2011.02.28 : 平成23年第1回定例会 一般質問

・提案型の市民事業等
・グループ保育の今後について
・地下水の保全について

◯川名ゆうじ
今回の一般質問は、大きく分けて3つの項目で行います。
1番目、提案型の市民事業について。
テンミリオンハウス事業については、第四期長期計画・調整計画には、平成11年に開始されて以来、すでに7か所が整備され、市民の連帯による地域ケアの実現を目指している。地域の福祉力を高めるという事業の目的にかなうよう、事業採択及び運営評価基準を見直し、数年ごとに公募により補助対象団体を選考することを検討する。また、各地域の実情にあわせて、整備目標数や事業のあり方を見直すとあり、この見直しについては、平成22年3月に報告書が出されました。
この報告書によれば、そもそも市が支出する額の根拠があいまいであったこと、減額規定がなかったこと、運営団体の運営期間や変更に関する規定がなかったこと、テンミリオンハウスの名前を聞いたことがない人や、内容を知らない人が地域住民の過半数を超えていたなど、PR、手法に課題があったことが指摘されています。また、事業採択評価委員については、委員がテンミリオンハウスに足を運ぶ機会が少ないことや、利用者や地域の住民の声が反映されていないという課題も指摘されていました。これらの課題についての解決策が、この報告書には書いてありました。このことについては評価したいと思います。テンミリオンハウス事業は、本市独自の事業でもあり、時代が変わる中で誕生したことを考えれば、課題が出てくることは当然であり、その課題を今後どのようにしていくかが何よりも重要かと思っております。今後に期待したいと思います。

この前提から、今後の社会を考えていくと、このテンミリオンハウス事業のような事業がより拡充されるべきではないかと考えられます。しかし、現実的にはなかなか進んでいないという面もあります。そこで、事業内容を柔軟に考えること、発想の転換が必要ではないかと考え、今回の一般質問としました。

テンミリオンハウスは、事業実施要綱第2条に、地域の福祉団体、地域住民等が地域の人材又は建物を有効に活用し、地域において生活を支援し、見守り、及び社会とのつながりを維持する必要のある者に対して、地域の実情に応じて行う福祉事業と、少々長いですけれども、書かれています。ここで、この福祉とは何かと、もう一度考えてみたいと思います。ここで提案したいのは、いわゆる福祉六法に含まれる範囲の福祉ではなくて、より広義の福祉と考えてみるべきではないかという提案です。それは、市民生活で起きる課題や個人や家族で解決できない場合に、社会的に課題の緩和や解決をすること。つまり、共助の範囲に入ることも福祉として考えてみるべきであり、市民生活を向上することも含める広義の福祉として、このテンミリオンハウス事業を考えてみてはどうかという提案です。さらには、この事業は協働型事業でもあるという位置づけにしてはどうかと考えました。このことは、市役所のいわゆる縦割り型事業発想の転換にもなると思います。
これらのことから、次の質問をいたします。

1番目、この報告書では、最大でも地域社協の配置地域ごとに配置したいとしていましたが、どの程度の見込みがあるのか、いつごろまでに配置したいと考えているのかを伺います。
2番目、現状のように環境が整った施設や家屋を利用することは、今後そう簡単にはできないのではないでしょうか。テンミリオンハウス事業は、本来身近なところになるべく多く、いわば地域の縁側的な場所と考えてみれば、例えばマンションの一室などで行う、あるいはある人の家の一角を借りるなど、小規模なスペースの事業としても考えていいのではないでしょうか。当然ですが、その分の事業費は少なくするとしての想定ですけれども、御見解を伺いたいと思います。
3番目、今後、市が見つけた物件について運営者を公募するという形だけではなく、市民みずから施設や家屋を使うこと、あるいはみずから見つけた物件での事業への対応も考えてはいかがでしょうか。例えば運営費の1,000万円ではなく、家賃も含めて1,000万円を上限とするなど、柔軟な発想も必要かと思います。市が決めた規定で行うのではなく、市民の発想を生かす市民提案型事業としても考えてみるべきと考えますが、御見解を伺いたいと思います。
4番目、市ではNPO法人が行う公益活動に要する経費の一部、1団体に年間1事業20万円程度を限度とする補助事業を行っていますが、この補助額を見直し、テンミリオンハウス事業のような福祉事業も含めて考えてみてはいかがでしょうか。いわば、この金額をもう少し拡大して、市民事業をより拡充するという考え方も必要かと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
5番目、テンミリオンハウス事業だけではありませんが、現在、市が行ってる事務事業についても、みずから事業を担いたいという市民やNPOからの提案を受け、可能な事業については協働型事業と位置づけて、市民に担ってもらったりする制度をつくるべきではないでしょうか、御見解を伺いたいと思います。

