2012.12.06 : 平成24年第4回定例会 一般質問

・長期計画の評価手法と幸福度を目標とすべき
・図書館基本計画の進捗について
・選挙公報のインターネット公開について

◯川名ゆうじ君
今回の一般質問は大きく3つのテーマで質問いたします。
1つ目、長期計画の評価について。

現在行われている施策や事務事業が効果的に行われているか、課題は何かを可視化できるツールとして、行政評価があります。税収増が見込まれない状況にあっては、施策や事業を検証するには有効なツールだと私は考えています。本市では平成14年の施行から始まり、改善を図りながら、現在では次年度以降の計画、予算編成へつながるように構築がされていると、市のサイトでは説明をされています。

このこと自体は評価をしますが、ではその事務事業が何のために行われているのか、成果は結果的に何に結びつくのかがわからないと私は考え、これまでも政策、あるいは施策レベルでの評価を行うべきだと提案してきました。事務事業だけ行うことは、結果としてコストカットだけが目的になってしまう、こういう可能性があるからだと考えているからです。しかし、いろいろな自治体でこの政策評価、施策評価について伺うと、行政評価をする手間のほうがコスト増になる、所管の担当課から反発される、何に使うのか理解されていないなど、進まない理由を数多く聞きました。

確かにこのような側面はありますが、これらを突き詰めて考えてみると、ほかの自治体でやっているから、あるいは何となく行革になりそうだからと導入したためと考えられることが多く、何のために使うか、行政評価自体の目的を明確にしないうちに導入してしまったために運用ができない、このように思えてなりません。本市の場合はどのような理由かはわかりませんが、やらない理由をあれこれ詮索するよりも、どのように実現するかを考え、長期計画をベースにして行ってみること、その評価の指数について、満足度や幸福度を使ってみてはどうか、そして長期計画自体のわかりやすい目的を設定すべきとの提案を含めて、今回の質問を行うものです。

第五期長期計画をベースにするのは、市が行おうとしている事業を系統を出していること、予想される財源も示されていることから、政策、施策レベルの評価をすることに適していると考えるからです。ただし、第五期長期計画には第四期長期計画の評価が書かれてはいますが、何をやったか程度の評価で、結果として何がどうなったのか、アウトカムが明確にはなっていません。何よりも、評価するに当たって投入した財源を含めたインプットや、参加した人数などのアウトプットもわからないものとなっています。

行政内部ではわかっているのかもしれませんが、主権者である市民にはわからない状態です。市民にもわかりやすく、そして客観的にも評価できるようにすべきではないでしょうか。そしてその評価をするための指標は、さらに上位の計画であり、それが結果として市民の満足度、幸福度向上へと結びつけていくものだと考えるべきだと思います。このことは、調整計画や次期の長期計画策定にも役立つと考え、以下の質問をします。

1番目、まず基本的な質問です。武蔵野市としての行政評価の目的は何なのでしょうか。

2番目、現段階で事務事業評価を行っていることは評価しますが、コスト削減、事業見直しが目的化しているように思います。このことは、いわゆる事業仕分けとしての使い方としては正しいとは思いますが、本来であれば、成果目標に対して効果的に資源が投入されているのかを可視化するためのツールだと考えていますので、現状ではどのような考え方で行われているのかを伺います。

3番目、長期計画には基本施策、実行計画事業等、分野ごとに体系化されていますので、示されている施策単位で評価をしてはいかがでしょうか。具体的には進行管理と単年度の評価を1枚程度のシートにまとめることで評価がしやすくなり、結果として長期計画で目指すべき市の姿に近づいている、あるいは課題が何か、どのような改善が必要かを検討することにつながると考えるからです。このようなシートを公開することで、市民にもわかりやすくなるはずです。

例えば、子ども・教育の基本施策5の(2)に、「豊かな人間性や社会性をはぐくむ教育の推進」とあります。この中の実行計画に対応する事務事業を、費用、対象者や効果などを1つのシートにまとめることで、個別事務事業だけではなく、施策ごとのコストや対象者の数などがわかりやすくなり、施策の目指すべき姿へ成果が出ているのかがわかりやすくなるはずです。

