2015.02.27 : 平成27年第1回定例会一般質問

  • 消滅可能性都市がある本市の少子化対策について
  • 歴史資料館の事業として武蔵野市民遺産を考えてはどうか
  • 小規模保育、家庭的保育の保険の現状について

【今回の質問のポイント】

  • 現在は人口が微増しているが将来的には子どもの数は減り、人口減少になると推計されている中、子ども施策を重視し市として少子化対策をすべきと提案。
  • 開館することが目的となり開館後の事業が目立たない歴史館に市民協働の事業を行うことを提案。

 

◯川名ゆうじ
今回の一般質問は、3つの大きなテーマで行いたいと思います。

まず1番目、少子化対策の実施について。

昨年、民間組織日本創成会議の人口減少問題検討分科会が、人口再生産力に着目した市区町村別将来推計人口を発表し、全国で896の自治体が消滅可能性都市であることがわかり、波紋を広げています。先日の市議会議長会の研修で、増田寛也元総務大臣から講演があり、議員の皆様は御存じかと思いますが、ここで概略を説明させていただきたいと思います。

この推計は、20歳から39歳の女性人口を重要な指標としていることが特徴で、この若年女性人口が減少し続ける限りは人口の減少に歯どめがかからない関係にあると指摘し、特に50%以上減少すると、出生率が上昇しても人口維持は困難としています。この数値に着目しているのは、出生率が向上しても、若年女性人口が少なければ人口はふえないということにあります。

消滅可能性都市は主に地方が中心で、東京は別だと思いがちですが、豊島区が対象となっているように、東京都の自治体としても人ごとではありません。東京の場合は大都市への人口流入があることで、比較的少なくなっていますが、今後この人口移動が収束せず、都市への流入がふえ続ければ、消滅可能性都市になる地方自治体はさらにふえると考えられています。日本創成会議によるこのデータを見ますと、都市部への人口移動が収束しない場合の豊島区は、2040年にマイナス55.8%と推計されており、23区では最も少なくなっています。人口移動が収束した場合の推計ではマイナス50.8%となっています。この数値が消滅可能性都市と指摘されている根拠となります。

一方で、武蔵野市を見ますと、人口移動が収束した場合はマイナス47%でした。消滅可能性都市の50%へあと少しという状況となっています。この数値は、多摩26市と比較すると最も少ない、低い数値となっています。人口移動が収束しない場合の推計で見ますと、マイナス40.2%と、若干ですがよくなっています。としても、これで多摩と比較すると、4位という低さとなっています。

この推計の仕方について異論があることは承知をしていますが、豊島区では緊急対策本部を設置し、中長期対策の検討を行い、女性が暮らしやすい地域づくりのための総合的な施策を展開するとして、まずは女性の声を反映させる、としまF1会議を開催するなど、早急な消滅可能性都市対策、いわば少子化対策を始めています。ちなみにF1とは、マーケティング用語で20歳から34歳の女性群のことを示します。また、F1レースのようにスピード感を持って行う会議、あるいはフューチャーという意味もあるのだそうです。

同じようなことも武蔵野市には必要と考えて、以下を質問いたします。

1番目、武蔵野市では第二期長期計画の冒頭に、夜間人口で見る限り、武蔵野市は決してヤングのまちなどではない。むしろかなりの速さでお年寄りのまちに変わりつつあると書かれており、第五期長期計画の冒頭にも、少子高齢化が進み、人口減少に向かいつつと書かれているように、長年少子化が課題となっていることがわかります。ところが、これまでの長期計画を読み返してみますと、少子化により施設を少なくするなどの記載はあるものの、子どもがふえるための少子化対策が見当たりませんでした。そこで、これまでに行われてきた少子化対策の概要と成果について伺います。

2番目、市としてどこまで有効に対応できるかの課題はあるにしても、少子化対策として女性の視点を入れた施策、事業を実施すべきではないかと考えますが、御見解を伺います。

3番目、既存の施策や事業に少子化対策としての視点を入れて再検証することや、評価指標としていくべきと考えますが、御見解を伺います。
これらの質問は、少子化が問題とされていながらも市としての施策体系ができていないように考えられるために、提案をするものです。

次に、大きな質問の2番目、武蔵野市民遺産について。

武蔵野らしさという言葉が多く使われていますが、具体的なオーソライズ、これは公認、承認という意味ですが、されていないように考えられます。武蔵野らしさを、緑が多いとか市民参加という言葉で示すことがありますが、それは誰が決めたのか、あるいは認めたのかがわからないのが実情ではないでしょうか。そこで、後世に残したい武蔵野市特有の文化をオーソライズするために、武蔵野市民遺産を提案いたします。