続いて、大きな2番目、グループ保育の今後について。

URの1室を使った保育室を開設すると報道され、平成23年度予算にも事業費が提案されています。この事業については、高く評価したいと思います。具体的な内容については予算審議で行うものとありますので、この場では質問いたしませんが、今後のグループ保育の展開として、次の質問を行います。

1番目、現状の待機児の傾向を考えると、保育所はまだまだ必要だと考えられます。本来であれば、認可保育所を新設して対応すべきと考えますが、武蔵野市のような場所では土地の取得が簡単ではないことを考えると、今回の例のようにマンションの1室あるいは一般住宅を使ったような小規模の保育室を利活用することが、最も現実的な対策だと思います。そこで、今後の保育児動向にもよりますが、今後もなるべく多く、しかも早期に待機児対策として、このような事業を開設していくべきと考えますが、御見解を伺いたいと思います。
2番目、このような保育室を拡充する場合、待機児への対策がまず優先されるべきと考えますが、一定の量が整った段階で、次には一時保育の対応を行うなど、この保育室をより柔軟なことができる事業内容として見据えて考えていくべきではないでしょうか。この点についても御見解を伺います。
3番目、小規模なグループ保育事業には、保育の質を保つことや保育士の勤務体制の柔軟性、例えば病欠時などへの対応などや、子どもの保育環境が適切なのかがわかりにくいこと、運営の安定性などの課題があります。そのため、市だけではなく、児童相談所や医療機関などとの行政機関との連携も必要かと考えますが、その中でも特に保育の専門職との連携が重要になるかと思います。そこで、公立保育園との連携も考えていくべきかと思いますが、御見解を伺いたいと思います。

続いて、大きな3番目、地下水の保全について。

さきの建設委員会に、武蔵野市の雨水利活用を考える懇談会の設置について、行政報告がありました。市民が参加する、このような会の設置については、評価いたします。どのように利活用するかなど詳細なことについては懇談会の議論をまちますが、今後の地下水の保全・涵養についての方向性として提案を含めて次の質問をいたします。

1番目、今後、地下水の涵養やゲリラ豪雨対策、下水のオーバーフロー対策としても、雨水浸透ますなど、雨水を地下に浸透させることは、より求められると考えられます。現在、市としても雨水浸透ますの補助を行っていることや、学校への浸透施設を設置していることは評価いたしますが、どこまで設置をしていくのか、その具体的な数字の目標があるのでしょうか、この点について伺いたいと思います。
2番目、今後の下水処理能力を想定しなければいけませんが、地下水の涵養も考えると、武蔵野市全体として必要な雨水の目標浸透量を定め、その数字から面積当たりの浸透すべき数字を設定し、住宅やマンションなど、地下水の浸透を義務づけていくことを考えるべきではないでしょうか。これから新設される家屋や建築物への面積当たりの雨水浸透量を義務づけさせるだけではなく、現在の家屋や建築物についても、本来浸透させなくてはならない量が、これによってわかることになります。市民への気づきの道具にもなるかと思います。ごみ削減で市民1人当たりの減量すべき量を明示していますが、同じように、1人当たりあるいは面積当たり、どの程度、雨水等を地下水として浸透させなくてはいけないか、こういうことを知らせることにもなるかと思いますが、このようなことについての御見解を伺います。