この施策には実行計画事業として、食育の推進があります。ここにつながる複数の食育の事務事業が何かを示すことで、どのような事務事業が行われ、誰に対して何をしたか、費用も含めた基礎データがわかりやすくなり、結果としてどの程度の推進になったのか、さらに豊かな人間性や社会をはぐくむ教育の推進という上位計画につながっていったのか、さらに上位の次代を担う力をはぐくむ学校教育という基本施策が達成できているのかということもわかるはずです。このことは結果的に授業の棚卸しとなり、複数の授業が本当に必要なのかということも明らかになってくると考えられますので、御見解を伺います。
続いて番号が変わりますが、項目が変わっていましたけれども、4番目となります。新たなシートをつくるとなると、事務量がふえると考えられますが、予算要求書や決算資料などと統一の書式とすることで、1回の入力で1つのシートに反映できるようにすることで、ふえないと考えられます。このようなことは表計算ソフトを使えばすぐにつくれると考えられますので、御見解を伺います。

5番目、施策の評価については数値だけではなく、満足度のアンケートをとるなど、効果があるかなどを検証してはいかがでしょうか。それが結果的には市民の幸福度につながるのだと考えるためです。例えば本市では昭和59年、1984年から、ほぼ4年に1回の間隔で武蔵野市民意識調査を継続して行っており、平成19年、22年には、施策に対する満足度、重要度の設問が追加され、この結果が第五期長期計画策定の基礎資料となっています。討議要綱では、市の施策を23項目の視点からとらえ、満足度と重要度で示され、重要度が高くて満足度が低い施策や、逆に重要度がさほど高くなくとも満足度が高い施策などがわかりやすく示されていました。

このような基礎資料は、施策の優先度を考えることや、いつ終了させていくなどを判断するために、非常に有効な資料だと評価をいたします。第五期長期計画を評価するのであれば、このような調査結果に対して計画を実行したことが、どのように変化を与えたのか、効果があったのかを考えるべきではないでしょうか。それぞれの施策に投入した財源や時間などの資源を含む事務事業を示すことで、長期計画自体の行政評価へとつながると思います。何も新たなことをするのではなく、今ある資料や行っていることをまとめるだけでも可能であるはずです。

そしてこの指標から幸福度を考えていけばとの提案です。幸福度という言葉については、ブータン王国により広く知られることは皆様も御存じのとおりかと思います。ブータン王国では、国民総生産ではなく、国民総幸福量の増加を政策の中心とし、具体的な政策を実施し、その成果を客観的に判断するための基準にしているとも言われています。この導入の背景には、急速な国際化に伴って、物やお金ではあらわせない、ブータンでは当たり前であった価値観を改めてシステム化する必要があったとされています。

このことと同じように注目されているものに、幸福の経済学という研究分野があります。通常の経済学で幸福を考える指数は、単純化するとどれだけ消費をしたかとなり、国民総生産がその指数となります。このことは、常に向上していくことが求められている、こういうことになってしまいます。しかし所得や富といった生活の客観的状況をよくすることが、必ずしも幸福には影響していないということも、昨今になって指摘されています。

幸福のパラドックスという言葉でも呼ばれていることで、最近ではスイスの経済学者、ブルーノ・S・フライ、チューリッヒ大学教授の著書、『幸福度をはかる経済学』が日本でも翻訳されたことで、さらに注目を集めています。この本には、どのような場合に幸福を感じるかが例示されていますので、紹介をいたします。

例えば、通勤に片道2時間かかるマイホームを購入したとします。購入したときや購入してしばらくは、マイホームを持てたと幸福を感じますが、片道2時間の通勤時間、1日4時間かかることで、肉体的に苦痛を覚えるだけではなく、家族の団らん時間が少なくなるというマイナスの要素が発生していくことになります。結果として、購入した当初は幸福を感じたものの、時間がたてば幸福ではないと考えるという例です。同じように、会社で出世すると一時期は給料が少し上がることもあり、幸福だと感じることがありますが、仕事の量が変わらない、あるいはふえてしまうと、結果的には幸福なのかということが指摘されています。

この本にはまた、幸福度に大きく影響するのは決定するプロセスにかかわれるかだと指摘されています。例えば同じ所得を得るにしても、雇われてもらう給料よりも、みずから起業して得た収益のほうが幸福度は高いと考えるとの考え方です。同じように、自分に不利な決定が行われようとする場合、勝手に決められることよりも、たとえ時間がかかっても意思決定にみずから参加し、納得して判断すれば、結果的には幸福度が上がるともされています。

