2010.03.02 : 平成22年第1回定例会 一般質問


・武蔵野市のアスベスト対策について。
・ビルの解体、特に近く行われる京王吉祥寺駅解体への対策は?
・広報をより拡充するために広報戦略を作るべき

◯川名ゆうじ
今回の一般質問は大きく分けて2つのテーマで行います。まず1つ目、アスベスト対策について。

アスベストとは、石綿と呼ばれていますが、天然に存在する繊維状の鉱物の総称のことです。耐熱性や断熱性が極めて高いことから、多くの工業用の材料や建築材料として使われてきました。しかし、アスベストを吸い込むことによって、肺がんの原因になることや、心臓、胃腸、肝臓などの臓器の膜に腫瘍を発症させる中皮腫の原因であることが明確になったことで、1930年代から欧米では規制が始まり、日本では規制がおくれましたけれども、1975年になって吹きつけアスベストが全面禁止になり、2004年にはアスベストを1%以上含む製品の出荷禁止となっています。
しかしながら、2005年、大手機械メーカーの工場の従業員ばかりではなく、周辺住民にアスベストの被害が広がっていたことがわかるなど、アスベスト問題はいまだに終わらない問題となっています。アスベストについては、本市でも市役所などの公共施設で対策が行われたことは記憶に新しいと思います。このアスベスト問題ですけれども、現在では、民間施設ではいまだに残っていることから、大きな問題になっています。

国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会アスベスト対策部会が昨年6月12日に開催されていますが、このときの資料に、民間建築物における吹付けアスベスト等に関する調査があり、1956年、昭和31年ごろから1989年、平成元年までに施工された民間建築物への吹きつけアスベストなどの調査結果が報告されていました。これを見ますと、調査対象約27万4,000棟のうち、報告があったのが22万9,000棟。このうちアスベストが露出していると思われる建築物は1万6,000棟ほどあったことがわかりました。
そのうち対策済みのものは約60%でしたが、残りについてはまだ対策が行われていません。この調査をさらに詳しく見ていきますと、回答があったうちの約半数は劣化の状況が把握されていない。さらに、専門の分析機関によって、そのアスベストが分析されていないという結果がわかります。
さらに、この調査の対象は、床面積1,000平方メートル以上の大型の建築物であり、1,000平方メートル未満の中小の民間建築物は対象とはなっていませんでした。中小の民間建築物を対象にするとなると、その対象、アスベストがあると想定される建築物は約280万棟と推測されます。さらに、民間住宅までその対象を広げるとなると、国内に約3,300万棟の対象があると推測されています。さらに、このアスベストというのは、危険性が高いレベル1というものだけしか推計されていません。

アスベストのうち、発がん性が指摘されている主なものは6種類あります。建築材料として使用されているのは、クロシドライト、アモサイト、クリソタイルの3種類とされてきました。ところが、2008年1月には、使用されていないというアスベストのほかに新たなアスベストが見つかり、都内の保育園や新潟の小学校で使用されていたことなどが発覚しております。このように、アスベスト被害は広がりつつ、そしてその詳細も明らかになっていないという現実があります。2005年と2006年には、各自治体が一斉にこの調査を行いましたが、自治体の75%が、危険性が指摘されている6種類のアスベストではなく、うち3種類のアスベストだけを調査した結果となっていました。そのため、新たなるアスベストの危険性が指摘されていることから、さらに不安が広がっています。このことは、調査に当たって自治体の危機意識の課題が浮き彫りとなったと言えるのではないでしょうか。
2007年には、総務省が1,000平方メートル未満の民間施設から42カ所をサンプリングして調査を行ったところ、7施設でアスベストが確認されたと公表しています。この中には、アスベストが壁からはがれ、床に落ちていた旅館もあったほどであり、この実態から、調査をさらに徹底するよう、総務省から国土交通省など関係5官庁に勧告書を出しているほどです。

つまり、民間ではまだまだアスベスト対策が進んでいないということがわかります。現在では、このアスベスト6種類以外にも、新たな危険性を持つアスベストが住宅用の屋根や壁材、あるいはプラスチック製の床材などに使われていることがわかってきています。このように使用禁止で安全になったかと思えていたアスベストですが、新たな危険性が明らかになったことから、今後の早急な対策が必要になっています。この民間でのアスベスト対策が進まない理由には、対策費用の問題があります。国は、民間建築物でアスベスト除去の補助制度を創設し、調査費用や除去への上乗せ補助を実施する自治体も幾つかあります。しかし、少ないのが現状となっています。多摩地区で見れば、三鷹市が調査費に、町田市が除去費用へ補助を行っているのみとなっています。