御存じのように、現在を生きる人々が、過去から引き継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産として世界遺産があります。考え方は同じですが、そこまで大げさなものではなく、武蔵野市だからこそあるもの、特に遺跡や文化財のような物だけではなく、市民活動や理念を含めたソフトを遺産として残すこと。そして、オーソライズしていく過程、あるいは保存していく過程で新たなコミュニティをつくることを目的とするものです。例えば、クリーンセンターや長期計画の市民参加、独歩の森などの雑木林、玉川上水の埋め立ての反対運動、昭和に建てられた小学校の校舎や商店、あるいは食べ物、アニメ化された作品の舞台などが想定されると思います。また、オーソライズする際、当時の行政がどのように調査を行い、意思決定をしたのかの行政文書、あるいは民間の出版物などの資料を関連づけていくことで、より深みが出てくることにもなります。基本的には物が残せればいいのですが、物よりも写真や動画、データなどの記録、いわば記憶を残していくことで、事業費は多くかからないと考えられます。

先日の代表質問で、昨年開館したふるさと歴史館、歴史資料館について、現状への疑問を投げかける意見がありました。私も訪れてみましたが、予想よりは多いとはいうものの、閑散としていて、これでいいのかと私も思ったところであります。そこで、この市民遺産をふるさと歴史館の事業として行うことで、ふるさと歴史館の認知や市民との連携が深まること、さらには観光機構と連携しての観光資源ともなると考えられます。多少ではあるかもしれませんが、来館者がふえること、あるいは活性化へとつながると考えられますので、以下を質問いたします。

1番目、遺跡や文化財とまではならないにしても、物以外の武蔵野市特有の文化や市民活動も含めて後世に残すこと、それも何となくではなく、市民委員会のような組織でオーソライズし残していこうという、この市民遺産の考え方についての御見解を伺います。

2番目、ふるさと歴史館の目的には、市民交流拠点としての機能がありますので、事業の一つとして検討してみてはいかがと考えますが、御見解を伺います。

次に、大きな質問の3番目、小規模保育、家庭的保育の保険について。

現在、認可保育園には小・中学校などと同じように、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済制度の対象となっています。

この4月からスタートする子ども・子育て新制度により市の認可事業となる家庭的保育、小規模保育については、この保険の対象外となっています。この共済制度は、施設の管理下で子どものけがや死亡事故が起きた場合には、施設側の過失の有無にかかわらず給付がされるようになっており、子どもや保護者側に立ったすぐれた制度と言えます。また、低額な掛金も魅力となっています。

しかし、この制度に入れる保育所と入れない保育所があっていいとは考えられません。特に保護者が保育所と直接契約するのではなく、市が認可し、入園先を決定する小規模保育などでは、保険が預け先によって違うのでは、もしも何かの事故が起きたときに補償されることが同じではないことになり、これは大きな課題であると考えます。そこで、以下を質問いたします。

1番目、なぜ同じ認可であるのに、同じようにこの共済保険の対象とならないのかを伺います。

2番目、新たに認可となる小規模保育、家庭的保育だけではなく、認可保育所、一時預かり保育など、認可外保育の事業者はどのような保険に入っているのか市は把握しているのでしょうか。把握している場合は、その概要を伺います。

3番目、把握している場合は、日本スポーツ振興センターの災害共済制度との違いは何なのかを伺います。

4番目、全ての保育事業者が同様の保険に入るべきと考えますが、まずは認可となった小規模保育、家庭的保育には、日本スポーツ振興センターの災害共済制度、もしくは同じ内容を補償できるような公的保険が適用されるべきだと考えます。このことは市の所管ではないため、市が直接行うことはできないとは理解していますが、国などへ制度変更などを要請することが必要と考えていますが、御見解を伺います。

以上、壇上での質問を終わります。

◯市長

少子化対策の実施等ということでございます。

冒頭、消滅可能性都市についてのお話をいただきました。ほかの区では、かなり厳しい状況だという数値のもと対策を進めているということも聞いておりますが、その東京都の中のランクを見ますと、下のほうに武蔵野市も実は入っているということで、その数字も47%ですか、ということで、これはどうなのかということでいろいろ調べたところ、このベースとなっておりますデータ自体が国調ベースということで、かなり、しかも過去のデータですので、ちょっと現在とは差異があるのかなということで、再度私どもで独自の人口推計をもとに算定をしてみた結果、この数字は、私どもの計算ではマイナス17.5%ということでございますので、それからすると、それほど心配する数字ではないのかなというふうには思います。出版された中にも武蔵野の数字はそういう高い数字になっているので、心配される声も聞いておりますけれども、前提条件がそういうことなので、いろいろふぐあいのあるところもあるのかなというふうに思いますが、私どもとしては再度、独自の計算でございますが、このようなことで捉えているところでございます。