つまりマイホームを買うという消費活動や物質的な向上、所得の増が前提の経済指標では、幸福をはかれないということになります。これを行政に当てはめてみますと、施設や補助金をつくる、あるいはふやすことは、一時的には幸福を感じますが、結果的にはどうなのか。さらに施設や事業を減らさなくてはならない時代に、どのようにすれば市民が幸福を感じることになるかを示唆していると私は思いました。今の時代にあってこそ、生かすべき考え方ではないでしょうか。

この研究を行い、総合計画の指標づくりに活用しようとしているのが荒川区です。荒川区民総幸福度、グロス・アラカワ・ハッピネス(GAH)に取り組み、区民の幸福度をはかる指標を作成し、幸福を実感できる都市にすることを行政の大きな目的としています。その行政目的を実現するために総合計画を策定したとしていました。これは区民を幸せにするシステムであるという西川区長の思いを示したもので、行政もこの言葉をもとに運営されているのだそうです。極めて概念的な言葉ですが、最もわかりやすい言葉だと私は思います。

第五期長期計画については、行政計画としてはすぐれていると判断をしておりますけれども、一方で長期計画を実行することで何がどのようになるのか、成果は何か、新しい都市像を開くとは何かと考えていくと、実は明確ではないと思っていたことが、この言葉でクリアになったとも思いました。このように、これまでの経済原則をもとにした物質的、金銭的に向上するのではなく、幸福度を高めるまち、心の豊かさを実感できるまちというのが、この新しい都市像になるのだと私は思います。このような考えを含めて、検証、評価を行っていくべきかと思いますが、御見解を伺いたいと思います。

2番目、図書館基本計画の進捗について。

御存じのように図書館基本計画は、平成22年から10年計画で、5年ごとに前期計画と後期計画に分かれています。さらに前後の期間に検討や実施する事業名が書かれており、何をしていくかがわかりやすい計画となっております。また、武蔵野プレイスができるまでは、施設をつくることを大きな目標としていたそれまでの計画から、レファレンスを重視することや、課題解決型の図書館になるべきことを示し、図書館自体の目的、ミッションを新たにした計画であり、このことは高く評価をしたいと思います。

しかし、計画はつくることが目的ではありません。示された内容を実行し、成果を出すためにあるはずです。そこで現在前期計画期間のちょうど中間の時期であることから進捗を確認すること、教育長がかわられたこともあることから御見解を伺うために、以下の質問を行います。

1、教育長は現在の公共図書館のミッションは何とお考えになっているのでしょうか、伺います。

2番目、図書館基本計画には、「本計画に定めた質の高い図書館サービスを提供していくために、レファレンスサービスを提供するための知識、技術、地域が抱える課題解決に資する能力を持つ、専門性の高い職員を育成する必要があります」とあり、図書館員の重要性を記しています。施設や本、情報も必要ですが、活用できる人材があってこそであり、私も同じ思いを持ちます。そこで公共図書館においてそのミッションを達成するために、何が重要とお考えになっているのかを伺います。

3番目、図書館基本計画には「図書館サービス評価と事業進捗を個別に実施する」となっていますが、現段階でどのようになっているかを伺います。

4番目、情報提供で現在世界的に注目されているのが、行政の持つデータ、俗に言うビッグデータというものですが、これをより広く公開することで、住民へのサービスを拡充することや、ビジネスチャンスを広げることになると注目されています。この公開のポイントは、行政が持つ情報を行政の価値観で判断し、公開するのではなく、個人情報は別としても、持っている情報をプレーンなままで公開し、その活用は必要とする人が考えるという発想です。行政データをもとに必要とされる情報に整理することも、今やビジネスとなっているほどです。

このような背景を前提として、基本計画にある、市役所内に設置されている市政資料コーナーの資料データの統合の検討を進め、行政資料の検索の効率化を図りますという事業が、現段階でどのようになっているかを伺います。世界的な傾向を考えると、この統合は大きな意味があり、より進めるべきと考えるための質問です。

なお、インターネットで計画や報告書が書棚のどこにあるかという位置を知らせるのではないということが、質問項目としてありますけれども、けさほど確認した際には、しっかりとリンクが張られていることを確認できましたので、この点については改善されたとして評価をしたいと思います。今後のことを考えれば、図書館のサイトからもこのような情報を検索していくようにすべきだと、ここでは要望させていただきます。

