2010.09.03 : 平成22年第3回定例会  一般質問


・歴史資料館(仮称等について
・住宅街にある歩行者用グリーンベルトについて
・第四期基本構想・長期計画の評価について 都市の窓はどの程度、開かれたか? 新しい家族は増えたのか?


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◯川名ゆうじ
今回の一般質問は、大きく分けて3項目について行います。
まず、歴史資料館(仮称)について。

さきの総務委員会に歴史資料館(仮称)についての行政報告がありました。歴史資料館についてはあくまでもスタディーケースであると認識し、公文書の保存、整理、公開は必要と考えていますが、本当に施設が必要なのか、保存すべき資料とは何か。西部図書館跡地でなければいけないのかという、そもそも何が求められているのかを考えてみるべきだと思いまして、今回の質問をいたします。

歴史資料館については、御承知のように昭和46年に市議会で郷土資料館建設に関する請願が採択され、昭和56年の第二期基本構想・長期計画では、建設だけではなく民俗資料館構想の推進が示され、第三期基本構想・長期計画では優先事業となりましたが、実現には至っていません。

さきの調整計画では、歴史資料館については、武蔵野市に残された文化財や古文書、公文書や中島飛行機武蔵製作所に代表される戦争の記録などを収集、整理、保存、公開する場としてその規模や機能について引き続き検討を進めると、1つ後退したような表現で書かれており、民具についての記載はありません。これまで実現できなかったことについて歴史資料館調査委員会報告書では、バブル崩壊などの影響を受け、財政事情が厳しくなったことから建設には至らなかったと説明がありますが、この理由は当然のことで、賢明な判断だと思います。
ほかに進められている事業や新たに建設されている施設があることを考えれば、非常に優先順位が低い事業であったことは明白だと思います。今後の財政状況を考えれば、この事業自体を行うべきかが今問われているのではないでしょうか。

また、このことは基本構想・長期計画で示されていながら、これまで大きな動きがなかったことについて、基本構想・長期計画とは一体何なのかというそもそも論にも直結する課題かとも思います。

一方、国は2009年6月に公文書等の管理に関する法律(公文書管理法)を制定し、努力義務ではありますが、自治体にも明確なルールのもとに管理をするように求めています。この法律は、消えた年金などの問題から公文書を残すことを目的に制定されたものですが、武蔵野市の場合には、国よりも先んじて公文書を残そうと努力していることは評価をしたいと思います。しかしながら、どのように活用するのか、整理するのか、保存すべき文書とは何かを明確にしていなかった、言葉は悪いかもしれませんが、先送りしてきたことが今になって新たな課題となっているのではないでしょうか。

先日、境地区の議連で旧桜堤小学校を視察させていただきましたが、あそこで山のように積まれている段ボールは一体どうなるのか、非常に疑問に思ったのも確かなことです。歴史資料館調査検討委員会報告書には、この点についての課題認識と解決手法について検討したことは評価ができると思います。

さて、古文書や公文書を記録していくことは必要ですが、すべての公文書を場所とコストをかけて残すべきか、武蔵野市ならではの民具が果たしてどれだけあり、多額のコストをかけるべきかと考えれば、大きな疑問になります。
何よりも、近隣の住民から利用されている西部図書館の跡地利用として、集客を目的としないいわば公文書の倉庫的な施設にすべきではないと考え、ほかにも必要とされている優先度の高い事業に使うべきだと思い、以下の質問をいたします。

1番目、武蔵野市独自の民具、武蔵野市だからこそある民具とは何と定義をされているのでしょうか。また、現在どの程度保存しているのか、どの程度ふえると考えているのかを伺います。

2番目、マイクロフィルムでの保存も前提としていますが、コストを考えれば、すべての公文書をマイクロフィルムで保存するのではなく、文書管理規程を改正した後に重要度の高い文書のみとして、ほかは電子データのみの保存でよいと考えますが、御見解を伺います。

旧桜堤小学校の再利用の構想はどこまで進められているのかを伺います。これは西部図書館をケーススタディーとした理由として、旧桜堤小学校に仮保存しているが、あくまでも同校の利用方法が決まるまでの暫定利用であることから、資料の収集、整理、保存を行う場を確保する必要があるとしていますが、これは本末転倒で、公文書の保存の必要性が高いと考えるのであれば、そのために利用しようと考えるべきではないでしょうか。西部図書館の跡地利用が決められていない、歴史資料館が課題として残されている、だから西部図書館をケーススタディーにした、いわば後づけの理由と考えてしまいそうになりますので、この点についてお答えをいただきたいと思います。