そこで、お尋ねの御質問にお答えしてまいります。

まず1点目で、長計を読み返してみると、少子化により施設を少なくするなどの記載はあるけれども、少子化対策そのものが言葉としてないのではないかというようなことでございます。これまでに行われてきた少子化対策の概要と成果ということでございますが、まず、そもそも少子化の要因ということが、さまざまな説があるというふうに認識してございますけれども、未婚化や晩婚化などに伴う、子どもを産む年齢が遅くなったり、あるいは子どもが産まれなくなったり、産まなくなったりという課題もあるし、雇用や収入の不安定さもある。あるいは、夫の家事、育児へのかかわりの薄さというのもある。

あるいは、例えば教育費が高いだとか、あるいは一方で女性の自己実現のためということもあるし、保育園の待機児問題というのも阻害要因としてあるわけでございまして、これらが複合に積み重なった結果、少子化に結びついているのではないかなということでございます。

本市におきましては、平成25年の合計特殊出生率は1.14ということで、以前に比べるとかなり回復をしてきたなというふうには思いますが、東京都26市では下から2番目に低い数字となっております。近年の傾向では若干上昇傾向にあるということは、いい傾向ではないかなというふうに思いますが、依然として多摩の中では低い段階にあるということでございます。さらに、就学前の子どもの数はここ数年増加傾向でございまして、マンション建設によるファミリー層の転入も大きいけれども、その転入の理由の背景は、武蔵野市の状況、子育てにいいのではないかといったような評価もあるものというふうに考えているところでございます。

結婚や出産というのは、これは人生にかかわる個々の価値観に深くかかわるので、社会が強制するものではないというふうに重々承知をしているところでございます。しかしながら、希望する人全てが、望むだけの子どもを産んで、そして安心して育てられるような環境を整えることは、これは大切な役割だというふうに認識をしております。またあわせて、その取り組みについては、福祉や教育、あるいは労働だとか、あるいは住宅だとか、全てのいろいろな項目に、広い分野にかかわることであるというふうに思っておりますので、国、自治体、企業、地域社会あるいは家庭など、総合的に取り組むべき重要な課題であるというふうに考えているところでございます。

抜本的な少子化対策というのは、雇用や所得、労働環境に関する保障、法整備などでありまして、国のそれが大きいというふうに考えておりまして、国の政策において取り組むべきものというふうに認識をしております。少子化社会にかかわる自治体の重要課題としましては、各地域の実情に応じた子育て支援策を総合的に推進することで、子育て家庭が安心と喜びを持って子育てができるようなまちを目指すことであるというふうに考えています。

総合的に武蔵野市としても取り組んできた子育て支援施策こそが、結果としては少子化対策にも結びついていると考えております。具体的には子どもプランで、子どもに関する施策をまとめておりますが、この子どもプランを進捗しているということが少子化対策につながっているというふうに考えているところでもございます。

次に2点目で、少子化対策として女性の視点を入れた施策、事業を早急に実施すべきではないかということでございますが、少子化対策というのは、これは限られた人たちの課題ではないというふうに考えております。社会全体を巻き込んで、総合的に対策を講じるべきものであろうと。従来の少子化対策といえば、就労と育児の両立支援、地域子育て支援などにおいて、女性が主な対象だったのではないかなというふうに思いますが、この背景には、先ほども答弁をいたしましたが、女性に対する負担の偏りというのですかね、家事、育児、教育などの、そのような負担が女性に偏りがちであって、男性のかかわりが少ない現状があったためというふうに考えております。男女共同参画社会の実現のためにも、母親のみの子育ての負担感の軽減のためにも、女性に限らず、男性も女性も包括的に支えるという視点、これが求められるのではないかというふうに考えております。

子どもプランは、子育て中の女性はもちろん、多様な市民に御意見を伺いながら策定作業を行ってまいりました。女性の視点が反映されていると思いますし、その際に最優先されるべきは児童の最善の利益ということも、これは忘れてはならない視点だというふうに思っております。

次に3点目で、少子化対策としての視点を入れて再検証することや評価手法を加えて評価すべきと考えるが見解を伺うということでございますが、少子化対策として自治体が行うべきことは、子育て施策を総合的に推進すること、先ほど答弁したことでございます。そして、仕事と子育ての両立支援は、保育園の拡充などで対策をしているところでございますが、一方、家庭における子育て支援も同時に、これは取り組むべき大きな課題だというふうに考えております。