以上、壇上での質問を終わります。

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◯市長
提案型の市民事業等ということにつきまして、まずテンミリオンハウスをこの先どうするのかという話だと思います。御案内のとおり、平成19年4月に福祉保健部の施設等整備検討報告書において、今後最大でも地域社協の配置ごとに1カ所ずつぐらいがマックスではないかということで、方向性を出しているところでございますが、この間、さまざまな検討も進めておりますけれども、それに見合った物件の確保がなかなか難しい等もありまして、思うように整備が進んでいないのが現状でございます。現状のさまざまなほかのテンミリオンハウスについては、極めて評判もいいということ、そして要望もいろいろな地域から起きているということもございますので、物件の確保の手段や年次目標などを次期健康福祉総合計画の中でも具体的に検討していきたいと思っています。

2点目で、現在のテンミリオンハウス事業というのは、機能の一部を見ますと、地域の縁側的な要素もあるのではないかなと思っておりますが、事業内容というのは、これは介護サービスの補完的なものが主でございますので、大野田福祉の会の「ひびのさんち」的なものとは、また異なるものではないかなと思っております。介護保険サービスと自発的な居場所との中間的な機能であろうと思っておりますので、今後、どのように市が関与していくかも含めて、よく研究する必要があろうかなと思っております。

3点目で、市民がみずからの施設や家屋を使うことや、みずから見つけた物件での事業への対応も考えてはどうかということでございますが、それは現在のテンミリオンハウス事業をかなり拡大解釈するということになりますので、現在も事業の内容そのものは、これは提案型を受けているわけでございますので、今後、広がりのあるテンミリオンハウス事業については、物件の確保策も含めて、よく検討していきたいと思います。

次に、NPO補助金の見直しということでございますが、財政的な支援につきましては、NPO活動促進基本計画の中でも自立促進型の支援を基本姿勢に打ち出しているところでございますので、NPO等が行政に強く依存することなく、財政的にも組織体制的にも自立し、健全に発展いただくための補助ということを基本的には考えているところでございます。この間、補助についても一部見直しをし、平成19年度からは1団体、1事業、上限20万円という形で増額してきた経過もございます。現行補助制度の趣旨から、テンミリオンハウスのような事業への補助というのはなかなか難しい面もございますが、市民の活動に対する財政的な支援については、本年度に策定する市民活動促進基本計画の中でも、さらに具体的に検討してまいりたいと思います。

次に、提案型の協働事業の制度化ということでございますが、今あるNPO活動促進基本計画の中でも、企画を提案した団体に対して助成金を交付し、事業化する仕組みづくりを検討しますということを明言してございまして、その趣旨に合致したものとして、例えば環境まちづくり協働事業というものが一つの取り組みとしてあるのではないかなと思っております。これは、環境保全のために、地域において必要な公益的事業を対象として、上限は50万円、継続しての交付は3年を限度という形で、既にスタートしておりますが、現在では、この環境保全活動に対するものだけでございますので、他の分野を対象とするものについても、今後よく検討していきたいと思っています。

続いて、グループ保育の今後でございますが、今年度も待機児が拡充してしまうということも課題として認識してございますので、緊急の待機児対策として、すぐに実施可能な保育施策として、賃貸物件を活用したグループ保育事業を予算提案しているところでございます。詳しくは、予算特別委員会でもまた御議論いただきたいなと思っておりますが、今後は待機児童の世帯の就労状況などをよく分析して、どのような対策が効果的かということをしっかり見定めて対応してまいりたいと思っております。その中でも、グループ保育的な小規模かつ短期間で実現可能なものについては、積極的に取り組みを進めていきたいと思います。

次に、保育室を拡充する場合、待機児対策が優先されるべきということとともに、今後の課題になるんでしょうか、一定の量が整った段階で一時保育の対応を行うなど、柔軟な事業内容ということでございます。基本的には、その考え方に賛同するものでございますが、例えば母親の就労状況などを見ますと、フルタイム就労以外の就労形態、フルタイム就労というのは、常勤も自営も含めての話でございますが、以外の就労形態が全体の70%という形で、待機児童世帯の内訳を見ますと、そのような状況下にございますので、フルタイム就労以外の対応というのも課題であるということは認識しているところでございます。東京都が平成22年度より創設した、フルタイム就労以外の就労の方を必要な時間帯にお預かりする保育サービスである定期利用保育事業というのもあるのですが、現在では待機児対策として保育園がフル稼働しておりますから、その中で新たに定期利用保育事業を受け入れるというのはなかなか難しい状況にもございます。しかし、今後、一定程度の量が整った段階で、この取り組みについても対応を考えていきたいと思っております。