そして、今回ここで問題提起したいのは、アスベストがある建築物の解体工事での飛散の問題です。アスベストの対策工事をしたとしても、建築物が寿命となれば解体を行うことになり、飛散を防止する必要が当然ながら出てきています。さきのアスベスト対策部会の資料によれば、建築物の耐用年数から想定すると、解体数はことし2010年からふえ続け、2028年前後には2009年の倍となる解体数のピークになると推計しています。このことから考えれば、今すぐに効果的な対応が必要と考えられます。

その一方で、2006年に読売新聞がアスベスト除去工事について独自の調査を行ったところ、全国で63件の違法工事があり、そのうち40件が飛散防止をしていなかったという事実が明らかになっています。兵庫県では、除去工事について調査を行っていますが、1997年から2004年までの調査で届け出のあった工事現場の約20%でアスベストの漏えいがあり、工事を中止した事実もあります。都内では、千代田区が2007年、全国初となるアスベスト飛散防止指導要綱を施行しています。この要綱をつくったいきさつというのが、2005年度に区内で解体された建築物が269件あったそうですけれども、その中で建築年数や建物の構造などから、アスベストが使われている可能性が大きいと区がにらんでいた34件。そのうちに申請があったのはたったの6件でしかなかった。こういう事実から、この要綱をつくったと担当の方は話されていました。

現在、アスベストがある建築物を解体する際に規制する法律は、幾つかあります。まず、大気汚染防止法があります。この法律によって、自治体への届け出とともに、内部をシートで密閉する。機械で内部気圧を下げる。薬剤を吹きつけ、固定化することで飛散防止を義務づけています。ところが、大気中のアスベスト濃度を規制する環境基準がありません。また、同法でアスベスト濃度を計測すると規定しているのは、アスベスト製品を扱う工場周辺だけとなっています。つまり、民間の建築物の解体工事現場周辺での測定をすることは義務づけられていません。ほかに、厚生労働省が2005年に石綿障害予防規則を制定し、アスベストを使用した建築物解体時の規制をしていますが、これはあくまでも現場の作業員の労働環境の作業手順を示したものであって、周辺への飛散を防止するものではありません。
また、アスベスト工事ではいながら除去という工法があります。これは、店舗などで一部を閉鎖しながら、お客さんが利用しながら改装するという手法なんですが、こういう場合でもし飛散してしまった場合に対しての規則が実はありません。
そして、アスベストを今現在、届け出の際に調査することになっていますけれども、法律ではこの調査に当たって資格がある者が望ましいと書かれているだけであって、実際にはだれが調査してもよいことになっています。
また、建築基準法にも規定がありますが、濃度の測定方法は規定されていません。さらに御存じのように、建築業界では元請けがすべての工事をするのではなく、協力会社、下請けや孫請けなど多くの業者が担うことで成り立っています。昨今の不況もあり、元請け以外の業者がコストのかかるアスベスト除去工事をやらない、あるいは安全対策を十分に行わず実施することも考えられるはずです。除去を行う業者の多くは、零細企業が多く、専門業者はほとんどいないのが実情です。同じようにマスクをするからとの理由で、塗装業者が行う例もあると聞いております。もともと2日間の研修で資格が取れるという制度上の課題もあります。実際にある事業者から話を伺うと、天井裏やエレベーター内部、壁面パネルの裏側、あるいは躯体と壁との接合部など、こういう場所でのアスベストは通常の工法では飛散を防ぐことは難しい。天井裏など、目に見えないところのアスベストは、そのままで解体してしまうのが実情だということを話されていました。薬剤を使い、アスベストを固定化する工法はありますけれども、コスト削減の現状からなかなか行われていないという実情も話されていました。

