市役所にアスベスト!

アスベストのよる被害が注目されていますが、武蔵野市内の施設でも見つかっています。

24日に引かれた市議会の各会派の代表者会議の席上で、市から市役所庁舎にもアスベストが見つかったとの報告がありました。

市役所の階段にクリソタイルが3%検出。
市営温水プールにも量を分析中だか検出された、とのことでした。

現状のままで飛散する危険はない、とのこと。

除去するには、専門業者に頼む必要がある(資格が必要)のですが、今は発注が集中しており早急に対応ができないそうで、シートをかぶせるような応急対策をして飛散を防止する予定です。

武蔵野市は、市内の公共施設のアスベスト調査を行っており、これまでに、
・第4小学校 視聴覚室
・本宿小学校 放送室
・中町集会所 階段室
で見つかっています。

これらも、市役所と同様に飛散防止対策を実施済みです。

アスベストに対して、過敏すぎる対応は慎む必要があるとは思いますが、あらためてアスベストについて考えてみると、日本の政治と産業界との関係の縮図に思えてしまいます。


大内加寿子さん(アスベストについて考える会)は、「アスベストについて考えるホームページ」で次のような見解を述べています。

——————————————–
厚生労働省は、アスベストを08年までに全面禁止とする方針を決めたが、すべてのアスベストを禁止対象とする政府見解が発表されたのは02年。すぐに禁止にしないの背景には、行政が国民の健康よりも企業の利益を優先してきたのではないか。
——————————————

 海外では、世界保健機関(WHO)が72年に発がん性を指摘すると、76年にスウェーデン、83年にはアイスランドがアスベストの使用を全面禁止し、欧米へ禁止が広がっていきました。
 86年には国際労働機関(ILO)が、毒性の特に強い青石綿の使用を禁止する石綿条約を採択。

 しかし、日本は、労働者の保護を目的としてアスベストの吹き付け作業が禁止となりましたが、「代替が困難」「管理しながら使えば安全」などとして、使用禁止とはせず、アスベストの輸入量は80年代後半にピークを迎え、93年まで毎年20万トンを超えていた事実があります。

 つまり、市民の健康よりも産業を優先させていたということでしょう。

 さらに、(社)日本石綿協会という不思議な団体があります(アスベストを使用している会社などで構成)。
(社)とは社団法人のことですから、公の利益を目的として作られていることになっています。

ところが、アスベストは厚生労働省ですら原則禁止といっているのですから、どう公益につながるのかよく分かりません。

同法人の定款にある目的には、「(前略)石綿製品の原材料の確保と石綿製品の健全な生産、流通及び利用消費を図るとともに安全衛生の向上に資し、もって国民経済の発展に寄与することを目的とする。」とあります。
つまり、禁止物質であるアスベストの利用消費を図っている公益法人なのです。

 92年に当時の社会党がアスベストの原則使用禁止を定めた「アスベスト規制法案」が議員立法で国会に提出されていますが、提出前にこの日本石綿協会が「健康障害は起こり得ないと確信出来る」などとした見解を文書で政党と省庁に配り、自民党などの反対で一度も審議されないまま廃案になっていたのだそうです(05/07/16・読売新聞。07/17朝日新聞)。

菅直人衆議院議員が、薬害エイズの被害が広がったのには、業界と省庁が癒着して規制を遅らせてしまったことが原因のひとつにある。
アスベストにも同様なことが起きるのではないか、と指摘していました。

なんとなくそんな気がしてしまうのは、思い違いなのでしょうか。

【参考】厚生労働省:アスベスト(石綿)情報

建築とアスベスト対策、有害物質管理を考える