2009.11.26 : 平成21年第4回定例会 一般質問


・市立学校にある学校図書館での児童一人当たりの貸し出し数
・学校図書館の理念
・年末年始にあたってのワンストップサービスへ協力をすべき
・市の発行物を明確な規定のもとで保存し、ネットなどで手軽に調べることができるようにすべき


◯川名ゆうじ
今回の一般質問は大きく分けて3つのテーマで行います。
まず1番目、学校図書室について。
全国の学校には、図書館あるいは図書室があります。これは、学校図書館法により学校図書館が学校教育において欠くことのできない基礎的な設備であり、学校教育を充実するために設置しなくてはならないと義務づけているためです。
そして、この法律では、学校図書館を図書館資料を収集し、児童や生徒、教員が利用するようにすること。目録を整備すること。読書会や資料展示会などを行うこと。他の学校の学校図書館、図書館、公民館などと緊密に連絡し、協力すること。支障のない限度において、一般にも利用させることができると書かれています。
このことは、公共図書館であれば当然のことですが、学校図書館では実現できているのでしょうか。単に本を置いてある場所ではなく、教育環境をよりよくするためになっているのだろうか、この疑問から今回の質問を考えてみました。

まず、昨今の公共図書館がレファレンスサービスによる課題解決型の図書館、情報拠点へと変わりつつある中で、学校図書館も変わる必要があること。協働を目指すという市政であれば、読書指導だけではなく、学校図書館が協働を担う自立した市民を育てる環境・機関になるべきだと思います。何よりも、学校図書館を学校の中にある図書館という理念を明確にした上で、今後を考えるべきではないでしょうか。平成18年12月に約60年ぶりに教育基本法が改正されたことに基づき、教育関連法や学習指導要領の改定などが実施されたこと。社会状況が変化したことから、本市では武蔵野市教育委員会が現在、教育基本計画(仮称)を策定しており、先月には中間報告に対してのパブリックコメントなどを実施しています。
内容については、今後になると承知しており、これまで以上に高い理念のもとに武蔵野市の教育がより充実していくと期待しておりますけれども、この中間報告で学校図書館、武蔵野市では図書室としておりますけれども、これについての理念や目標、位置づけが明確ではないように思いました。
先日、教育フォーラムで、本市では、これまでに図書室サポーターを全校に配置し、図書室を活用した授業の補助を行い、貸し出し冊数が増加していることが報告されていました。教育基本計画(仮称)の中間報告では、読書環境の整備や市立図書館と連携・強化が記載されていること。次世代育成支援対策推進法に基づく市町村行動計画である第三次子どもプラン武蔵野との整合性も図っていること。子ども文芸賞の実施や学校図書館の予算額、このデータを見ますと、全国的には高いレベルにあることをまずは評価しますが、だからこそ、より高い理念を掲げて学校図書館をよりよくしていくべきと考え、以下を質問いたします。

1番目、基礎的なデータとして、本市の市立小・中学校、特別支援学級などの蔵書数と児童生徒1人当たりの年間平均貸出数はどうなっているのでしょうか。例えば10年前等に比べてどのようになっているかも伺います。

2番目、本市の学校図書購入費を決算書から調べてみました。決算書の備考欄に小・中学校の図書購入費が記載されているのは、平成12年度決算からです。そのため、以降を調べてみますと、平成15年度までは全小学校で年間800万円強、全中学校では500万円強が支出されていました。平成16年、17年は、全小学校で約1,300万円、中学校で800万円弱と増額されてはいるものの、19年度にはもとの額に戻り、これから審議される20年度決算では、小学校は約1,000万円、中学校では約600万円と、若干増額されていることがわかります。これらの詳細は決算特別委員会で明らかにすることかもしれませんが、図書の購入計画、選書方針が明確になっていないのではないかと思えてしまう数字だと思います。
文部科学省は、平成18年と19年の全国自治体における学校図書館の図書購入費を調べ、ことし4月に公表しました。この調査から、図書購入費と基準財政需要額との比較数値から、本市の図書購入費と多摩の各市とを比較してみますと、武蔵野市の順位は上位ではありますが、本市の現在の教育内容を考えれば、この順位でいいのかと思えるものでした。費用が多ければよいとは言いませんが、客観的な数字で比較することも必要です。そこで、本市の学校図書館の図書購入費は多摩各市と比較すると順位はどの位置にあるのか、市として把握されている順位を伺います。

3番目、平成16年に武蔵野市学校教育のあり方検討委員会が、学びのまち武蔵野で育てようを示し、今後、全小・中学校における図書のデータベースの活用、図書資料の拡充・整備、図書室用備品の整備が望まれると記していますが、各市立小・中学校別図書室の図書のデータベースはどのように整備され、活用されているのかを伺います。また、現状で新規に配属された司書教諭あるいはサポーターが、学校図書室の蔵書を容易に把握することが可能なのでしょうか。例えば分野別図書数、図書の発行年、著者名、学年別貸出動向などがすぐにわかるようになっているのかを伺います。このことは、司書教諭やサポーターが仕事をしやすい環境にあるのかを確認するために伺うものです。