さらに現状では、アスベストがないと申告して解体してしまう、申告があっても自治体が現地調査を実施しなければ、対応したと報告すれば済んでしまうという抜け道も残されています。あるいは、業者にとっても、アスベストがないと思い込んで解体している現状もあるのだそうです。つまり、アスベストの飛散を防ぐということはなかなか難しい、あるいは行政が強制力を持って調査したり監督することが求められていることが考えられるかと思います。

このように課題が多い中で、解体工事が行われ、アスベストが飛散している現状も明らかになっています。アスベストの健康リスクですが、飛散したアスベストを吸引したからといって、すぐに発症するものではありません。個人差があるのは当然ですけれども、吸い込んだ後、30年から50年もたってから発症することが多く、また発症した後も確立した治療法がないことから、静かな時限爆弾とも呼ばれているのが、このアスベストです。

武蔵野市のサイトには、現在、アスベストを含有する吹きつけ剤が使用された建築物等が建てかえの時期を迎えており、建築物の解体や改修に伴うアスベストの環境への飛散防止対策が必要となっていますとあり、延べ面積が2,000平方メートル未満の建築物は市の環境政策課へ届け出が必要と書いてあります。アスベストへの認識を示していることは評価しますが、実際の工事現場でどのように行われているのか把握できるのだろうか、こういう疑問もあるかと思います。健康被害が起きてからでは遅いのです。特に、人の通行が多い駅周辺でのアスベストのあるビルの解体工事には、市も監督と調査をより強めるべきと考え、以下を質問いたします。

1.市内の民間を含めた建築物にアスベストがどの程度使われているかを、市は把握しているのでしょうか。

市として、アスベストの健康リスクや解体工事における工法などの情報を把握することは行っているのでしょうか。

3番目、アスベストを使用している建築物を解体する際に飛散する危険性があります。飛散防止の工法は示されていますが、実際の解体工事がどのように行われているのか、市としても監督する必要があると考えますが、見解を伺います。
近く解体工事が行われる京王吉祥寺駅ビルですけれども、建築年数を考えれば、アスベストが使われていると考えられますが、市は把握しているでしょうか。
京王吉祥寺駅の解体工事のアスベストについて、地域住民や駅利用者に知らせることは行われているのでしょうか。

6番目、アスベストがある場合、どのように解体工事が行われるか、市は把握しているのでしょうか。

7番目、アスベストがある場合、周囲へ飛散していないかを解体工事期間中も含め、調べるべきではないでしょうか、御見解を伺います。

8番目、今後、市が強制力を持てるようにすることや、アスベスト除去への費用補助への規則や条例が必要と考えますが、御見解を伺います。

大きな2番目、市の広報戦略について。

十人十色と表現されるように、市民の価値観が多様化し、利害関係や行政に対する要望は、必然的に細分化され、個別・具体的になってきています。一方で、多様化する市民ニーズへ対応する市の政策は、市民参加やパブリックコメントの実施などが行われていくにつれ、複雑化・長期化することもあり、途中の情報がない市民にとっては政策決定がブラックボックス化し、突然決まるかのような印象を与えてしまうことが多くあります。そのために、市民の不満へとつながったり、不確かな情報によって市民が振り回されてしまうこと、あるいは課題がすり変わってしまうことも多くあります。結果的に政策が理解されないだけではなく、有効に発揮できないこととなり、市民にとっても不幸な状況をつくり出してしまうこともあります。

このような問題への解決策には、市民にとって課題は何か、どのような手法で何をいつ、どのように検討しているのかの情報を常に公開していくことがまず必要であり、政策の検討過程が明らかにされることによって、正当性と合理性へとつながることになります。たとえ市民が持っている考えと異なったとしても、その政策の理解は進むのではないでしょうか。つまり、市の広報は、決定にかかわれなかった者に政策決定のプロセスの公正さと合理性を理解してもらうための情報提供ツールであり、市民と共有化することを大前提にするということを考えなくてはいけないと思います。

そこで、市の広報について幾つか質問させていただきたいと思います。

1番目、広報効果測定を行ったが、その後はどのように生かしているのでしょうか。

2番目、市から発信した情報がメディアでどのように掲載されているのかを把握しているのでしょうか。

3番目、市の事業などをどのようにメディアに広報するか、手順やマニュアルを定めているのでしょうか。

4番目、新聞社の庁内記者クラブだけではなく、テレビ局やラジオ局、インターネットのポータルサイト、雑誌、メディアへの広報も重要と考えているのでしょうか。あるいは、現在こういうところへのアプローチは行われているのでしょうか。していないのであれば、行うべきと考えますが、御見解を伺います。