5番目、そのほかにも現在の3館で提供することが難しいエリアへのサービス提供や、駅前ブックポストなど、さまざまな検討課題が記されていますが、現状での進捗状況について伺います。

3番目、選挙公報のインターネット公開について。

2011年6月の一般質問で、選挙公報のインターネット掲載について提案したところ、東京都並びに国との調整をしながら検討するとの答弁がありました。その後、ことしの4月に国政選挙で実施することを総務省が決め、現在行われている都知事選挙で、選挙公報がインターネットで公開されています。また、立候補者の一覧も公開されていますし、衆議院選挙でも行われる予定となっています。このことを考えれば、来年度に予定されている都議会議員選挙、市長選挙等について、武蔵野市選挙管理委員会として選挙公報をインターネットで公開すべきと考えますが、御見解を伺います。

以上、壇上での質問を終わります。御答弁をお願いいたします。

◯市長
長期計画の評価等についてほかの質問でございます。
まず長期計画の評価については、まず武蔵野市としての行政評価の目的は何かというお尋ねでございますが、行政評価は社会状況を初めとする施設を取り巻く環境の変化に、市の施策事業を的確に対応させていくために行うものと認識してございます。特に税収増が見込めない状況にありましては、新たな課題に財源を振り向けていくために、事業にかかる経費、事業の必要性、事業のあり方などを常に点検し、見直すことは、重要なことであると認識をしておるところでございます。

2点目で、現段階での事務事業評価について評価をいただいているところでございますが、可視化することも含めて、現状ではどのような考え方で行われているかということでございます。事業見直しが目的化していないかというような御指摘をいただいているところでございますが、行政評価自体が目的化してはならないと思っていまして、PDCAサイクルの一環でとらえるべきではないかと思っています。プラン・ドゥ・チェック・アクト。チェックをした後に、評価の後にアクトです。改善につなげていかなければいけないと思っておりますので、そのような視点で取り組んでいくべきだと思っております。

これまで市では、成果の上がる行政評価を目指して、さまざまな評価方式を試みてきた経過もございます。全事業を対象とした事務事業評価も試みたこともございました。しかしこのときの施行においては、事務事業の内容や性質、規模が異なるために、上位目的や成果指標などの設定を一律に求めることが困難であること、成果指標を設定しても数値未計測、または不明な場合が多く見られること、さらにシート作成の負担が増したことなど、課題が多くありました。この施行結果を踏まえて、事業に携わり、現場の状況を知っている職員みずからが、事務事業見直し基準に照らし評価する現行の方式を採用しているところでございます。

なお、施設白書では、人件費を含めた公共施設によるサービス提供事業のフルコストを明らかにしましたが、これも行政評価の一つであろうと思っております。また、環境分野や子ども分野などでは、それぞれの分野別の計画ごとに独自にPDCAサイクルを回しながら、行政評価を試みているところでございます。このように分野に合った多様な方法を試みながら、政策や事業の見直しを図っていきたいと考えているところでございます。

3点目で、長期計画の進行管理と評価を、1枚程度のシートにまとめたらといったような御意見、御提案でございますが、まず本市の長期計画は、既存の事業を完全に網羅していないということもございます。短期的な評価では施策本来の有効性、効率性などを正しく示せない面があるために、長期計画だけですべての事業を評価できるものではないと認識をしてございます。また市では、主要事業等進行管理規程を設けてございますが、長期計画に示された事業等の中から、市長が指定した事業については、進行管理を毎月実施しているところでございます。

また、長計に基づく子どもプラン、男女共同参画推進計画などの各個別計画においても、本部会議あるいは各種委員会を通じて、進行管理、評価を実施しているところでございます。長計での政策評価については、調整計画の策定に向けた作業の過程で、長期計画に掲げた施策事業を体系的に評価し、調整計画の策定につなげていきたいと考えております。このように、行政評価は目的に応じた多様な方法があると考えますので、全事業を画一的な方法で評価することが効果的かにつきましては、今後よく研究していきたいと思っています。