4番目、集客を考えていない施設が前提であれば、資料の輸送コストがあることを考え、現状の旧桜堤小学校で資料の整理、保存を行い、電子化されたデータはウェブ上で公開することの方がはるかに費用対効果は高いと考えますが、御見解を伺います。

5番目、これまで市民から西部図書館についてどのような要望が市へ出されているのでしょうか。その要望について西部図書館をケーススタディーとした際、考慮したのかを伺います。

6番目、西部図書館の跡地利用について、ほかの案は庁内では想定されていないのでしょうか、これを伺います。

7番目、22年度予算審議に当たって、町ごとの旧基準により認可保育園待機児数の資料を請求しましたが、このデータからは、境南、境、桜堤での待機児数の合計が76名と、全待機児数の約40%がこの地域にいることがわかりました。さきに報告のあった将来人口予測データも考えれば、子ども施策が今後この地域に重要になることもわかります。例えば、グループ保育に使うなどで待機児対策に使うこと、あるいは子育て支援事業を行う場所として西部図書館跡地を有力な候補の一つにしてもいいかと思いますが、御見解を伺います。

8番目、西部図書館を残せない理由には、人件費の問題が大きいと思います。この問題を解決することや、市民みずから必要と考える図書館あるいは図書室を運営したいとの思いを実現するためにNPOや市民が運営する図書館は全国各地に多くあります。このようなことは西部図書館でも可能ではないでしょうか。図書室や集会機能をあわせ持つような小規模施設としての存続も考えられます。以前提案したことがありますが、展示する場所がないことが課題とされている図書交流センターを移転することも考えられるはずです。これらのことは検討されているのでしょうか、検討すべきかと思いますが、御見解を伺います。

9番目、西部図書館は教育施設であることを考えれば、まず教育委員会で議論する必要があると考えられますが、現状ではどのように議論されているのでしょうか。歴史資料館とするのであれば、教育委員会の所管になると考えられ、どのように教育に役立てるかを考える必要がありますが、教育委員会では、これまで歴史資料館についてどのような議論が行われているのでしょうか。

10番目、報告書にはスケジュール案が記されており、平成23年度から資料館での収集、整理、保存を考えているようですけれども、この案どおりに進めることを想定しているのでしょうか。実施する場合、いつ、どのような手続が必要になるかを伺います。

11番目、平成17年3月に出された歴史資料館(仮称)検討有識者会議からの提言の5ページには、公文書機能を中心とした歴史資料館のあり方を検討すると書かれているように、今回の報告書で行おうとしていることは、歴史資料館ではなく公文書館の機能ではないでしょうか。民具の展示も含めて考えるのではなく、公文書の保存、公開をどのようにすべきかで考え直すべきではないでしょうか。御見解を伺います。

続いて大きな2番目、歩行者用のグリーンベルトについて。

今回の質問は6月の一般質問で行った道路標示についての質問への新たなる観点からの質問です。
6月議会で市長は、統一については、市内のルールづくりをした上で警察などと協議し、道路改修時などの際に順次統一した標示などを考えたいと前向きな御答弁をされていました。このことは評価をいたしますが、より歩行者の安全を高めるような標示にする必要があると思い、今回、質問をいたします。

さきの一般質問で、ドライバーなどに注意を促すグリーンベルト、これは道路の端に描いてあります緑の標示ですけれども、この質問を行いました。この標示舗装は、歩道が整備されていない場所で歩行者の通行部分をカラー舗装することで安全を高めようというもので、首都圏の自治体で広がりを見せており、本市でも進められています。

そこで、ちょっと小さくて恐縮ですが、ここにある写真を見ていただきたいと思います。ちょうど端にグリーンの標示があります。これが当然通学路であり、歩行者が進むという場所なんだろうと思いますが、このまま歩いていくと電信柱にぶつかってしまうという非常に狭いというか、もう少し幅を何とかしなくちゃいけない例になるかと思います。このような幅ではなくもう少し広げることで、住宅街の中は歩行者が優先、そして車はもう少しスピードを抑えましょう、こういう意思表示をすることにつながるかと思い、次の質問をいたします。

歩行者が通行することを想定してこのグリーンの標示、グリーンベルトを行っていますが、どのような効果があるのでしょうか。

2番目、標示の法的な根拠はどこにあるのかを伺います。

3番目、標示していることは評価をしますが、歩行者や車いすの通行を考えれば、幅が狭いケースが多いように思います。また、幅についての規定がないようにも思います。住宅街などでは現状よりも、より幅を広げていくべきと考えますが、御見解を伺います。