5番目、メディアがどのような情報を得たいか、どのようなリリースを送られると記事にしやすいかなどを調査すべきではないでしょうか。

6番目、市の広報をNPOや広告代理店など、民間と協力することで情報発信力を高めるべきと考えますが、御見解を伺います。

7番目、広報は市のイメージアップだけではなく、市民への情報提供の重要なツールと考え、だれにとって、いつ、どのような要素を、どのように伝えるか、そして伝えられた人やメディアからの評価と改善過程を示した広報計画を策定すべきと考えますが、御見解を伺います。

以上、壇上での質問を終わります。

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◯市長
アスベストに関する課題と市の広報戦略というお尋ねでございます。アスベストに関しましては、川名議員の御指摘のとおり、大変リスクの大きい、そして健康被害の心配される課題でございます。歴史を振り返ると、昭和30年代ごろから吹きつけという形で、鉄骨等に吹きつけを盛んにやられてきた。ちょうど昭和47年ごろにそれがピークであったと聞いております。私も建築を学んだ身でございますが、その課題が起きたころにちょうど大学の建築の授業を受けておりまして、アスベストの課題をその当時、設備の教授からお聞きした経過もございます。
さて、武蔵野市もそのような課題を認識しておりますので、この間、さまざまな対応をとってきたと思っております。市内の公共施設につきましては、一定程度の解決を図ってまいりましたし、現在では民間の建物がちょうど建てかえの時期に向かっているという中では、さまざまな心配事もございますので、よく観察し、指導してまいりたいと思っております。
そこで、幾つかのお尋ねについてお答えしてまいりますが、まず1点目で、市内の民間を含めた建築物にアスベストがどの程度使われているかを把握しているかでございますが、過去、平成17年度と20年度において、国土交通省からの依頼もございまして、延べ床1,000平方メートル以上の既存建築物におけるアスベスト調査を建築指導課において実施しております。この2回の調査を集計しますと、対象物件が420件ございました。その中で、露出したアスベストありというものが23件ございました。

次に、アスベスト対策につきましては、東京都環境局多摩環境事務所においてアスベスト対策担当者連絡会を設置し、飛散防止対策あるいは事例、健康リスク研修を毎年、複数回開催しております。多摩各地の環境部局や労働基準監督署が連携して、継続的な情報共有もこの間行っている経過がございます。また、これは市役所独自の取り組みとしまして、大気中のアスベスト濃度という測定も行っておりまして、これは市役所の敷地内でございますが、毎年4回ほど実施しております。いずれも過去において、この測定結果は基準値内ということになっておりますが、そのような取り組みを進めているところでございます。

次に、飛散防止の工夫は示されているが、実際の解体工事で行われているか、市としても監督する必要があるのではないかということでございますが、飛散性アスベスト除去工事につきましては、事前に大気汚染防止法、環境確保条例に基づく届け出、これは先ほど御指摘いただきましたとおり、延べ床面積2,000平方メートル以上の場は都に、そして2,000平方メートル未満の場合は市に届けがなされ、市では飛散防止対策を確立するために全件の現地確認を行っております。
また、未然防止の観点から、建設リサイクル法による解体や改修工事の届け出物件、これは床面積で80平方メートル以上であれば市に届け出をすることになっています。80平方メートル未満では、届け出制度はないという状況でございますが、これも書類を受理するときに、アスベストの使用が懸念される物件はすべて現地確認等を実施している状況でございます。

次に、京王吉祥寺駅の状況ということでございますが、京王吉祥寺駅ビルのアスベスト含有につきましては、現在、事業者が調査・確認中であります。確認されれば、これは延べ床2,000平方メートル以上でございますので、都に届け出るよう指導を行っているところでございます。

解体工事について、周辺に知らせることが行われているかでございますが、周知の方法につきましては、大気汚染防止法による周知掲示板の掲出、そして市独自の解体工事にかかわる指導要綱に基づき、周辺地域に工事の周知徹底を図っている状況でございます。