武蔵野市でも、3歳未満の子どもの約7割が家庭において子育てをされているというところでございます。これらの子育て家庭の育児不安軽減のために、居場所や身近な相談場所の提供など、さまざまな事業に取り組んでいるところでございます。このように、事業それぞれが少子化対策の側面を持っており、これらを総合的に推進することで子育て環境の全体的な底上げを図ること、これが重要であるというふうに考えております。

総合的推進を目指しておりますので、出生率や子どもの数の目標設定、これはなかなか難しいのではないかなというふうに思っています。子どもプランでは一定の事業目標量を置き、毎年評価管理を行っておるところでございます。また、評価指標としては、理想的な子どもの人数より実際に育てられると思う人数のほうが少ないと答えた人の割合、市の子育て環境や支援の満足度といった評価指標を置き、25年度のアンケート調査値を基準に、5年後に評価を行って、施策の改善を図ることとしておるところでございます。

武蔵野市民遺産につきましては、後ほど教育長より答弁をいたします。

次に、大きな3点目で小規模保育、家庭的保育の保険についてということでございますが、日本スポーツ振興センターの災害共済制度の保険に関しまして、なぜ認可であるのに対象とならないのかといったようなお尋ねでございますが、独立行政法人日本スポーツ振興センター災害共済給付による保険の対象は、児童福祉法第39条に規定する保育所となっているため、その対象が拡大されていない場合には保険の対象外となるということでございます。小規模保育事業は児童福祉法第6条の3第10項に規定されている事業となるということでございますので、その対象では現在ではないということでございます。

2点目で、認可となる小規模保育、家庭的保育だけではなく、認証保育所、一時預かりなどの認可外保育の事業者はどのような保険に入っているかということでございますが、小規模保育となるグループ保育室や家庭的保育については把握をしてございます。後ほど申し上げます。認証保育所は個別に民間保険に加入をされておりますが、これは市の要綱で条件を設定してございまして、1事故5億円、1人5,000万円以上の賠償責任保険の加入を義務づけているところでございます。グループ保育室は各保険会社の傷害保険に加入をし、1人当たり年間1,500円から2,500円程度の保険料という保険に加入をしているということでございます。それから、家庭的保育、保育ママのほうは、NPO法人の家庭的保育全国連絡協議会団体保険というのがございまして、そちらで、年間300から500円の保険料でございますが、加入をしていただいているということでございます。これは1事故5億円限度で、1名2億円というような、そんな補償料でございます。それから、認証保育所のほうは、先ほど申し上げました義務づけに基づきまして、例えば東京都認証保育所協会会員の場合は、協会の団体保険に加入することができるということでございます。また、会員以外の場合にも、民間の保険に加入をいただいているというふうに認識をしているところでございます。

次に、日本スポーツ振興センターの災害共済制度との違いはということでございますが、独立行政法人日本スポーツ振興センターと学校・保育所の設置者との契約により、学校・保育所の管理下における児童生徒等の災害に対して災害共済給付を行うものであります。このスポーツ振興センターの災害共済給付制度というのは、そのような制度となっています。

そこで、民間保険とスポーツ振興センターの保険を若干比較をしてみますと、例えば保険料は、スポーツ振興センターは375円、大変安いという状況でございます。一方、民間の保険料は年間で、300円と安いものもございますが、2,500円ぐらいまであるということでございまして、さらにこれに特約などをつけていくと高額になっていくというようなことでございます。

そして、給付の金額というのもちょっと差異がございまして、スポーツ振興センターのほうでは、傷害、疾病、医療費の10分の4まで、額としましては、傷害で最大で3,770万円まで、死亡で最大で2,800万円までといったような保険給付額でございます。民間のほうは、この給付金額もかなり高額になってまいりまして、1名2億円、1事故5億円限度といったようなことでございますので、民間保険のほうが上限額が高く設定されているというようなことでございます。そのような大きな違いがあるということでございます。

次に4点目でございますが、全ての保育事業者が同様の保険に入るべきではないかということでございますけれども、日本スポーツ振興センターでも、子ども・子育て支援新制度の本格実施に当たり、その対象を小規模保育事業等へ拡大を検討しているとのことであります。ただ、4月にはその改正が間に合わないということでございますので、平成27年度は保育所及び認定こども園に限るということでございますので、今説明したような状況で27年度は継続して行っていくというような状況になろうかというふうに思っています。