4番目の1回の入力で1つのシートに反映できるようなことはどうかといった御提案でございますが、予算、決算の資料と長期計画との関係についてでございますが、決算付属資料の主要な施策の概要と成果と一覧においては、長期計画の施策の体系に沿って整理をしてございますので、決算を通して長期計画の進捗状況を概観できるようになっているのではないかなと思っています。

また、決算付属資料につきましては、決算特別委員会でもさまざまな御意見をいただいておりますので、各施策事業の経費や成果をわかりやすい形で伝えられるよう、今後も検討していきたいと思っています。

続いて、施策の評価については数値だけでなく、満足度のアンケートをとるなどで、効果があるかどうかなど検証してはどうかということでございますが、市では市政アンケートを市内全世帯を対象に毎年実施しておりまして、その中で、市政の中で重点的に進めてほしい施策を調査しておるところでございますが、あわせてこの調査の中で、さまざまな自由意見もいただいているところでございます。

また、4年に一度の長期計画・調整計画の策定に当たっては、市民意識調査を実施し、現在の事業への評価や課題などについて、意見をいただいているところでございます。この中では、政策や施策の満足度についてもあわせて調査をしているところでございます。なお、経済成長の続いた時代においては、このような満足度に着目した表現がなされてきましたけれども、経済が定常化ないし縮小化する状況においては、今後は必要度に着目して市政運営を行っていく必要もあるのではないかなと思っております。施策や事業単位で満足度を調査すること、また先ほど御紹介いただきました幸福度等については、今後よく研究をしていきたいと思っております。

公共図書館のミッション等につきましては、後ほど教育長から答弁いたします。

私からは4番目、市政資料コーナーなど、市が保有するデータとの統合を検討するとされているが、現段階でどのようになっているかということでございますが、市ホームページの市政資料の作成に当たっては、平成20年度から24年度発行の市政資料について、庁内各部署に調査を行った上で、インターネット上に公開されている全資料にリンクを張り、ネット上で公開はしていないが、PDFファイルが存在する資料は、市政資料の各資料のページにPDFを掲載しています。

もっとも、ネット公開もPDF掲載もなく、書棚位置情報しか提供できない資料も相当数に上る現状であるため、庁内各部署に働きかけ、今後市政資料のホームページ掲載の充実を図っていきたいと考えているところでございます。

選挙公報のインターネット公開につきましては、後ほど選管からの答弁となります。

◯教育長
それでは私のほうからは、図書館基本計画に関するお尋ねのうち、4点についてお答えしたいと思います。
川名議員には市の図書館運営に大きな関心を持っていただき、ありがとうございます。図書館基本計画の進捗等について御質問いただきました。

まず、1点目の教育長は現在の公共図書館のミッションは何と考えているかということでございますけれども、公共図書館は一部の市民に限られるものではなくて、市民全体のためのものであると考えております。自治体が提供する公共サービスにおいて絶対無償の原則が課せられているのは、義務教育と図書館であると考えておりますけれども、義務教育は保護者の経済的境遇にかかわらず、すべての子どもたちが知識と考える力を身につける、社会で自立できるよう支援する機能でございますが、図書館も同様に、すべての市民の自立について、資料や情報などの知的な面で支援することを役割と考えているところでございます。

次に、ではそのミッションを達成するために何が重要と考えているかということでございますが、図書館はその生涯学習の場としての施設だけではなく、今申し上げたようにすべての市民の自立について、資料や情報などの知的な面で支援していく、そういう地域や住民に役立つ図書館であるべきだと考えているところでございます。乳幼児から高齢者まですべての市民が情報や知識を得ることによって成長し、生活を維持していく、その支援をするためには、地域や住民に役立つ図書館であるためには、市民と図書館の持つ資料、情報とを結びつける役割が極めて重要でございまして、これは川名議員が御指摘いただいたように、その役割を担う図書館職員の資質向上が欠かせないと考えているところでございます。

図書館に対する市民の要望というのは、多様化、高度化しておりますので、生涯学習に役立つ情報提供だけではなく、市民の課題解決の支援など、利用者へのサービスの充実を図っていく上で、図書館が専門性の高い職員を育成する必要があると考えております。現在も大学の司書講習へ、職員を参加させたりしているわけでございますが、また過去には、都立図書館への派遣研修等も行ったところでございます。このような状況の中、図書館では図書館運営委員会から意見をいただきながら、23年2月には武蔵野市図書館人材育成計画を策定して、進めているところでございます。