次に、アスベストがある場合、どのように解体工事が行われるか、市は把握しているかでございますが、飛散性アスベストについては、全件の現地確認を実施いたします。そして、飛散性アスベストは、環境確保条例に基づいた飛散防止措置を講ずるよう指導しております。

次に、アスベストがある場合、周辺へ飛散していないかを、解体工事期間中も含め、市として調べるべきではないかということでございますが、飛散性アスベストの場合、環境確保条例で作業前、作業中、作業後の環境を測定し、報告書として提出することを義務づけております。作業中にアスベスト濃度が急上昇した場合には、周辺への飛散も考えられますので、作業を中止し、都及び市に報告し、対策を講じるよう指導しているところでございます。

次に、アスベスト除去への費用補助などの規則や条例が必要と考えるがということでございますが、調査の強制力につきましては、現行の法律や条例においても罰則規定がございますので、機能していると考えておりますので、市独自の条例等の制定は現在のところ考えてはございません。また、除去費用補助は、国や都や近隣自治体の動向も含めて、今後検討してまいりたいと考えております。

次に、市の広報戦略についてということでございますが、昨日も一般質問等で他の議員からも御質問いただいておりますが、市のさまざまな情報提供というのは、これは市民参加の市政あるいは市民がさまざまな市民サービスを受ける上でも、必要不可欠だという認識でございまして、さまざまな課題の指摘を受けながら、常に充実を図っていきたいと思っております。この間、広報効果測定というものを行いました。これは、専門機関にお願いしたものでございまして、幾つかの媒体を具体的に、アンケート等も行いましたけれども、専門家の視点でどうあるべきかというのをそれぞれいただいておりますので、基本的にはそれらのいただいた課題を踏まえて、媒体ごとに見直し等を検討を進めているところでございます。とりわけ、庁内の組織でございます広報委員会を組織し、開催し、ここでの見直し等を続けておるわけでございますが、例えばホームページにつきましては、この間、検索エンジンの改修、評価機能の追加など、実施可能な改善については行ってまいりました。

また、新年度につきましては、季刊むさしのについての広告の導入を含めたリニューアルを実施する予定でございます。また、市の基幹メディアでございます市報あるいはホームページにつきましても、新年度以降、リニューアルの可能性を含めて検討を続けてまいりたいと、このように考えております。

掲載されたメディアの把握ということでございますが、市から発信した情報が新聞などに掲載された場合につきましては、広報課でスクラップするとともに、データベース化して記録しております。また、各課に直接取材があった場合は、主管課から広報課へ情報提供してもらいまして、放送予定や掲載情報など、メディアや番組に関する情報を庁内のイントラネットの新着情報に掲載し、職員との情報共有を図っているところでございます。
次に、広報のマニュアルというお尋ねでございますが、市政に関する情報を市の広報媒体だけではなく、新聞やテレビなど、一般の報道機関を通じて市民に伝えるパブリシティーにつきましては、その考え方に基づきまして、職員の広報マインド育成のため、毎年、庁内での各課の職員を対象に研修を行っております。その重要性を職員に伝えているところでございます。
また、記者会見やプレスリリース、取材対応の要点や主要なマスコミの一覧などをまとめましたパブリシティー早わかりマニュアルを職員に配付し、周知しております。下敷き状にこういう厚手のものにしまして、これは私のところにも配られておりますけれども、これを各職員が日ごろ見て、的確な広報につながるように進めているところでございます。

次に、記者クラブ以外のメディアに対する情報発信はということでございますが、武蔵野記者クラブには、大手新聞社6社に加えて、通信社、テレビ局など計14社が加盟しております。これを対象にプレスリリースや記者会見を行っている状況にございます。記者クラブ以外にも、地元の新聞社、エフエム局、ケーブルテレビ、ミニコミ誌、業界誌などにも同様の情報を配信しております。また、書店等で販売されている一般の観光情報誌、地域情報ポータルサイトの取材にも積極的に情報提供を行っております。御指摘いただきました雑誌、インターネットなどにつきましても、多種多様なものが存在することから、伝えるべき情報の内容につきまして有効な配信メディアがあれば、情報提供を今後とも考えていきたいと思っております。