続いて大きな3番目、武蔵野市第四期基本構想の目標の評価について。

第五期基本構想・長期計画の策定が始まり、期待をしていますが、策定の前にこれまでの基本構想の成果や評価を行うことがまず必要になるはずです。詳細については策定委員会での議論になるとは理解しておりますが、策定委員会の議論の前に、行政内部での現時点での成果と評価、特に基本構想に示された目標の達成度について見解を伺いたいと思います。

御承知のように、第四期基本構想・長期計画では、「都市の窓を開こう、新しい家族を育てよう、持続可能な社会をつくろう」との目標を掲げています。計画とは、策定することが目的ではなく、目標を達成するためにつくるもの、この考えから返答は非常にしにくいとは思いますけれども、以下を質問いたします。

1番目、第四期基本構想で想定された目標はどの程度達成されたとお考えになっているのでしょうか。

2番目、都市の窓はどの程度開かれたのでしょうか。新しい家族はどの程度ふえたのでしょうか。持続可能な社会はどの程度達成されたのかを伺います。

3番目、新しい家族については調整計画でも議論になりましたが、結局、どのような定義だったのでしょうか、見解を伺いたいと思います。

4番目、社会の最小単位である家族を重視することに異論はありませんが、基本構想で示されていたのは新しい家族ではなく、地域コミュニティのことではなかったのではないでしょうか。コミュニティセンターに代表される先駆的な武蔵野市の取り組みは評価をしますが、時代は変わり、地域ごとでは完結できない市民層や個別テーマごとのコミュニティなど、コミセンでは担えない新たなコミュニティ、そもそもコミュニティに接触のない市民への対応など、コミセン万能と思えるような発想を転換する時期になっていると思います。このことはこれまでにも指摘されてきたことかと思いますが、具体的にはなかなか進められていないこともあり、今後の基本構想策定の大きなテーマになるのではないでしょうか。

ちょうど1年前ですけれども、市長選挙が行われ、邑上市長はマニフェストを掲げて再選されました。そのときの途中のマニフェストをちゃんと持っているんですけれども、皆さん御存じでしょうか。このマニフェストの中に8つの重点政策があり、その中の一つに「協働から自治へ、市民自治条例の制定」とあり、昭和46年のコミュニティ構想以来、市民自治のまちを目指してきましたが、生活の困難さや世帯構成の変化などにより、地域から市民自治を支えていく力が弱くなりつつあります。その中で市民同士が助け合い、支え合う地域をつくるための新コミュニティ構想を打ち出すと同時に、市民、NPO、各種団体、事業者、行政などが多くの力を出し合えるように市民自治条例をみんなでつくりますとあります。

条例については現在準備を進めているのだろうと認識していますけれども、今回の基本構想策定では、この市長マニフェストを反映するとともに、コミュニティは大きなテーマになるはずです。新たなコミュニティをどのようにつくっていくのか、そしてどのように取り組めばよいのか、市長の御見解を伺いたいと思います。
以上で壇上の質問を終わります。御答弁をお願いいたします。

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◯市長
それでは、川名ゆうじ議員の一般質問にお答えしてまいります。
まず大きな1項目めで、歴史資料館に関するお尋ねでございます。さきの委員会報告でも、ケーススタディーという形で、歴史資料館の西部図書館跡の利用という形でお示しをしたこともございますが、今後、さまざまな意見を聞きながら、どのような形がいいのかについてはよく議論をしていきたいと思っています。

1点目の武蔵野市独自の民具につきましては、これは後ほど教育長から御答弁をお願いします。
2点目のマイクロフィルムでの保存を前提としているということでございます。これは検討委員会の方では、経費を計上する中での一つの条件という形の中で想定をしたものでございますが、通常の文書については、これは直接スキャナで読み取り電子データにするということが、これは極めて合理的だというふうに思っておりますので、実際の方式については経費のかからない手法を検討していきたいというふうに思っています。

3点目、4点目で、旧桜堤小学校の再利用の構想はどう考えているのかと、できれば旧桜堤小学校をそのまま使った方がいいのではないかといったような御意見でございますが、現在、旧桜堤小学校につきましては、公共施設配置のあり方検討委員会において、校舎、校庭、体育館を含めて今後の活用のあり方を検討しているところでございますが、校舎についてはかなり老朽化となっております。東校舎が昭和41年、西校舎が昭和33年でございますので、西校舎はもう築50年を超えている建物となっておりますので、今後、活用し続けるというのはこれは極めて困難というふうに考えているところでございます。これを前提に考えますと、旧桜堤小学校校舎を活用しての整理、保存というのは極めて厳しい、難しいというふうに考えているところでございます。