次に、3点目の御質問でございますが、図書館サービス評価と事業進捗を個別に実施するとなっているが、現段階ではどのようになっているかということでございますけれども、図書館基本計画では、計画の前期5年の間で、具体的な評価内容、評価方法を検討し、評価システム、評価体制を構築していくこととしておりますが、図書館サービス評価、事業進捗評価ともに、23年度から実施しております。

図書館サービス評価につきましては施策レベルを対象として、5年後までの取り組み目標を掲げ、それに対する単年度ごとの目標を設定し、外部評価をしていくということで、図書館運営委員会において評価をいただいております。

事業進捗評価につきましても同様に、図書館基本計画に掲げられている98の事業につきまして、5年後までの取り組み目標を掲げ、それに対する単年度ごとの目標を設定し、図書館内で評価を行っております。

最後、5点目の御質問でございますけれども、現在の3館で提供することが難しいエリアへのサービス提供ということでございます。また、駅前ブックポストなど、現状での進捗状況についてのお尋ねでございますけれども、3館で提供することが難しいエリアへのサービス提供、駅前ブックポストの設置については、現段階ではまだ検討を進めているというところでございます。図書館基本計画では、図書館から一定の距離がある地域へのサービス提供を進めていく上で、既存の公共施設を活用したサービス窓口の開設の検討を行うこととしております。

学校やコミュニティセンターなどの既存施設の利用に関しましては、それぞれの施設運営、施設管理等の課題などがあることから、全庁的な事務事業の見直しとのかかわりも含め、検討を進めていきたいと思っております。また、その際には、他の自治体図書館の実践事例なども参考としながら、検討を進めていきたいと考えております。

また、駅前ブックポストの設置に当たりましても、図書配送、回収等の方法、設置場所、ポストの容量、いたずら対策、費用対効果等、さまざまな多くの課題がございますが、利用者サービスの向上につながるよう、検討を進めていきたいと考えております。
計画の中に掲げてある事業において、人材育成に係る計画の作成や、DVDの貸し出しサービスの実施等、既に実行されているものもありますので、3館で提供することが難しいエリアへのサービス提供や、駅前ブックポストだけでなく、市民サービスの向上につながる各種事業について引き続き検討を進め、実現化に努めていきたいと考えております。

◯選挙管理委員会事務局長
それでは、御質問いただきました選挙公報のインターネットによる公開につきまして、選挙管理委員会よりお答えいたしたいと存じます。選挙管理委員会委員長にかわりまして、事務局長が答弁することにつきまして御理解を賜りたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

選挙公報のインターネット上への掲載につきましては、国である総務省より、被災地のみに限らず、当該選挙管理委員会の判断でホームページへの掲載を可能とする、新たな見解が示されました。この今月執行の衆議院選挙、都知事選挙において、都道府県の選挙管理委員会でホームページに掲載されることになったことにつきましては、議員御指摘のとおりでございます。

この選挙公報は、有権者へ候補者情報を周知する重要な媒体であると考えております。紙版の選挙公報の配布には一定の時間を要するのに対しまして、インターネット上への掲載は、いち早く選挙公報の情報を、時間や場所を問わず広く提供することが可能となります。特に期間の短い地方選挙の際には有効で、公報の未着や紛失などによる補完措置も、より向上するものと考えております。

しかし一方で、一部の候補者が有利にならないよう、候補者の平等取り扱いに留意した掲載方法の設定ですとか、選挙の公正確保のための改ざん防止措置など、課題が指摘されているところでございます。ですが、これらにつきましては、さきに掲載を行った他の自治体での状況を把握しながら、その対応について検討してまいりたいと考えております。

したがいまして、本市選挙管理委員会といたしまして、有権者に対する啓発、周知活動を向上させ、投票参加を促進していくためにも、選挙公報のインターネット上への掲載につきまして、来年度の選挙に向けて前向きに検討してまいりたいと考えております。

◯川名ゆうじ
選挙公報については、ぜひとも進めていただきたいと思います。

図書館について伺いたいますけれども、教育長もおっしゃっていたように、市民全体に対するサービスをどうするかと考えると、図書館に来られない人へのサービスというのが一つ大きな課題です。その意味でブックポストを使うとか、あるいは学校の図書館との連携というのが、実は重要性を帯びてくると思います。また今、学校図書館のシステムというのは、公共図書館とたしかリンクができるようになってきているはずです。運用する人は別として。と考えると、これから展開としては、ここら辺がかなり重要な大きな役目を果たしていくと思います。要は学校図書館との連携です。この点もぜひ進めていっていただきたい。ここですぐにやるとは言えないと思いますけれども、御検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