次に、メディア側が要望する情報の把握ということでございますが、御案内のとおり、本市の広報課隣には記者クラブを設置してございまして、しばしば来訪される記者やレポーターなどと職員が情報交換を行っているところでございます。また、近隣市と組織しております広報連絡協議会では、新聞記者を講師に迎えて、広報担当職員を対象にマスコミが期待する情報提供のあり方等について講座を行っていただいているなど、効果的な情報発信のための研究を継続しております。

次に、NPOや広告代理店などとの広報協力ということでございますが、これは地域の状況から申しますと、例えば季刊むさしのなどは、市内の医療機関、老人クラブ、商店など、市内の組織や機関を通じて配布している状況もございまして、これも一つの民間協力の広報伝達ではないかなと思っております。また、編集等におきます内容としては、緑化分野で武蔵野R30.0プロジェクトとの協働で「みちまちみどり」を発行しているという状況もございます。今後も協調可能なNPO団体があれば、協力体制を築いてみたいなと考えているところでございます。

なお、広告代理店と連携して行ったらどうかということもあります。確かにさまざまな自治体でも広告代理店を使っての広報を行っているところもございますが、大いに期待されることもあろうかと思いますが、いかんせん費用の面ということもございますので、この辺の費用対効果も含めて、今後、研究してまいりたいと思っております。

広報計画の策定ということでございますが、御指摘のとおり、広報は情報提供のための重要なツールでございますので、市民が主役の市政運営を図っていくためにも情報提供は不可欠と考えております。

広報媒体につきましては、現在、編集や配布方法について具体的な見直しを行っているところでありますけれども、市報、ホームページについても、先ほども御説明しましたが、リニューアルの検討を始めて、利用者の視点に立った媒体の見直しを行っていく予定でございます。今後の計画も含めて、広報媒体全体のあり方については、市民や情報公開委員会の意見も伺いながら、広報委員会あるいはIT戦略会議などで検討してまいりたいと、このように考えております。

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◯川名ゆうじ
アスベストのことについて、まず伺いたいのですけれども、市としてはいろいろ対策を行っていますし、調査もしている、現地調査もしていることかと思います。この点については、非常に高く評価したいですし、より強力に進めていただきたいと思いますが、1つ確認をさせていただきたいのは実際のアスベストがあるビルについて、解体工事期間中の監査、調査はされているということでよろしのでしょうか。

先ほどいろいろ事例を説明したのですけれども、こういう工事に関して、性善説に立っていくと、書類があります、工事をしています、では大丈夫ですねと終わってしまいますが、実際の工事現場では、書類上では対策をしていると言いながらも行っていなかったり、あるいは関連業者が指示した内容でやっていなかったという事例もあることを考えると、実際に本当に行われているのか。性善説に立たないで、逆の方向で監査するというんでしょうか、調査する必要があるかと思いますが、現状で市はどのようにやっているか、伺いたいと思います。

京王吉祥寺駅のことですが、現状ではアスベストについては、これから報告を受けるという認識でよろしいのかどうか伺いたいと思います。
そして、もしあった場合、市としてどのように対応されるのか、現状でお考えがあれば伺いたいと思います。まず、ここまでお願いします。

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◯市長
アスベストの使用が懸念される物件につきましては、これは必要に応じて現地確認を実施しているところでございます。
京王については、まだ報告を受けてございませんが、報告を受けましたら、1つは東京都への届け出という経過もございますが、市としても駅の真ん中の工事でございますので、十分に法にかなってきちんと工事をするよう指導してまいりたいと思っています。

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◯川名ゆうじ
アスベスト、特に京王吉祥寺駅については、これからのことですから、十分配慮していただきたいと思います。
私もいろいろ調べたところによると、実際、駅のホームにはアスベストがあるという調査もいただいています。どういう工法でやっていくかというのはこれからの話になるかと思います。特に、京王の駅のホームの天井部分にアスベストがあるとなると、工事は密閉しなければいけないですね。あそこでどうやって密閉していくか、素人的によくわからないし、かなり大がかりな工事になると思います。ほかの工事を聞いていくと、外側から密閉している。でも、天井部分があいていますという工事がかなりある。とすると、現実的には飛散してしまうという例がかなりあるという話を伺っています。工場地帯とか人が少ないところでしたら、まだいいのかもしれませんけれども、特に乗降客のある、あの環境を考えれば、かなり厳重に、そして厳格にやっていかなければいけないかと思いますので、これは十分配慮してやっていただきたいと思います。これは要望としておきます。