なお、資料の電子化については推進をしていく予定でございますが、民俗資料や原本で保管すべき公文書など、保管すべき資料も多く、西部図書館程度のスペースは必要となるというふうに考えているところでございます。

5点目、6点目でございますが、市民からの西部図書館についての要望、そして西部図書館の跡地利用についてのほかの意見、庁内で出なかったかというようなお尋ねでございますが、この間にもタウンミーティング等におきましても、できればあそこは図書館として残してほしい、児童用の図書館として利用させてほしい、あるいは集会施設として活用できないかといったようなさまざまな御意見をいただいていることは事実でございます。
また、庁内においては、図書交流センターを併設できないかといったような意見も出てきた経過もございます。
しかし一方で、先ほど申し上げましたとおり、旧桜堤小学校の継続的な使用が難しい中で、歴史資料を可能な限り保存し後世に伝える仕事をどこかで行っていく必要があり、西部図書館のあのスペースを考えると、ほかの機能の併設は難しく、ケーススタディーは歴史資料館単独を想定して行った経過でございます。

次に、図書館の利用として子ども施策に対応する施設の利用はどうかといったような御提案でございますが、とりわけ西部地域の待機児数が多いということも御指摘のとおりでございまして、その必要性についても認識をしております。
しかし、25年4月には境こども園を開設する予定としておりますので、一定程度の保育園分の定員増というのもございますので、それも一つの対策になり得るのではないかと思っておりますし、そのほかにも、武蔵境駅高架下の活用の中で、保育施設の誘致の可能性を検討しておりますので、そのようなことも対応の一つになると考えております。
さらに、他の議員の質問の中でお答えをしておりますが、グループ保育事業についても今検討を進めておりまして、補正予算として計上をしていきたいと、ぜひ御理解いただきたいと考えているところでございます。

ただ、そのグループ保育事業につきましては、こちらとして今想定しておりますのは、戸建て住宅またはマンション等の一室を利用して行う保育事業を考えてございますので、西部図書館跡のような公共施設を利用したものについては想定をしておりません。

次に、8番目、9番目、図書交流センターの移転に関する御質問と、教育委員会の議論については後ほど教育長から答弁いたします。

次に、10番目で、今後のスケジュール等についてでございますが、あくまでケーススタディーどおりのスケジュールということでお示ししたものでございますが、そのスケジュール案のとおりに開設準備を進めるとすれば、今後、歴史資料館として東京都の使用許可をいただかなければいけないというのがまずあります。そして中身として、歴史資料館での展示、保存する民俗資料の選定をしなければいけないとこともございます。
そしてこの担当する所管部署の決定もしていかなければいけないこともございます。そしてそれらの作業を行った後、23年度、図書館資料がプレイスに移された後に、西部図書館施設のレイアウト変更など内部改修を行った上で資料を搬入するといったようなスケジュールが想定されるわけでございます。
スケジュール案は検討委員会でのケーススタディーでございますので、今後、公共施設のあり方検討委員会での議論、あるいは市民の皆様方の意見を聞きながら検討を進めてまいりたいというふうに思っています。

次に、歴史資料館ではなく、公文書の保存、公開をどのようにすべきかで考え直すべきではないかということでございますが、平成17年の武蔵野市歴史資料館検討有識者会議からの提言では、公文書館機能を中心とする施設としており、今回の検討委員会においては主たる収集対象を公文書とする想定をしてございます。しかしながら、民俗資料等についても今まで多くの市民の方から多数の御寄贈をいただいておるわけでございます。確かに重複した資料も多く、すべてを展示、保存していくことはなかなか難しい状況でございますが、将来残すべき資料を選定し、これらについては文化的な財産として保存していく役割も必要である、このように考えております。

次に、歩行者用のグリーンベルトについてのお尋ねでございますが、その効果はあるのかということでございます。グリーンベルトの標示は、幹線道路ではなく生活道路や学校近くの幅員の比較的狭い道路に標示を行っております。したがいまして、車を運転するドライバーには道路幅員を狭く見せる視覚的な効果があるのではないかなと。あわせて速度を抑制し道路の中央寄りを走行するといったようなことから、歩行者との接触事故を極力少なくするなどの効果がある、このように考えているところでございます。