私からは以上でございます。

◯教育長

それでは、私からは、後世に残すべき武蔵野市特有の文化の認定のあり方等についての2点の御質問について、お答えをいたします。

昨年12月14日に開館いたしました武蔵野ふるさと歴史館につきましては、昨日の代表質問でも、そしてこの御質問でも取り上げていただき、運営の充実に向け御支援いただいていることに改めて感謝を申し上げます。歴史館では、文化財保護法、東京都文化財保護条例並びに武蔵野市文化財保護条例に基づき、国、都、市指定の有形・無形登録等の文化財保護に取り組んでおります。また、歴史資料として重要な公文書その他の文書のうち、教育委員会に移管され、または引き続き保存する歴史公文書を整理、公開することにも取り組んでいるところでございます。

今回、川名議員から御質問のございました、これら既に歴史館で対象として取り組んでいる文化財保護、歴史公文書等には含まれない、物以外の武蔵野市特有の文化や市民活動など、ソフトの文化を後世に残すことにつきましては、それらの資料が武蔵野市の持つ魅力や文化の力を引き出し、地域への関心や愛着を醸成することにつながる可能性のあるものと認識しております。特に、市民みずからが、まちの記憶や記録を発見、発掘し、広く市民共有のものとして保存、活用することに取り組むことで、市民による活動が広がり、それぞれが地域文化の担い手となることも期待されるところでございます。

また、歴史館では、歴史資料を媒体とした市民交流拠点としての機能を提供することを理念の一つとしておりまして、平成26年12月に改定いたしました武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館管理運営基本方針の中におきまして、さまざまな視点によって武蔵野を捉え、研究していくことを歴史館のテーマの一つとして取り組み、市民自身が主役となる生涯学習活動へのきっかけづくりを行うとともに、市民企画の展示等を支援し、実施していくこととされておりまして、歴史館の運営方針に沿った内容、方法であれば、関連部門とも連携し、取り組んでいくことはできるのではないかと考えております。

以上です。

◯川名ゆうじ

少子化対策なのですけれども、数字としてはこの数字よりか、いいというところまでは言い切れないですけれども、若干安心できる数字だったかと思います。ただ、ここで一番重要なのは、それで安心していいのかという点だと思います。この創成会議の提言でも、そこで楽観視してはだめなのだと、冷静に分析して早急に対応をしない限りは少子化が克服できない、こういうことを一番最初に提案されているのです。

武蔵野市としてもいろいろ対策、あるいは子ども施策が、それぞれ個別に充実をしている、これは高く評価しますし、子どもプランで行ってくることも評価をしたいのです。ですが、それが少子化にどうつながっているのかという視点が見えないのです。

たしかこの前、行政報告のときにも質問しましたけれども、子どもプラン、例えばこういうものをそもそもつくるきっかけというのは、少子化対策にあったはずです。これは、地域行動計画をつくりなさいという国の指針があって、それに基づいて地域が少子化対策の行動計画をつくる、これがそもそもの発端となっています。また、今回の子ども・子育て新制度も、これは国で言えば内閣府の少子化対策から出てきているというのもありますね。要は、施策の体系としては少子化対策ということが含まれている。武蔵野市はそれだけではなくて、多角的なことをやっているのですけれども、その視点をなぜもっと表に出していかないのかというのが、私にとっては疑問なのです。

施策の評価に入れるというのは、例えば保育園の待機児もあります、児童館のことも最近問題になっています、あるいは全児童対策もやっています。それぞれの事業はやっていて、それなりに評価はあるのだけれども、その事務事業だけではなくて、その上の施策としてどう効果を結んでいるのか。要は少子化対策に結んでいるということまで考えていかないと、単に一つ一つの事業費が安いとか高いとか、そういう議論に入っていってしまうと思うのです。待機児対策でいろいろ事業費を検討しなくてはいけないのですけれども、例えば1人当たり幾らかかっているから高過ぎる、だから削れという議論になってくる。これも一つの考え方なのですが、その事業費だけではなくて、実は少子化対策、将来の人口増、持続可能な武蔵野市という言葉がありますけれども、そこにつながっていくもの、あるいは、そこの保護者がつながっていくことで新しいコミュニティをつくっていく。要は1つの事業が2つにも3つにもつながっていくことから少子化対策に結んでいくという、施策体系をつくっていくことが必要なのではないかという質問なのです。

そういう意味で、新しい視点を入れていかないと、一つ一つの事業だけに目がとらわれていって、その先が見えなくなっていってしまう。少子化対策が重要であるはずなのに、そこにたどり着くまでの個別の政策が結びついていかないように私には思えているのです。