広報のことですけれども、本来、もう少し積極的に広報を打って出ていくべきだということを提案したいと思いました。例えば仙台市等では、民間企業の広報紙の人と人事交流をしていて、市役所の職員に広報官として迎えている。つまり、民間企業ですと、そもそもそういう戦略を持っている、あるいは取引業者もいますから、そういうところに宣伝しやすいということから、市ももっと積極的にアピールしていく。いわゆるシティーセールスといいますか、市全体のPRとして、こういう人を使うという手法もありました。
武蔵野市の職員の方々も一生懸命やってはいますけれども、どうしても市役所的な発想と言っては失礼なんですが、内側からの発信でしかないと思います。逆にメディア側から、何を、どういう情報が欲しいのか、そういう人を逆に市役所に迎え入れる、あるいは協力することで市の宣伝につながるかと思うんです。
平成22年度予算に観光推進機構でしたか、新しいことをやると書いてありましたけれども、そちらと密接に関連するかと思いますが、発想を変えていって、市役所がやるのではなくて、受け手側の人の協力も受けていく、こういう発想も今後考えていただきたいと思うんですが、御見解を伺いたいと思います。

もう1つ、広報について、そもそものことを伺いたいのですが、広報という定義をどうとらえているか、もしお考えがあれば伺いたいと思います。広島県の三次市では、広報戦略というのを作っていますが、この中にそもそも広報とは一体何かという定義が書いてあり、日本に広まったのはGHQが知らしめてやっていったという話があります。GHQが示していたのは、市民といいますか、当時広島ですから県民なんですけれども、県民に情報を知らせて、逆に双方向の情報共有ツールとするべきだということを示していたのですけれども、当時の日本ではそういう発想はなくて、ついつい上意下達的な発想になってしまった。つまり、行政から単に情報を出すだけの広報、それが広報という意識に根づいてしまったということが書いてあります。
そして、この三次市の戦略計画を見てみますと、PR、広報という発想ではなくて、市民に計画の策定への参加を求めるツールとするべき。つまり、パブリック・インボルブメント型の広報にするべきではないかという提案をしています。武蔵野市の広報は、今そういう状態ではないとは言いませんけれども、そもそもそういう新しい理念をつくっていって、そのための広報計画を策定すべきだと思います。この点について、もう一度御見解を伺いたいと思います。

もう1つ、昨今の事例で伺いたいのが、子どもプランについていろいろ情報が出ていて、情報が錯綜しているように私は見えています。いわゆる不確かな情報が広まっていることによって、市民がかなり混乱していると思います。きのう、市長の答弁の中にもありましたけれども、大きな政策が動く状況ですから、市民には不安も広がっているのはたしかだと思います。ところが、不確かな情報によって余計混乱が引き起こされているのが現状ではないでしょうか。市長も市民のもとで直接お話しされたことで、計画の理解が進んだとお話しされていましたけれども、こういうことがそもそもの広報だと思います。今回、子どもプランに関していえば、中間報告が出て、はい、それでおしまいではなくて、今現在、リアルタイムで市民からどういうことが不安だとか、こういうことはどうなっているという問い合わせが来た瞬間に、既にそこには出していく、例えばホームページでもいいでしょう。そういうことを今しないと、逆に話がおかしな状況になっていってしまうと思うんですが、こういうことも含めて、スピード感ある広報戦略もつくっていくべきではないかと思っていますが、御見解を伺いたいと思います。

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◯市長
まず、広報戦略の中で、例えば仙台市のように民間の方の専門家を招いてということもあるかもしれませんが、仙台市程度の規模を持たない市としては、そこまでの専門性のある人材というのは難しいかもしれません。ただ、さまざまな連携は可能ではないかなと思っておりますので、さまざまな専門的な人の情報をいただきながら、体制についてはより一層考えていたきいと思っております。とりわけ、ことしは観光推進機構を発足するということもあって、その観光情報の発信というのも大きなことにつながっていくのではないかなと思っておりますが、それは観光推進機構という市の外の組織を使っての広報発信ということになりますので、それも1つ、事例として施行しながら、より有意義な広報の仕方については、さらに追求していきたいと思います。