もう一つは、図書館員の資質を向上していくということが重要視されていることは、まさにそのとおりなのですが、具体的にどういうことかというお考えはありますでしょうか。今御答弁の中に、司書資格というのがあったのですけれども、あれは夏休みに10日間ぐらい行くと取れてしまう資格です。

それはないよりあったほうがいいのですが、実は今求められているのは、そういう司書資格、要は本の並べ方とかそういうことではなくて、どういう情報が市民のために適切なのかということを知る。その知るということは、実は図書館だけではなくて、いろいろな生活の中に出てくる、市民の中に出ていくことによって、市民が何を考えているのかということを知る。要はアウトリーチしていかないと、実は本当に必要な情報はわからないというのが、今大きな流れとなってきています。

例えば武蔵野プレイスの職員は、今積極的にまちに出ていっていますよね。そこでまちが一体何を必要としているかという情報が、当然入ってくると思う。それに対して本や情報が何が必要になってくるかというのが、実は今の図書館の大きな役割であり、ミッションになっているのだと思います。武蔵野プレイスについてはそういうことが行われていますけれども、実はこれは中央図書館でも吉祥寺図書館でもやっていく、そういうための人材を育てていくというのがこれから重要になっていくと思いますが、この点についてお考えを伺わせていただきたいと思います。

長期計画ですが、確かに個別の事務事業評価を毎年全部やるとなると、事務量は非常に大変になってしまう。それはよくわかるのですけれども、今回は事務事業ではなくて、長期計画自体の評価をするべきだという提案です。
これも毎年やるというわけではなくて、当然調整計画のときにやるべきなのですけれども、壇上でも言ったように、あそこには、要はちらっと言うと失礼な話なのですが、一応四期の前期のことは書いてあるけれども、それがどのような判断でどのように下したかというのが、長期計画を読むだけではよくわからないのです。

恐らく策定委員会の中でそういう議論は当然しているだろうし、そこに提出された資料も当然出てきていると思う。それが市民にとっては全然伝わっていないだろうということなのです。要はそういうことを市民が評価すること、あるいは議会も当然そうなのですが、そこに評価をつなげていくことで次の計画を改善する、PDCAサイクルを回すということにつながっていくと考えるために、そういうわかりやすいシートをつくっていくべきだと思います。

そこで先ほど1枚のシートと言ったのは、要は施策ごとに結構、この長期計画ってうまくまとめられているのですが、それぞれのところに一体幾らの投資が入っているのか、あるいはどういうことを行っているのかというのがよく見えないのです。すべての事業がこの長期計画で網羅されていないというのはわかりますけれども、ここで網羅されていることが多いわけです。

もう一つ長期計画は、ここで書かれてないことはやらないという前提になっているとなれば、そこをつなげていかないと、市政全体がどう流れているのか、あるいは結果として長期計画が進行しているのかわからなくなってしまう。そのために、もう少し個別の事務事業とつなげていくということが必要だと思うのですが、このような考え方をもう少し検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

もう一つは、先ほど幸福度と言ったのは、長期計画自体の目的は一体何なのですかということなのです。
長期計画自体の目標、目的は一体何か。これがよく見えていなくて、今まで何回か質問しましたけれども、行政がこれから進むべき方向性を示す行政計画にはなっているという御答弁があって、それは確かにそうなのです。こう進めていくということなのですが、その進めることによって、一体誰がどのようになっていくのか、誰のためにこの計画を進めていくのかという概念的なことを示していかないと、この長期計画自体を何のために行っているのかというのが見えなくなってしまうと思うのです。

そこのところについて、私としては幸福度というのが一つの指標になるのではないかと思っているのですが、市長としては、この長期計画は何のために、誰のために、どのようにしようとお考えになっているのか、かなり概念的な話なのですが、このことについて御見解がありますでしょうか。非常にざっくりした話なのですけれども、要は実証できれば、住民の福祉を向上させるというのがそもそもの仕事です。要はそういうことのために対して、この長期計画があるという位置づけをつくっていかないと、ただ単に計画を実行していくだけ、ルーチンで進めていくだけとなっていってしまうのでは、非常にもったいない計画だと思っていますので、改めてこのところについての御見解を伺いたいと思います。

