を練ってきた政策担当の職員と設計者が中心で作られているが現状ですから、実際に運営する人の意見がないのです。

指定管理者制度を使いたいとの考えがありますが、どういう人、団体に運営を任すかも決まっていません。
なんとか作って魂入れず状態なのが今の計画だと思います。

今回、オープンハウスを実施し市民意見を募集しているのですから、規模維持派も縮小派も含めてもう一度、基本設計を練り直したほうが良いように思いました。
駅前図書館で市民オフィスなど市民との協働スペース、青少年の居場所機能も持たせたいのがコンセプトなはずです。
であれば、使いたいと思っている人やこうした方がいいとの意見を持つ思っている人たちでどういう建物が良いのか。効率性を求めたり、こういう使い方が良いと運営手法を話し合って基本計画を練り直すことで現在考えられている機能や容積が本当に必要なのかどうかも結論として出てくるはずです。
そのときに、容積率の限度いっぱいが必要というのなら納得はできます。
とりあえず作れるから作ってしまえでは、余計な税金を使うことになりムダにつながります。

例えば、自分の家やクルマを買うときに、予算を考えずに敷地面積に許される限り大きな家を買ったり一番高いクルマを買うことをするのでしょうか。

出来るだけ大きな建物と考えるのは、自分の財布からお金を出さないから気にならないのと同じ感覚に思えてなりません。今の時代に、湯水のように税金を使って良いのかがこの武蔵野プレイス建設に問われれているのだ思います。

また、機能を考えていく上でひとつの建物だけで完結するシステムで良いのかももっと考えるべきだと思います。
例えば、会議室機能は境駅北口のスイングビルにあるので代用できるのでは、と指摘する人もいます。
スイングビルの三階にテナントで入っていた法務局がなくなったのですから、このフロアを活用することも考えられるはずです。
武蔵野プレイス予定地からなら歩いて2分もかからないこのスイングビルとの連携を考えることで税金からの支出を減らすことができるはずです。

また、西部図書館を存続させることで図書機能の縮減、もしくはより蔵書数を増やすことも可能でしょう。
アジア大学の図書館は市民利用ができますので連携を考えても良いはずです。
それこそ、武蔵野市ご自慢のムーバスで武蔵野プレイスと西部図書館、アジア大学をつなぐことが出来ます。会議室や貸しホールのある市民会館とも連携してもいいはずです。

西部図書館をなくせば、人件費が減り武蔵野プレイスのランニングコスト削減になるとの考えもありますが、そもそもどのような図書館機能が必要なのかを考えないことには、存続のすべきか否かも判断できないはずです。
指定管理者制度を取り入れたいのなら、今後増えていくるリタイヤした団塊世代に運営を任せることで西部図書館のコストも下げることができるはずです。
いろいろなケースを考えないで、知的創造とは言えません。

もっと広域に面として知的創造空間を創り、武蔵野プレイスを「知的創造拠点」と考えてもいいのではないでしょうか。
知的創造拠点が売り文句ですが、この拠点だけ完結していてはもったいないと思います。
広域で考えることで必要がなくなる費用もあるはずです。

と考えていくと、何もあわてて作ることもないはず。
様々な意見を出してきた市民と一緒にもう一度考えてみるべきです。

時間が必要な理由に駐輪場の問題もあります。
現在の建設予定で行くと、建設予定地にある駐輪場が武蔵野プレイスの建設にともない、なくなってしまいます。
中央線の高架下に駐輪場を作る予定でここが代替えになりますが、立体化が出来なければ駐輪場がないワケで建設期間中は駐輪場がなくなってしまうタイムラグもあるのです。
煮詰めて建設を少々遅らせることでタイムラグもなくなるのではないでしょうか。

市民と一緒に考えていくことで武蔵野プレイスに愛着もわくでしょうし、さらには、運営組織に携わってもらうようになれば、市民との協働、市民運営の図書館にもできるはずです。
今のままでは、作ったからハイどうぞ、と提供されても愛着はわきにくいですし、あれもこれも詰め込んだら、あれもこれも中途半端になってしまいそうです。

時には時間をかける必要もあります。

オープンハウスは、1月8日(日)午後1時~8時。境南コミュニティセンターでも開催されます。
市民意見の募集は、1月16日(月)までに郵送・メール・FAXなどで受け付けています。

詳しくは、市役所のページ