外かん道路はなし崩し?

10月28日に国土交通省関東地方整備局
東京都都市整備局による『PI外環沿線会議委員への「考え方」についての報告会』が東京都庁内で開催され、会を傍聴してきました。

外かん道路は、武蔵野市の東を南北に通る自動車専用道の計画です。
長い間、計画が凍結されていましたが、大深度での計画が出てきたことから計画が動き出しています。
この道路計画を実施するかどうかまでも含めた協議が続いてきていました。

この協議は、 PI方式で行われてきました。PIとは、下記をご参照ください。
『国土交通省関東地方整備局と東京都都市計画局が、東京外かく環状道路(関越道~東名高速)について、原点に立ち戻り計画の構想段階から幅広く意見を聞き計画づくりに反映するため、パブリック・インボルブメント(PI )方式で話し合うことを目的として設置した協議会。沿線7区市の関係者、地元区市、国及び都で構成されている。正式名称は、PI 外環沿線協議会』。(東京外かく環状道路ホームページ用語集より)

場合によっては中止もありうるとのスタンスで協議が続いてきましたが、この8月に「PI外環沿線会議 委員意見~構想段階における議論の総括として~」をとりまとめたことで、この先、どういう動きになるのか注目していました。

この委員意見が発表される会議も傍聴していたのですが、国や都、委員がそれぞれ意見を言い合っただけで、歩み寄りがあるのか全く分かりませんでした。
ただ、賛成の立場の人も反対の立場の人も相手側の意見を聞くというスタンスがあり、意見を出し合うという雰囲気には好感が持てるものでした。

この意見が発表された後、9月16日に記者会見が行われ、上記の考え方が発表されました。
この時のリリースには「外環の必要性が高いと判断し、計画の具体化に向けて動き出したた考え方をとりまとめた。」とあります。
つまり、道路建設へ一歩進んだということになります。


PI協議会は、「幅広く意見を聞き計画づくりに反映する」(上記、説明による)ものですから、8月の意見がどう反映され9月の発表になったのか興味深いものでした。

この説明会では、PIの委員から同様な質問がありましたが、どう反映したかの具体的な説明はありませんでした。
もっと協議をするために具体的な計画を作る、との返答ばかりでした。

では、このPI協議会は今度どうなるのか、との質問には返答がありません。
いったい何のために報告会を開いたのかよく分かりませんでした。

会の最後に、もっと続けていくべきだ、との委員からの提案があり、国や都も前向きな雰囲気になっていました。しかし、どうなるのかは分かりません。
どうも、意見を聞いただけで、のような感じでした。

このまま、反対派が力つきていくのを待ち続けながら、なし崩しに進めてしまう気がしてなりません。
どうなるのでしょうか。

この道路に38年間反対してきた、外環道路反対同盟が新市長へ要望書を出しています。

要望書によれば、市議会も反対特別委員会を長年にわたって設置してきた。
しかし、前市長が他の沿線区市長が慎重な態度であったのに平成15年から外かん道路推進と発言し、市議会も反対をなくした特別委員会となったことで市として反対なのかどうかの根拠がなくなっている。

・市長は道路の利便性をどう考えるか、
・国や都へ代換え案も含め提起して欲しい、
・住民、行政、議会による協議会を設置して欲しい、
・環境への影響や災害時への対応などを説明して欲しい、
・地上部には反対して欲しい、
・大深度で建設したとしても財政負担は増えることを考えれば不採算道路を造るかどうか考えをて欲しい、

というような内容です。

外かん道路は、大深度による地下方式が注目されていますが、都市計画では地上部に道路があり、今のままでは、地下と地上部に二つの道路を作ることになってしまいます。
前市長は、地上部はグリーンベルトにして災害対策にしてもいいのでは、との考えも示していました。

私は、道路建設に一概に反対ではありませんが、現状の地上部を考えれば、住宅街に道路を作ることには私は反対です。
混雑など車での不便は、我慢すればいいだけのことです。
他の交通手段を考えてもいいはずです。
ただ、大深度に関してはあまりにも情報不足だと思っています。

現実的に道路が必要となれば、地下に作るしか選択肢はないと思いますが、将来交通量予測などが最近になってやっと出された程度なので、どこまで情報が信用できるかわかない状態なのです。
大深度による危険性や予測データなどがはっきりしないのですから、これらの不安を取り除いていく確たるデータをまずは示していくことが必要です。
データがないかぎりは、賛否も考えられないですし、ないのなら賛成はできません。

国と都は、計画を止めてしまうことも選択肢にあるとしてPI協議会を実施してきました。
今後も、建設ありきではなく、止めることも考えた上で地域住民を協議を続けるべきだと思います。
国と都の今後の動きにも注目すべきです。
それ以上に、市と市議会が今後、どう対応するかの判断も求められていると思います。

外かん道路に関しては、東京外かく環状道路ホームページをご参照ください。