◯市長
大変難しい課題を言われたのかもしれませんが、長期計画の目的ということでよろしいのですか。長期計画は御案内のとおり、市政運営の基本的な最も基礎となる計画だと思っておりますし、何のためかというと、市民の暮らしをさまざまな点で拡充、充実していくためのものだと思っております。これは第一に市民のためにつくる計画だと思っています。

それから長計の評価なのですが、これは先ほども御答弁申し上げましたけれども、基本的には、調整計画のたびにきちんと長計を振り返るという作業が必要でございますが、今行っておりますさまざまな事業というのは、長計をもとにして、さらに各計画に今ブランチをしていますよね。福祉総合計画、あるいは子どもプランにつきましても、それぞれの分野の計画としてあるわけでございますので、どちらかというとそれぞれの政策事業については、それぞれの個別の計画での評価を、かなり綿密にやる必要があるのではないかなと思っておりまして、それについても毎年度さまざまな事業評価もしておりますし、計画の見直しのときにもしておりますので、結果としてそれが長計にまたつながっていくのではないかなと思っています。

ただ、長期計画という計画を定めておりますので、それがどうなって動いているのかということにつきましては、わかりやすい何か表示が必要ではないかなと思っておりますので、それについてはよく、今後研究していきたいと思っています。

◯教育長
再質問いただきました。現在の図書館のサービスが及ばない地域の方々への学校図書館の活用、連携等で所見をということでございますが、実は一番考えられるのはそれなのですけれども、学校の図書館の位置とか、それから学校自体が現在、非常に安全の面からということで、開かれた学校を標榜しながらも、安全のために閉じられた環境というものをつくらなければいけないとか、人の出入り等の動線とかに非常に気を配っている状況がございまして、なかなか簡単に機能連携させることができないというところがございまして、それらも含めて、したがって何か解決策を考えていきたい。

また、例えば将来、いつごろになるか明確ではないと思いますけれども、学校そのものを新たに建築し直すような場合に、そうした機能をどう生かせるようになるか研究するとか、ちょっと遠いスパンになりますが、そういったことも含めて今後検討すべきではないかなと考えております。

2点目の図書館職員の資質能力の向上でございますけれども、確かにおっしゃったように、司書の講習とかは、既に整理された知識や技能といったものを一方的に学んでくるという形でございますが、議員もおっしゃったように、すべての市民の自立を支援する、そういう私が今申し上げたミッションからいきますと、その市民の自立を支援するとはどういうことなのかということを、これは既に整理されたものがあるわけではない、また武蔵野のこの地域においてどういうニーズがあるかといったことが、既に整理された、存在しているわけではございませんので、今後とも、例えばみずから課題を設定し、探究するようなフィールドワークやインタビューなどを含むような、ワークショップ型の研修とか、これらは生涯学習のほうでいろいろ実績がございますので、こうしたことも含めて工夫していきたいなと、今思っているところでございます。

◯川名ゆうじ
図書館については基本計画前期の中間ですので、ぜひとも進行どおり進めていっていただきたいと思います。

長期計画の評価についてなのですけれども、先ほど壇上で言いました、満足度と重要度というのですか、討議要綱で指標をつくっていましたよね。あれは非常にわかりやすくて、施策をこれから進めていく、あるいはこれからもう少し力を入れなくてもいいというのか、少なくしていくという価値判断にかなり使えると思っているのです。討議要綱であれをもとにして計画をつくったのですから、計画を実施した後にその指標がどう動いたかというのが、実は一番わかりやすい指標だと思うのです。せっかくそういう情報もあるのだし、それも公開されているのです。

ですから、そういうことをうまく使っていくことで、実際その長期計画自体の一つの評価にもなると思いますので、現行のそういう情報も使うことで、さらにわかりやすくなっていくかと思います。

そしてもう一つは、その市民生活の向上ですとか、いろいろあります。その大きな目標のために進めていくということと、もう一つはやはり市長が考えている将来像というのですか、そこにもってこの計画はつくっていくのだということをわかりやすく伝えていくということも、今後教えていただきたいと思います。

以上は要望です。