2点目の広報の定義につきましては、先ほどのお話もいただきましたけれども、一方的な情報提供だけではなくて、それのもとに、さらに参加の市政について皆さん方も取り組んでいただくような、双方向の取り組みということを念頭に入れなければいけないと思っておりますので、その意味では、一方的な情報に偏らず、それを踏まえて受けていく。さらに、それに必要な情報を加えていくといった双方向の情報交換のあるような広報のあり方を考えていきたいと思っております。

情報の提供というのは、市の限られた媒体では、なかなかきめ細かなものが難しい面もございます。ただ、今、でき得る限りの情報媒体を使って、さまざまな情報提供を進めていきたいと思っておりますし、市民が抱えていらっしゃいますさまざまな不安材料、課題につきましても、タイムリーな情報提供ができればなと思っております。

さらに、これから私からのお願いになるかもしれませんが、例えば市の情報を最も伝えているのが、この議会ではないかなと思っておりまして、議員の皆様方が日ごろから市民に対してさまざまな情報を提供いただいていることは、大変うれしく思っております。さらに願えば、そういう情報をさらに市民の皆様方に伝えていただきたいなと思っておりまして、一昨日、皆様方のホームページを一通り拝見させていただいだのですが、ホームページを開設されている方も多々いらっしゃるのですが、日付を置いての更新になっているということもございます。ホームページというのは、すべての市民が見ることができる媒体でございますので、そういうことも含めて、市が議会の皆様方にお伝え申し上げた資料、情報も、皆様方からもぜひ情報発信していただければ、より多様な情報伝達ができるのではないかなと思っております。

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◯川名ゆうじ
議会の広報戦略については、議会で考えることですし、議員それぞれかと思いますので、御意見として私たちも受け取らせていただきたいと思います。

市役所の方としても、タイムリーなことをこれからやっていかれるかと思うんですが、実際なかなか見つけにくいという課題もあると思うんです。特に、こういう計画というのはかなり深いところにありますから、なるべくトップページからすぐに、その場でわかるようなことを今後考えていただければと思います。これは要望です。

先ほど仙台市の話をしたんですけれども、これは発想の転換というのが1つ必要になってくると思います。先ほど、広報の代理店等々のことで費用という話があったんですけれども、広報によって得られる効果、その費用は一体幾らかということを考える。つまり、広報効果の広告料として果たして幾らが適切なのかということを考えていくと、例えばメディアで幾つか武蔵野市の記事が出ました。それに対する広告料は一体幾らだと換算していくと、実は市の職員を使って一生懸命宣伝するよりも、最初からこういうお金、年間幾らで広報してくださいと代理店に出した方が、実際的には費用が安い。さらに効果的にできることもあります。ABCという原価計算方式がありますけれども、1人を使って何かをするのではなくて、その先の成果目標に対して一体幾らなのか。それは人を雇うべきなのか、あるいは広告代理店に任せてしまう、あるいはNPOに任せてしまった方が、実際には費用も安いし効果も高い。こういうことも当然考えられるかと思います。

民との協働というのは、実はこういうこともよく考えた方がいいと思います。市役所が一生懸命やることはたしかなんですけれども、一体どこまでやらなければいけないのか。あるいは、本当に広報の効果を高めるのだったら、実は市役所じゃない方が効率的ということがよくあると思うのです。特に広報については、費用換算しやすいですね。幾つかの自治体では、既に広報効果が一体幾らぐらいあるのか、それに対して原価は幾らかという計算もしています。多分、こういうことから考えていって、広報のことも考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

もう1つ、先ほど三次市の広報戦略マニュアルのことを話しましたけれども、このマニュアルも100ページぐらい、分厚いものなんですけれども、このタイトルは市民志向の広報を目指して、つまり市民が主役の広報となっていました。こういうことも勘案して計画していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

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◯市長
いずれにしましても、広告代理店を使うにしろ、マスメディアが取り上げていただくということが極めて大切だなと思っております。この間、もちろん市の直接的な媒体の活用も必要なのですが、新聞あるいはさまざまなメディアに対する情報提供をわかりやすく、積極的にしていこうということも試みているところでございます。さらに専門家のお知恵も拝借しながら、また費用対効果の面も勘案しながら、広報についてより一層充実するよう検討を進めていきたいと思っております。