また、歩行者においても、ガードパイプなどでハード的な歩車分離を行っているわけではございませんので、自分の身は自分で守るといったようなことを意識づけ、グリーンベルト内での右側歩行を遵守するなどの効果も一つはあるのではないかなというようにも考えているところでございます。

2番目で、法的な根拠でございますが、道路の区画線及び道路標示につきましては、道路標識、区画線及び道路標示に関する命令によりまして、道路管理者である市が設置できる区画線は、道路における交通の安全と円滑な運行を図るため、道路管理者、交通管理者双方が協議に基づき設置できるものと解されております。また道路標示は、規制標示と指示標示の交通管理者が設置するものに限定されておるわけでございまして、したがいまして、当該区画線は、啓発看板などと組み合わせて武蔵野警察署と協議の上施行をしているところでございます。

グリーンベルトの幅についてのお尋ねでございますが、幅については特に規定はございません。警視庁が施行いたします路側線、いわゆる白色の実線と同じ幅の15センチを基本に、その2倍に当たります30センチの2種類の幅で施行をしているところでございます。グリーンベルトの幅につきましては、もともと道路幅員が4メートル前後の道路に設置いたしますので、車両の通行などを考えますと、今より太い幅のグリーンベルト標示はなかなか難しいのではないかと考えますが、施行箇所ごとに警察と協議をしてまいりたいと考えております。

次に、武蔵野市第四期基本構想の目標の評価についてというお尋ねでございます。4点ほど説明いただいていますが、一括してお答えするとすれば、確かに基本構想については基本的な理念、市政運営の将来像、優先すべき施策などで構成されているわけでございまして、市の大きな方向性を示したものというふうに理解をしているところでございます。第四期基本構想で掲げられた3つの基本的理念、「都市の窓を開こう、新しい家族を育てよう、持続可能な社会をつくろう」、まあ、なかなか抽象的な表現も含まれているかというふうには思いますが、「都市の窓を開こう」につきましては、国内外へ向けた武蔵野市の取り組みをさらに前進させていこうということから、交流や連携を他都市、国内外のいろいろな都市と連携をしていこうということにつながっているものだというふうに理解をするところでございます。
したがいまして、振り返れば、私も交流事業に力を入れてきた面もございますが、ある一定程度の成果も出てきているのではないかなというふうに思っております。

2点目の新しい家族については、基本構想を見るだけでは、なかなかその趣旨が直接的に伝わりにくいのではないかなと思っております。議員の後ほどの設問の中でも、コミュニティ形成であったのではないかなというような御意見もいただいていますが、まさに地域に向けて家族を広げようというのは、まさにそのようなコミュニティづくりを進めていこうというような解釈もできるのではないかなと思っております。
ただ、言葉だけをとらえると、基本構想の中での説明文だけではなかなかそれが伝わりにくかったのではないかなと思っております。
新しい家族、つまりコミュニティ形成を図ろう、あるいは家族そのものを大切にしようということは、具体的な施策としても、家族の触れ合いに関するさまざまな事業を取り上げ、それも推進をしてまいりましたし、コミュニティにつきましても、今、多くの課題はありますが、しかし、コミュニティ協議会を中心とした、コミセンを拠点とした地域のコミュニティづくりというものは、一定程度この間進められてきたものだというふうに思っております。

3番目の「持続可能な社会をつくろう」、これは大変わかりやすい表現ではないかなというふうに思っておりますが、これは単に環境面だけではない、社会全般的な人々が安心して暮らし続けられるような、そんな地域社会をつくっていこうということでございますので、多くの施策にこれはつながってきているものだというふうに思っておりますし、それに向けて施策の実行が推進されたものというふうに思っております。

なかなか直接的にこの3つの理念が長期計画ないしその中の施策に直結しているものではないかもしれませんが、大きな方向性としては、基本構想として掲げて、それに向けて前進をしてきたものだというふうに思っております。

今後、第五期基本構想の目標等を設定していくわけでございますが、先ほども御意見の中でございましたが、私としても、これからの一つの課題としては、市内におけるコミュニティのあり方、あるいは地域力に関する課題があるのではないかなというふうに思っておりますので、今までコミュニティ構想を原点として地域のコミュニティ形成が図られてきたという歴史はあるにしろ、それの評価をしつつ、これからの社会にふさわしい、武蔵野市にふさわしいコミュニティのあり方あるいは地域のあり方を大いにこの際議論をしていくべきだというふうに思っておりますので、この課題につきましては、策定委員会にも先日の委嘱式の際には簡単に申し上げた経過もございますが、今後、委員の皆様方との意見交換の場もぜひ設けていただきたいと思っておりますが、そういう形でお伝えをし、そして広く議論をいただきたいなというふうに思っておるところでございます。