次に、保育士の勤務体制の柔軟性の課題があり、他の行政機関との連携も行っていくことを考えれば、公立保育園との連携も考えていくべきではないかということです。これは、グループ保育事業に関するお尋ねでございます。既に平成21年度より、保育ママSOSコール事業として、緊急時の保育連携を公立保育園と行っているところでございます。グループ保育事業については、家庭福祉員よりも多い保育体制となるため、緊急時の対応がどこまで必要なのか、現時点でなかなか難しい状況もあろうかなと思っております。ほかの自治体では、本園・分園方式という中でグループ保育を運営しているような例もありますので、そのような例も参考にしながら、今後の連携の方法については大いに検討を進めていきたいと思っております。保育の質のチェックにつきましては、保育アドバイザーによる訪問などにより、認証保育所と同様、市独自のチェック体制を構築していきたいと考えております。

次に、地下水の保全に関してのお尋ねでございますが、浸透施設の目標等に関する御質問でございます。現在の数値目標については、合流式下水道改善事業の目的を達成するために、平成25年度までを目標にして、雨水貯留浸透施設で6,700立方メートル、雨水浸透ますで3万基の目標を掲げております。そして、現在までの設置の状況でございますが、雨水貯留浸透施設については5,400立方メートル相当設置しておりますので、あと1,300立方メートルを平成25年度までに設置したいということでございます。雨水浸透ますにつきましては、現在で2万5,579でございますので、5,000基弱、なかなか厳しい課題かもしませんが、何とか取り組みを進めていきたいと思っております。

次に、地下水の浸透施設を義務づけるようなことをもっと積極的にとらえるべきじゃないかということでございますが、確かに現在での啓発を中心とした、あるいは要綱に基づく指導にも限界を感じておりますので、上流域の責務として確実な目標達成と、さらなる水環境の向上に向けて、強制力のある条例化の取り組みも一つの方法として認識しているところでございますので、雨水の利活用を考える懇談会での議論も踏まえながら、条例化も含めて検討してまいりたいと考えているところでございます。

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◯川名ゆうじ
下水のことですけれども、考え方としては今の市長の答弁のとおりかと思いますが、下水対策も重要ですけれども、地下水の涵養ということも両方の柱につけていくべきだと思いますが、この点についてもう少し御留意していただきたいと思いますが、御見解を伺いたいと思います。環境対策というか、井の頭公園の池の湧水とか、その辺まで当然関連してくることですから、この点も留意していただきたいと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
もう1つは、義務づけというのは当然これから必要になってくることだと私も思っていますし、それは早期にやらなければいけない。だけれども、一体どのくらいの量を各家庭なり、1人、しなくてはいけないという数字を出すことが一番わかりやすいことになるんだと思います。先ほど、ごみ減量の話もしたけれども、1人何百グラムということは一番わかりやすいわけですから、例えば家庭なり、1人、大体どのぐらい浸透させなければいけないのかというのをわかりやすく伝える意味でも、そういう数値目標をつくっていくべきかと思いますが、この点について再度御見解を伺いたいと思います。

もう1回戻っていくと、グループ保育については細かいことは予算特別委員会で伺いますけれども、その先の話としては、一時保育とかのことも当然考えなくてはいけないと思いますし、例えば突然仕事がなくなってしまった人とか、急に働かなければいけない人というのは、フルタイムでない人が点数的には低いという現状がありますね。仕事をしてからじゃないと保育園にも入れないという問題もありますから、こういうことをクリアする意味でも、あるいは今、切実な話を聞くと、一時保育を毎日渡り歩いている人がかなりいらっしゃると思います。こういう人の対策にもなると思いますので、この点も御留意していただきたいと思います。

先ほど公立保育園との連携があったんですが、公立保育園が一体何をすべきかというのは、当然これから考えなければいけないと思うんです。長期計画にも書かれていますけれども、こういうグループ保育との連携というのは、当然コストも手間もかかる。とすると、民間園ではなかなかできないことだと思うんです。そういう意味で、公立保育園が本来やらなければいけないと考えていますけれども、この点について市長の御見解を伺いたいと思います。