先ほど言ったように、個別の政策はそれぞれすぐれていますし、評価をするのですけれども、個別の事務事業がそれぞれやったところで、少子化対策に結びついているのか。将来の人口を保つというのですかね、持続可能な武蔵野市につなげていくということを考えるべきだと思いますけれども、この点について御見解を伺いたいと思います。そういう意味での少子化対策について、御見解を伺いたいと思います。

それと、女性の視点に立った施策あるいは考え方をやってはどうかということを質問したのですが、この点についての市長の御見解はいかがでしょうか。我々男性が言うのも何ですけれども、どうしてもやはり考え方の違いがあって、そうではないとよく言われることが多々あるのです。やはり男性目線ではなくて、いろいろな目線から考えていくことで、その施策の重要性も新たに浮き出てくるかと思いますが、この点について、もう一度御見解を伺いたいと思います。

保険についてですけれども、これは自治体として、待っていればできるということなのでしょうか。先ほど言いましたように、小規模としてもやはり認可になります。これは、市が認めて、市が保護者にこの保育所に行きなさいという決定を行いますよね。とすると、早急にこれは、最低限というのですか、同じレベルの保険に入った上で、さらにそのプラスアルファはそれぞれの事業所が考えていくことを考えるべきだと思います。そういう意味では、自治体からこそ、なるべく早期に、確実に実現していくこと、これを求めていくべきかと思いますけれども、この点について御見解を伺いたいと思います。

市民遺産については、いろいろとできない理由が述べられるのかなと構えていたのですが、非常にいい答弁だったもので、私のほうから何とも答えようがないのですけれども、この前、歴史資料館に行っていろいろ話を聞いたり、周りの話を聞いていくと、これまではオープンするために全力で走ってきていたと。これから学校連携も考えなくてはいけないので、いろいろ煮詰まってはいるのですけれども、その先の展開にどうもなかなか力が及んでいない、要は考える余力がないのではないかと思えたのです。逆に言うと、職員側のモチベーションがここで途切れてしまわないのかというのが非常を心配しているのです。

あそこにいろいろ資料もありますし、これまでの委員会で、この資料は本当に何の役に立つのかということで、結構批判をしたことは多いのですけれども、その中にあっても、やはり住民にとっては必要な資料が幾つもあると思うのです。それは一体どう評価しなくてはいけないのか、評価していくということがこれから必要だと思うのですが、こういう事業をやっていくというお考えでよろしいのかどうか、この点をもう1回再確認させていただきたいと思います。

私も、自分もあそこで育ってきましたので、小学校のころの写真とか、自分のブログなんかで公開すると、実は武蔵野市から転出していった方々から問い合わせがあって、やはり武蔵野市にもう1回訪れたい、訪れてくるということが何回かあるのです。要は、先ほど言った観光という視点とまではいかないのですけれども、ふるさと歴史館という名前のように、やはり武蔵野市をふるさとと思ってくれる人が、もう1回武蔵野市を訪れる、その小さなきっかけになってきたということがあります。とすれば、あそこにある歴史資料というのですか、そんなに古くはないかもしれないですけれども、昭和の名残があるようなことを続けていくことで、実は市外に転出された方にとっても、あそこが非常に価値のあるものだとなってくると思うのです。

同じく市民にとっても、どうしても、ああいう郷土館というのですか、資料館というと、昔の古文書の話ですとか、さらに言えば遺跡とか、遠い昔の話で、確かにそれはいいけどなで終わってしまうことがあると思うのですけれども、自分のリアリティーがあると、例えば自分の小学校のときの記憶あるいは記録が残っていることで、また誰かと一緒に来たくなるというきっかけづくりにもなっていくと思うのです。そういう意味で、さらにこういう事業展開をしていっていただきたいと思いますが、この点について、このようなことをさらに推進していっていただきたいと思いますが、改めて御答弁をお願いいたします。

◯市長

それでは、再質問にお答えしてまいります。

少子化対策、これは大きな国の課題の一つだというふうに認識してございますが、武蔵野市では、御案内のとおり、この間子どもの人口が微増しております。かつ、その中でも赤ちゃんの出生数が極めてこの間、毎年のように増加しているということから、当面の課題としては、例えば中期的な向こう5年、10年については、減るという想定がなかなかできない。むしろふえていく子どもたちに対する対策というのが優先すべき課題だという認識をしてございます。現に保育園の定員拡充、これも大きな課題でありますし、それから桜堤地区、地区は限定されていますけれども、児童数に伴う校舎の増築なども行ったところでございますので、武蔵野市としてはそのような対策がやはり優先すべき課題だという認識でございます。