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◯教育長
歴史資料館につきまして、武蔵野市独自の民具とは何と定義されているのか、あるいはどの程度保存しているのか、ふえるのかという質問でございますけれども、個々の民具は地域の先人の暮らしを伝えるものでありまして、また、吉祥寺全図をデザインしたすごろくなど、特徴的な民俗資料もあります。
ただし、市周辺の農村地域として見れば、一定の特性はあるかもしれませんけれども、武蔵野市独自の民具というように言える定義はないと考えます。

それから民俗資料は約4,200点保存しております。既に一定数の寄贈を受けておりまして、近年の寄贈は年1件から4件という程度でございます。ですから、今後大きくふえるとは考えておりません。

それから歴史資料館について、これは教育施設であることを考えれば教育委員会で議論する必要があると考えられるがということでございますけれども、歴史資料館という施設自体につきましては、ただいま市長が答弁申し上げましたように、市長部局に開設準備担当が配置されまして、あわせて公共施設配置のあり方検討委員会の中での検討が進んでいる状況でございます。今回提出された歴史資料館調査検討委員会報告書では、ケーススタディーのための想定施設として西部図書館を取り上げておりますが、具体的な施設の課題等につきましては、こうした報告書を踏まえまして、教育委員会におきましても、文化財保護委員などの協力もいただきながら、さらに議論を進めてまいりたいというふうに考えております。

なお、教育委員会としましては、地域の歴史とか文化を児童に伝えていくこと、こういうことの大切さは、これまでも社会教育委員の会議などにおいても議論をいただいているところでありまして、教育委員会ではこのような地域の歴史を伝える資料が子どもの教育や生涯学習に活用されることが望ましいことと認識しておりまして、これがいかに教育の場で生かされるか、こういった点についてはさらに議論を深めていきたいというように考えています。

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◯川名ゆうじ
まず、歴史資料館について再質問させていただきたいと思います。
あくまでもケーススタディー、これから議論するということは十分承知をしていて、この場で決まるということではないと思っているんですけれども、質問の中でも指摘したのですが、古文書の保存と公文書の保存、民具、この3つはもっと切り離して考えるべきではないんでしょうか。

調整計画でも民具についての記載はありませんよね。公文書についてもたしか保存していかなくてはならないのですが、デジタルデータが優先されるとなれば、場所が要るのかというかなり大きな問題が出てくると。そもそも論が、この施設が本当に必要なのかということになってくると思います。
デジタルデータにするにしても作業場が必要になってくる。それをあえて、教育長も住まれているあの大型マンションの隣に、集客を目的としない、そういう施設をつくるべきなのかというそもそもに疑問です。
周りには子どもも多いですし、あるいはいろいろな人も通る。その中に集客を目的としない、先ほど倉庫みたいなことを言ってしまいましたけれども、作業場と倉庫をつくるべきか、このことが一番の大きな問題だと思うのです。そうであるのだったら、桜堤小学校という場所があるんだからそこでいいんじゃないか今回の提案でした。

たしか西側のところ、この前、境地区の議員の皆さんと一緒に視察させていただいたんですが、天井の雨漏りがひどくて、本当にもうすぐ崩壊しちゃいそうな校舎だということは私もわかりますし、あそこでやれとは私も思いません。まだ多少残るとすれば東側の場所だとすれば、そこには図書交流センターがあるわけですよね。図書交流センターのそもそも発端というのは、都立図書館にあった本を寄贈していただきプレイスに使おう、本を整理して使おうというのがそもそもの目的、一つの大きな目的だったわけで、プレイスができることによってその一つのミッションがなくなるわけです。
そうすると、その本の場所もなくなる、すき間もなくなってくるということを考えれば、それともう1つは、あそこの最大の課題というのは、市民に知られていない、市民から寄贈された本、リサイクルするにしても、見せる場所がない、そういうのが最大の課題であった。というんだったら、西部図書館に移転して、そこで市民から寄贈していただいた、あるいはリサイクルする本を展示する新しいタイプの、図書館とは言わないですけれども、図書機能を持った施設にするというのがはるかに合理的だと思います。

そういうことができれば、周辺の市民の方たちも利用しやすいでしょうし、あるいは子どもの本を残してくれというのだったら、子ども専用の図書室にしてもいいのかもしれない。あるいは2階に待機児対策が必要だったらその場所にする、そういう複合的、あるいは今、武蔵野市にとって何が優先されるのか、このことを考えていくと、果たして歴史資料館というのは優先度が余りにも低いのではないのかというのが今回の提案です。