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◯市長
雨水の循環というのは当然大きな課題としてとらえておりまして、特に今回、設置した雨水利活用の懇談会においても、下水道対策だけではなくて、環境問題からも大いに議論いただきたいということをお願い申し上げました。というのも、よく何回も言っていてあれかもしれません。武蔵野市全体で降る雨の量が年間で1,800万立方メートルございます。同様に、武蔵野市で使われる水の量というのも同じ量なんです。約1,800万立方メートルになりますから、降った雨をいかに大切に地下に染み込ませていくかというのは、大きな大切なことではないかなと思っておりますので、そのようなことも含めて市民に理解いただいて、雨水浸透の普及を広げていきたいと思っております。

さらに、雨水を使うということだけではなくて、地面に雨水が染み込んでいる状態、保水の状態というのは、蒸発することによって気温を下げるという、まさに気温を1度下げようにつながっていく施策になっていく。環境に大いに優しい取り組みになってまいりますので、ぜひ広く雨水の利活用、雨水の循環型都市を進めてまいりたいと思っております。

そして、雨水浸透ますの義務づけについては、武蔵野市全体で今どれぐらい必要かということを議論しておりますので、1軒当たり幾つつけてよという義務づけがなかなか難しいのではないかなと思っております。今後、地域でこれぐらい必要なので、各御家庭ではこれぐらいお願いしたいということになってくるかもしれませんが、お願いの仕方については懇談会でも大いに議論し、わかりやすい目標値を設定していきたいなと思います。

一時保育の拡充は課題として認識しておりますし、例えば求職中の御家庭も一時保育利用を大変求められているという状況もございますので、これは大いに考えていきたいと思っております。その受け皿としては、現状では認可保育園が手いっぱいということもあるので、その他の保育の資源の有効活用ができないかも含めて、研究をしてまいりたいと思っております。グループ保育の支援をできるような母園としての保育園のあり方というのも、もう一度議論しないといけないかなと思っておりますが、単独の保育ママ等については、大いにそういう取り組みや連携が不可欠だと思っておりますが、グループ保育では、複数の保育士がそこにいらっしゃるということもあって、一定程度のそういう取り組みが可能ではないかな。つまり、単独の保育ママほどは保育園との連携というのは、それほど必要性がないのかもしれませんが、より一層の充実を図るという意味では、そのあり方というのも必要だと考えますので、これから公立保育園を幾つか残していくという方向もございますので、その中で研究してまいりたいと思っております。

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◯川名ゆうじ
保育園については、今後検討していっていただきたいと思います。
地下水についても、今後のことなので、ここで細かいことは言えないと思うんですが、グリーンエネルギーのところで、理念的に武蔵野市の電力を地産地消したいと、市長もきのう御答弁されていましたし、私も提案したことがあるんですが、水に関しても、武蔵野市で使う水は武蔵野市でもう1回、地下水に戻してあげるという大きな発想なんですよね。その辺のことまで、今、1万8,000立方メートルという話がありましたが、よそからもらった水をどこかに流してしまうのではなくて、武蔵野市の水は武蔵野市に戻す。そういう大きな、理想でしかないのかもしれませんが、その辺の発想もしていっていただきたいと思います。

テンミリオンハウスのことについて伺いますが、これは個別事業としてはすぐれた事業ですし、進めていっていただきたいと思います。柔軟な発想をしてほしいというのは、高齢者福祉とか市民協働という細かい一つの事業のくくりをするんではなくて、より広い範囲のことをいろいろ発想を変えていく。このためには、例えば高齢者支援課が提案する、あるいは市の一つの課が提案する事業ではなくて、市民側から一つの課にとらわれないで、こういう事業をしましょうよと呼びかけをする形の事業にしてはどうですかという一つの提案なんです。どうしても協働、協働と言うと、例えばまちづくりとか環境とか、一つの狭い範囲になってしまうんですが、広範囲に結びつくことが結構あると思うんですよね。そういう意味から言うと、例えば武蔵野市に一つの事業をやってもらうとか、あるいはこういう事業、細かいくくりをしないで、高齢者福祉とは言わないで、市民がやりたいという事業に対して、じゃ、どうしましょうかということを協議していくという形の事業というか、そういう形にしていくことがいいんではないかと思うんですが、いかがでしょうかというと、ざっくりした話でわかりづらいと思います。