武蔵野市的に申しますと、10年後以降、これが子どもの人口が減っていくというような推計もございますので、そういう時期以降に向かって、今からどのような対策が可能なのかと、これは議論しなければいけませんが、なかなか今からというのが、計画に策定するのは難しいというふうに思っておりますが、しかし課題認識は必ずしておかなければいけないというふうに思っております。

それから、女性の視点はということで、私はこれは全然否定はしてございませんで、女性の視点も大いに加味した上での、今まで計画策定をしてきたというふうに思っておりますが、女性の視点だけではないぞということで、男性の立場でも大いに議論をこれからも深めるべきだなというふうに思っております。

それから、保険につきましては、これはまだ具体的に、いつ開始されるか聞いてございませんので、再度確認をしまして、早期な対応をお願いしていきたいというふうに思っています。

◯教育長

歴史館に関する再質問について、お答えをしたいと思います。

今議員からもおっしゃっていただきましたけれども、まず最大の目標が開館するというところにあったものですから、そこに本当に、職員は相当のエネルギーを傾けてまいりました。そして、実はその次の段階がございまして、これが、あそこの大きな使命、ミッションの一つであります学校教育との連携というのがございます。最初の企画展は、大変、高齢の方とかお父さん、お母さんたちにもいろいろ評判がいいのですけれども、実はあれは、やはり子どもたちの学習と関係した企画でございまして、そうしたことをまず行いました。1月から2月にかけて大体7日間で、約500人の子どもを受け入れて、ワークショップを展開しているのです。そこで、いろいろ見ていただくと同時に、いろいろなところで昔のことを体験するような、例えば身長をはかってみて、それをメートルではなくて尺とかそんなのであらわすような、実はそうしたことを一つ一つ、使命と思われることをやっておりまして、今ちょっとおっしゃっていただいたような職員の中の、大分エネルギーをかなり使っているというようなところも確かにございます。

しかしそうであっても、これからは、開館して、日常的に市民にそうした歴史資料に関する場を提供していくということで、新年度に向けたいろいろな、展示等もですが、中身の計画なんかを今一生懸命つくっているところでございます。これにつきましては、ちょっと土曜日開館というような問題もございましたけれども、職員に大分かかっています負荷を少し考えていきながら、でも市民によい場が提供できるようにというつもりで頑張っているところでございます。

これから、例えば既に持っている資料などを、これは全部あそこに出しているわけではございませんので、いろいろな形で保存されているものを、今議員がおっしゃいましたように、きちんとそれを歴史的な価値と結びつけて評価をしていくという作業を進めていく。それによって、また新しく市民に提供できるような形に、展示できるような形に情報を整理していくというようなことも、これも日常的に続けていかなければいけないということです。

それと、御存じだと思いますが、武蔵野は比較的、例えば家を建てようとしますと、すぐに遺物、遺跡が出るところでございますので、そういう取り組みもずっと対応しておりますので、それらを全てあわせてやっているところでございますが、そうした現在持っている資料等をもう一度再評価していくようなことも、組織的に行っていくということも考えていきたいというところでございます。

それから、やはりふるさと歴史館、このふるさとという言葉を入れたのは、今おっしゃっていただいたような、そういう願いがこもっているわけですが、武蔵野に生まれた人、学んだ人、住んだ人、活動した人、あらゆる方にとって、自分たちのアイデンティティーの一部がそこにあると、そういう原点を示すような、そこに行けば自分たちのよって立つところを知ることができるという、そういう場でもなければいけないということで、武蔵野は比較的、今回、古代のものも随分出ておりますので、そちらにも話題が集まっておりますけれども、市民スペースに展示してございますように、かなり終戦の直前から直後、そして現代に至るといったところは、まだまだこれから市民にとって新たに再評価していただくような、多くの歴史的な意義を持っている活動とか事跡が大変ございますので、そうしたものも整理し、あわせて、先ほどの御提案にもありましたような形で、武蔵野のことをともかくそこに残していく、そして次の世代に継承していくような、そうした歴史館として機能できるように努めてまいりたいと思っております。

◯川名ゆうじ

ふるさと歴史館のことなのですけれども、ぜひとも進めていっていただきたいのですが、今教育長のほうから歴史的価値という言葉がいっぱい出たのですが、歴史的価値というと、どうも古文書ですとか昔の、それはそれで非常に大切なのですけれども、市民的な価値とはまたちょっと違う観点があると思うのです。いわゆる昭和の懐かしいものも市民的に価値がありますし、あそこのふるさと歴史館が建っているところに、某椅子の工場があったということを、実はあそこに住んでいる人が知らなかったりするのですよ。あそこにそういう工場があったのだよと、実はそういう記憶はないのです。近所の人たちが写真を持っていたりするかもしれないですから、例えばそういうのがデータであることで、実はこういうものがあったということがわかるというだけで、おもしろいと思うのです。