これは今すぐここで議論するというところまではいかないですが、これをまず考えていただいて、再構築していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

この有識者による検討委員会の提言というのを私も読ませていただいて、そのときの議事録もいろいろ拝見させていただきました。その中にはいろいろな興味深い議論があったのですが、要は、先ほどもおっしゃったように、武蔵野市の民具と府中市の民具がどこが違うんだ、そんなの展示してもしようがないじゃないかというのはかなり出てきました。

あるいは武蔵野市の民具も江戸、明治、大正ではそんなに変わらないと。政治の時期区分で変わるものでもないし、むしろ昭和20年ぐらいまではみんな同じだという指摘もあります。それを考えたら、東京江戸博物館が近くにあるのですから連携した方がはるかに合理的だと思います。こういうことも考えてやっていただきたいと思います。

この議論の中で、要はバーチャル上、ホームページ上にやった方がいいじゃないかという議論が既にここにあるんですよね。であるんだったら、これをもっと優先させるべきだろうし、公文書館を中止にしろというのもまさに優先すべきかと思います。

そしてもう1つ、この中でおもしろい話があったのが、こういう施設を先につくるのではなくてソフトを先に優先させる、公文書、資料を公開する、公文書をどうやって公開していくか、それを先にやってからあるべき施設を検討したらどうだという議論がありました。それは今まで武蔵野美術館の構想の中でやってきた方式であって、それをやるべきだというこういう提言というか議論があるんですよね。だから、施設を先につくるのではなくて、公文書をどうやって活用する、市民がどうやって利用すれば一番いいのか、これは古文書も含めてなんですけれども、これの議論が先にあって施設というのを考えるべきではないのでしょうか。この点も検討していただきたいんですが、御見解を伺いたいと思います。

グリーンベルトについては、法的な根拠、どのくらいの幅が適切かというのは、まだまだ未確定という認識でよろしいのでしょうか。先ほども見せましたけれども、確かに標示としてはいいんですけれども、ここを歩けとなれば、人がぶつかってしまいますよね。なおかつ、住宅街だったら、もう少し歩行者優先であるよと強調していくような標示、もう少し車道部分を狭くするとかも考えていっていただきたいと思うのですが、この点についてもう一度御答弁をお願いいたします。

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◯市長
まず、歴史資料につきまして、今、旧桜堤小学校の校舎を一部保存を利用しているわけでございますが、余り時間がかけられない状況だというふうに考えておりますので、それらを活用を図るために整理をしていくどこかのスペースがいずれにしろ必要になってきます。そのスペースを考えると、新しい建物をつくるということではなくて、既存の何か利用できる場所はないかなという中では、スペース的には西部図書館がどいた後のスペースが極めて有効な広さを持っているだろうという、そういう考え方は一方でございます。そこでずっと永久的に資料を詰め込み続けるということではなくて、やはり川名議員御提案のとおり、データ化をしていくということと、不要なものを整理をしていくという作業もしなければいけないと思っておりますので、そういう作業をある程度した後には、ある程度の展示的なスペースもかなり生まれてくるのではないかと思っておりますので、二段的な利用が想定できるのではないかというふうに思っております。

いずれにしましても、まだケーススタディーという段階でございますので、また全市的な公共施設等の配置の案も最終的に固まってございませんので、その検討もしつつ、さらに皆様方からの意見を聞きながら研究を進めていきたいというふうに思っております。

グリーンベルトにつきましては、幅については特に規定はないわけでございますので、歩行者の優先の道だよということがわかりやすくなるような形での取り組みが必要でしょうが、基本的には道路というのはまだまだ、道路行政からの考えですと、警察からも車をいかにスムーズに通行させるかという視点も、これが不可欠でございますので、その辺の兼ね合いもある中で、いかに歩行者が安全に歩けるような工夫は、今後ともよく研究をしてまいりたいというふうに思っています。

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◯川名ゆうじ
グリーンベルトについては今後の課題だと思います、検討していただきたいと思います。 この場所は市長も御存じかと思いますが、市長がお住まいの境南町で、要は、車が抜け道でかなりスピードを上げて行く通りでもあるんですね。なおかつ、これから高架化になって南北の通行ができるとかなりいろんな車が入り込んでくる、これも想定されますので、今のお考えのとおり、要は生活道路に車優先ではなく歩行者優先にするような標示方式を検討していただきたいと思います。これは要望です。