例えば入間市なんかの例を見ていくと、協働型事業を提案していくときに、高齢者福祉とか、そういうのではなくて、例えば子育ての話とか観光の話とか地域交流とか、あるいは植生を調査しましょう、B級グルメをつくりましょう。市民側に投げかけると、いろいろな提案が出てくるんです。そうすると、そういう提案を受けて、これは高齢者支援課が担当すればいいんだね、あるいは環境政策課が受ければいいんだねという逆側の発想にしていく。そういう意味合いのことをこれから考えてみてはどうかという提案だったんです。

テンミリオンハウス自体は、それはいいんですけれども、先ほど言ったように施設を簡単に入手できないでしょうし、人に問い合わせてもなかなか限度がある。そうすると、今まである同じようなテンミリオンハウスではなくて、もう少し小型のでもいいかもしれない。あるいは、ほかの事業と複合的にやってもいいのかもしれない。そういうことの柔軟性を考えていくことで、実は地域の変化というのは出てくるのかもしれないと思うんです。

横須賀市で提案されていたのは、例えば地域住民と一緒に地域の課題を解決する事業を募集しますという、すごいざっくりした提案なんです。施設をつくって運営するという提案ではなくて、逆に市側がこういうことを今、課題と思っていますというざっくりした話にして、市民に受けてもらう。逆にそれが自治につながっていくだろうし、それが市役所としてもいろいろな柔軟な発想につながっていくと思うんですが、このような発想について、市長の御見解を伺いたいと思います。

もう1つ、市民協働型の事業ですけれども、額が50万円にふえてきたことは非常に評価したいんですが、一方でテンミリオンハウスという事業に1,000万円かけるんですから、ほかの事業に対しても上限ですけれども、そのぐらいの事業規模を出してもいいんではないでしょうか。これからを考えると、市役所が全部担っていくのはとても大変なことになりますよね。税収的にはマイナスになっていくとなると、実は市民がやった方がもっと効率的になることも幾つか出てくると思う。そうなると、そういう事務事業に対してもどんどん提案してもらうことも、仕組みとしてつくってはいかがかなという提案でした。
例えば、世田谷トラストまちづくりというところがあるんですが、ここには世田谷まちづくりファンドというのがあって、最初は年間5万円しか出しません。それで、ある程度事業がよくなっていくと、年間50万円、さらには500万円ぐらいまでどんどん上げていきます。要は、1つ成功すると、その次のステップも考えていくことによって、実は市民側も元気になっていくだろうし、長期計画で一つの課題となっています居場所づくりというのにもつながっていくんではないかということも含めての提案なんですが、こういうもう少し広範囲な、広義な、市役所の縦割りではなくて、もっと幅広く市民側に投げかけて、こういう提案事業を受け付けることも考えてみてはと思うんですが、市長の御見解を伺いたいと思います。

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◯市長
雨水の地下浸透については1,800万トンでありますが、武蔵野市がくみ上げている地下250メートルからの水というのは、必ずしも武蔵野市内に降った雨ではないので、それで若干、直接的にはつながってはいかないのですが、おっしゃられたとおり、思想としては地下水を使っている以上、地下水の涵養を進めていくというのは、これは市民の皆様方にも理解いただくべき事項だと思っておりますので、地下浸透の取り組みは大いに進めていきたいと思います。

テンミリオンハウス自体は、一つの事業としてある程度確立してきたものでございますので、これを抜本的に見直すという考え方はございませんが、御提案のとおり、福祉側から考える視点ではなくて、協働の事業としての発想として、さまざまな事業というのは大いに提案されるべきではないかなと思っています。現に、市民協働の中でも、提案の中には福祉系のものもあるわけでございますので、福祉だけではなくて、コミュニティ形成を含めたような形で、広がりのある事業というのは、実は市民協働側からの提案もあるのではないかなと思っておりますので、今後、どのような形でそれを受けて、実現に向けて支援するには、例えばどのような補助が必要なのかも含めて、具体的な検討を次期の市民活動の促進計画の中で議論を進めていきたいと考えているところでございます。