私の昔の同級生なんかでいうと、旧桜堤団地の間取り図だけでも結構皆さん、喜ぶというのかな、昔を思い出したりするのですよね。これは別に歴史的価値があるとは言い切れないのですけれども、実はこういうところだったりすると思うのです。これは物を残すのではなくて、写真をデータ化していけばそれだけ十分な話ですし、お金なんてほとんどかからない。こういうことをつくっていくことで、実は新しいコミュニティもできていくと思います。そういう意味で、歴史的という価値も重要ですが、それ以外に市民的価値ということの観点も考えていただきたいと思いますが、これについても伺いたいと思います。

もう一つ、少子化対策なのですが、要は少子化対策、自治体だけでできることは確かに限りはあります。ですが、自治体として、武蔵野市で取り組むということでよろしいのでしょうか。先ほど数値が最近のもので計算していくと違うという話があったのですけれども、そこの新しい世帯が流入したというのは、大型マンションの住人ですよね。特に桜堤とか、いろいろあると思うのですけれども、そういう大型マンションの人たちが流入してきて、その人たちがずっと住み続けるのかということが一つ視点としてあると思うのです。

先ほど市長答弁で、子育て施策がすぐれているから武蔵野市に入ってきたという御答弁がありました。その逆に、武蔵野市民意識調査の速報版が出ています。この中で、転出した理由という設問項目があって、この中には家賃や生活費が高いとか、交通が不便だというのが1位、2位なのですが、これは武蔵野市としてはしようがないのですけれども、3番目にあったのが、子育てや子どもの教育環境が整っていない、こういう理由になっていたのです。その転出理由が、前回の8.6から13%とふえています。これは、市長からも御答弁がありましたが、急激に子どもがふえていって、武蔵野市としては対策をやっていること、これは評価をするのですが、やはりまだまだ追いついていっていない、期待してきた住民に対して、期待されたこういう施策がまだまだ回り切っていないのではないかということも推測されると思うのです。そうなっていくと、少子化対策という視点も入れて、子ども施策の拡充ということがより求められていると思うのです。

そういう意味で、さらに進めていかなくてはいけないと思っているのですが、この子ども施策、最近見ていくと、突然、拡充している中にコストカットがぽんと入ってきてしまったりという、施策の全体的な方向性がちょっと疑問だなと思うことが、多々というか、幾つかあるのです。それはそれでいろいろ考えてきたとは思うのですけれども、個別の事務事業だけで評価をするのではなくて、その事業が全体として少子化対策に結びついているのか、結びつける事業なのか、こういうことで評価していくことで、実はコストだけでははかり切れないことになっていくと思っています。そういうことを提案しているわけなのです。

個別のことについては、また予算委員会等々で質疑をしますけれども、少子化対策として市も取り組んでいく、そういう視点も入れていくという認識でよろしいのかどうか、ここを確認させていただきたいと思います。冒頭、壇上で言いましたけれども、長期計画、ずっと読み返していっても、少子化は課題だ、公共施設は少なくすると書いてあるのですけれども、子どもをふやしていかなくてはいけない、あるいはこういうふうにしていくということがなかなか見当たらないのです。こういう考えを持っていくべきかと思いますが、ここについて改めて伺いたいと思います。

◯市長

基本は、私どもの子育て支援策は、これは少子化対策につながっていくものというふうに認識をしてございます。ただ、その政策が転入だとか転出だとか、それは少子化対策ではないと思っています。つまり、少子化対策というのは子どもの人口をふやしていくことでありますので、これは日本国全体での人口増になればということと思いますので、そのような限りにおいて、武蔵野市もそれにつながっていけるような施策を展開していきたいというふうに思っています。

◯川名ゆうじ

少子化対策というか、市長の御答弁、その御見解も確かにそうなのですけれども、先ほど言いました調査の視点というのは、子どもの人口ではなくて、その親にも着目しないと少子化対策間に合いませんよという指摘だったと思うのです。今の施策自体が悪いと言っているわけではなくて、さらに拡充していってほしいのですけれども、少子化対策として女性の視点ですとか、親の視点を取り入れていくべきだというのが今回の質問です。この点についてもぜひ取り入れていっていただきたい、これは要望です。