歴史資料館については、最終的にどう経年変化していくかわからないんですが、だれのために何をする場所なのかをもう少し理念をつくっていただきたいと思うのです。
報告書はあくまでもケーススタディーで、庁内だけの検討というのは十分理解しているのですが、じゃあそれによって市民が一体どう、利益というのは失礼な話なんですが、何がよくなるのか、そしてあそこの施設がどう市民にとって役立つのか、そのことも考えていっていただきたい。なおかつ言えば、今、優先課題はほかにあるでしょうというのが今回の提案でした。ぜひとも検討していただきたいと思います。

次に、基本構想のことです。このことについて、確かにこれは答えられないなというのは私も思ってあえて質問したのですけれども、本来、計画とは、質問で言ったように、目的、目標を達成するためにつくるものでなくてはいけないと思うのです。
とすると、評価ができない計画って一体何ですかという話になっていってしまう。
今回、この第四期については私たち議会としても議決していますし、私も審議に参加しましたから、これは当然内容もわかっていますし、方向性としては間違ってはいないと思います。あえて私の評価として言えば、そこのところが少々あいまいだったのかなというのが私としては思います。

そしてもう1つ、一番大きな課題だったと思ったのが、この「都市の窓を開こう」等々あったんですが、これの主語は一体だれなんだろうと思ったのです。私たちはこういうことをしますと書いてあるんですが、私とは一体だれなんだろうというのが、今振り返ってみると全然わかんないんですよね。
これは市長がやるのか、市民がやるのか、市役所がやるのかと言われると、それぞれそうなのかなと思ってしまう。この辺をもう少し定義をはっきりしないと、第五期基本構想・長期計画自体も、どうなるというのも失礼な話なんですが、もう少し計画として明確になっていく必要があるかと思いますので、その辺を検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

これは何を言いたいかというと、きのうの内山議員の質問にもありましたけれども、現状は行政としての計画がこの基本構想と長期計画だと言っていましたけれども、これを市民全体の計画にすべき、いわば武蔵野市の団体としての計画にすべきじゃないのか。それが今回の第五期基本構想に問われているんだと思います。

さっきの質問でも言いましたけれども、要はマイナス型のこれから計画になっていって、あれもこれも何でもかんでもやります、つくっていきますという計画から、あれかこれかしかできなくなってくるわけです。当然、市民にとっても自分のいろいろかかわっていた事業がなくなってしまうということができてくる。じゃあそのときに何を言われるかといったら、市役所が勝手に決めたとか、特定の市民が勝手に決めたじゃないか、やっぱ自分の利益はもっとよこせ、もっと欲しいということになってしまう危険性が非常にあると思うのです。
そうではなくて、市民全体がこういう計画をつくって、こういうふうにしましょうよと決めたことで、市民自体も自分たちがやるべきことは何か、あるいはここは我慢してこっちはやりましょうという選択肢を示す、その上でつくる計画だから、こういう構想をみんなで持っているんだ、こういう形にしていくべきだと思うのです。

そう簡単にできることではないと思いますけれども、そういう構想にしていかないと、こういう基本構想というのはこれから存在意義がなくなってしまうと思います。だからこそ、自治法改正でそんな計画なんかつくらなくたっていいじゃないかという発想になってくる。市長マニフェストだけがあればそれで十分じゃないかという発想も、まあ一理はあると思うんですけれども、そうではなくて、武蔵野市としてはちゃんと議決事項、議決というか条例をつくって基本構想をつくろう、そういう方針を示した以上、そういう大きな形につくっていっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

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◯市長
基本構想ないし長期計画につきましては、行政計画でもあるし、先ほどの他の議員の質問にもお答えしたとおり、これは市民のための計画にきちんとつなげていかなければいけないというふうに思っております。いわば、市民のための計画をみんなでつくり上げていくんだということが大切だというふうに思っておりますので、そのような取り組みになるよう、さまざまなこれからの検討が始まっているわけでございますけれども、多くの市民がやはり目に触れ、そして意見が言えるような機会を多くふやしていくことが必要だと思いますし、そしてその経過も明らかにして、だれもがいつでも意見が言えるような、そんな機会設定も必要じゃないかな思っております。

いずれにしましても、表現も含めて最後に残るのはこの報告書であって、だれかに解説しないとわからないような、そんな計画書であるべきではないというふうに思っておりますので、言葉の使い方も含めて、市民の皆さんにわかりやすい、そして市民の皆様方が合意できるような計画づくりを進めてまいりたいというふうに思っています。

【参考】