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◯川名ゆうじ
ぜひとも進めていっていただきたいとしか言いようがないところですけれども、協働にもいろいろ種類があって、市民が本当は自発的に全部やらなければいけない事業と、あるいは公的サービスが担うものとして、それ相応の対価を払わなくてはいけないもの、5段階か7段階かありますよね。その中で、一番相場に応じた費用を払わなければいけない協働事業。実は、この中にテンミリオンハウスというのも本当は入ってくるんだと私は思うわけです。高齢者の福祉事業を担うものだけではなくて、協働事業としても、これは意味がある。逆に言ったら、市民側から協働事業として、こういう高齢者福祉、テンミリオンハウス事業とはちょっと違う。介護とは違うのかもしれないですけれども、違う範囲もやりたいとなったときに、それをどうやって支援していこうか。20万円や50万円ぐらいじゃ足らないだろうと思いますから、その辺をもう少し柔軟に考えていくということも検討していただきたい。
もう1つ、NPO活動促進基本計画の中に、協働とはNPO、市民活動を行う団体と市がそれぞれの主体性のもとに、お互いの特性を生かしながらパートナーシップを発揮し、地域の課題や社会的な課題の解決という共通目的のために、協力して公益的サービスの提供に取り組み、あるいは新しい公共をつくり出すことを言うと書いてある。とすると、テンミリオンハウスというのは、高齢者福祉ということは確かにそうなんですけれども、協働型の事業の一つのモデルとして考えていくべきなんじゃないでしょうか。介護保険に間に合わない外側のところだけを担うのではなくて、協働事業である。さらに、それは地域の居場所になるのかもしれない。あるいは、市民を元気にするための事業でもある。そういう広範囲の目的というんですか、定義づけをしていくことで、実はこのテンミリオンハウスがもっと広がっていく。豪華なというのは失礼な話なんですけれども、立派な施設だけではなくて、より小さな場所でも本当はその目的を達成できるかもしれないと考えていったらどうですかというのが今回の提案です。
細かい制度設計については、これからになると思いますけれども、ぜひとも柔軟に考えていく。今までこうあったから、次もこうなるという発想ではなくて、もう少し柔軟に考えていくべきかと思いますが、この点について、最後、伺いたいと思います。

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◯市長
例えば協働事業でのさまざまな支援については、現在、平成22年度の予算ベースで言いますと、17団体に合計で215万円の補助金を出していることもあって、補助対象の事業についても、子育て、教育、福祉も入っています。まちづくり、環境保全、食育、途上国支援、動物愛護など多種多様入っておりまして、福祉に関しましても、過去においても複数件、対象となっているわけでございますので、協働事業から福祉的なさまざまな公益的事業の提案というのは、これはあってしかるべきだと思っております。
それと、テンミリオンハウスとの関係を一体的に考えるというのは、なかなか難しいような気もしております。テンミリオンハウスは一つの事業として、継続的な事業として市が考えているものでございますが、一方、提案型の協働事業というのはある程度の年数を限度としてやっているものでございますので、その辺を同じものにするという考えはなかなか難しいかもしれません。しかし、発想というのは固定化してはいけないと思っておりますので、さまざまな市民側の提案の中で、新たによい公益的なサービスに結びつくものがあれば、それは検討の対象として、大いにその検討の中に挙げていくべきではないかなと思っております。

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◯川名ゆうじ
テンミリオンハウス事業自体は評価していますが、要は、今までこういう事業ではなくて、そこに多少プラスアルファのこともこれから当然考えていかなければいけない時代になってきていると思いますし、これから高齢者がふえていく中で、このような事業をもっとたくさんやらなければいけない。でも、施設自体はなかなか限られてきてしまう。現実的にはなかなか広まっていかないということを考えると、例えば高齢者福祉、プラスアルファで何かやっていくとか、あるいは違うところから福祉事業につながっていく横の関係ということも、今回は例えば境南町に花時計というのができましたよね。子育てと一緒にやっていくというのがあったんですけれども、ああいう複合的な事業目的もつなげていくことで、実はテンミリオンハウス的なことがもっと広がっていくのではないかという今回の提案でしたので、市長の御答弁にありましたように、より柔軟な発想でこれからも再考していっていただきたいと思います。
以上、提案です。