4番目、学校図書館法には、他の学校の学校図書館、図書館、博物館、公民館などと緊密に連絡し、及び協力することとあります。中間報告では、市内の大学や企業の研究室や図書館、美術館などの社会教育施設の有する多様な機能を授業や教育活動に生かしていますと記載されています。これは、法の求めていることと同様であり、これまでに実施がなかなかできなかったことと考えれば評価できることだと思います。ですが、具体的なことを考えれば、市立図書館や他の市立小・中学校との貸し出し、互いの蔵書検索が行えるようなネットワーク化が必要になると考えられますが、現在の環境で可能なのかどうかがわかりません。そこで、現在、学校図書室に配備されているコンピューターは、いつ配置され、どのようにネットワーク化が図られているのかを伺います。

5番目、学校図書館法第4条には、学校図書館を児童又は生徒及び教員の利用に供するものとするとしています。そこで、本市の学校図書館では教員も活用できるようになっているのでしょうか。もしできないのであれば、その理由は何かを伺います。

6番目、中間報告には7項目の基本方針が記されていますが、どの項目についても学校図書館が連携すべき内容であり、特に公共図書館と同様に、現代社会の諸課題に対応する教育には重要な役割を果たすべきと考えますが、御見解を伺います。

7番目、中間報告には図書館の環境整備及び児童生徒の図書室利用を支援するとともに、図書室を活用した事業の補助を行っていますとあること。施策体系図にある主要事業に図書室サポーターの配置あることは評価しますが、学校図書館自体の理念や機能、目指すべき方向が記されていません。これは、学校図書室の位置づけが明確になっていないからではと思います。そこで、教育委員会として学校図書室をどのように評価し、課題は何と考えているのかを伺います。

8番目、本市では現在、図書館基本計画を策定していますが、策定委員会では課題解決型図書館という旧来の本の貸し出しや、読書する場所だけではない、新たな図書館の姿が考えられ、10年先の将来像を明確にして実現するための方向性を記載することが議論されています。市の図書館がこのように新たな姿を目指すのであれば、学校図書館も同様に行うべきではないでしょうか。そこで、読書指導を行うような読書センター的な機能ではなく、課題解決型という新たな公共図書館と同様な機能を持つ、例えば情報センター的な機能を学校図書館に持たせ、情報リテラシー教育を担うことも考えるべきではないでしょうか、御見解を伺います。

9番目、理念や本来持つべき機能を発揮させるには、人も予算も必要となります。これは、本来は東京都が責任を持つべきですが、本市としても限られた財源の中で可能なことをすべきであることは言うまでもありません。中間報告では、地域との連携や市立図書館の連携が記載されていることは評価しますが、具体的にはどのようなことを想定しているのかがわかりません。また、図書館基本計画策定委員会でも、学校図書館の支援強化が検討されています。この方向も評価できることですが、連携や支援は学校図書館と市立図書館のどちらが主体になるのか。2つの計画を見ただけではわかりません。そこで、専任の司書教諭が配属されていないことや、図書室サポーターの勤務時間や雇用条件、学校や教員に負担が多くなると考えられることを考えると、現状で連携を行うとなれば、この内容を含めて市立図書館が中心となるべきと考えますが、御見解を伺います。

10番目、学校図書館法第6条には、学校の設置者は、この法律の目的が十分に達せられるようその設置する学校の学校図書館を整備し、及び充実を図ることに努めなければならないとあります。市立学校の設置者は市であり、市の長である市長に、これまでどのように充実を図ることに努めてきたのか、今後はどのように努めたいのかを伺いたいと思います。
11番目、変化の激しい現代社会の中、自立して生きていくためには、正確で必要な情報を収集選択し、収集判断する能力がいま以上に市民には重要となります。未来を担う子どもたちにも同様の能力を得られるように環境を整備する必要があると思います。このことは、市民自治や協働を目指す本市としても必要不可欠な要素ではないでしょうか。そこで、公共図書館だけではなく、学校図書館をいま以上に重要視し、さきに提案した情報センターのような新たな理念や位置づけを明確にするべきだと思いますが、市長及び教育長の御見解を伺いたいと思います。

続いて、大きな2番目、年末年始へ向けての生活困窮者対策について伺います。

昨年からことしにかけ、年越し派遣村が注目され、現在の雇用状況や貧困についての構造的な問題が浮き彫りになりました。この派遣村へ私も訪れてみましたが、ごく普通の人たちが突然仕事と住む場所がなくなってしまうという現在の労働環境の矛盾を強く感じました。また、仕事のあっせんだけではなく、住居や労働紛争、生活保護、健康など、相談すべきことはたくさんあるのに、それぞれの担当が別々で、1カ所で相談できないという問題もわかりました。労働環境を改善するには数多くの解決すべき課題があり、すぐにできるとは思いません。ですが、まずは派遣村が設置されることがないようにすべきであり、年末を目の前にした今から、国だけではなく、自治体も行動すべきと考え、質問いたします。

1番目、10月23日に政府の緊急雇用対策本部において緊急雇用対策が策定され、全国市長会などへお願いの文書が送付されています。具体的には、11月30日に行うハローワークにおけるワンストップサービスデイの実施という緊急アクションプランへの協力要請ですが、これに対して本市としても協力すべきと考えますが、御見解を伺います。

2番目、年末年始にかけて生活相談の総合窓口をハローワークなどと協力し、例えば市役所内に設置することなど、市としても積極的に派遣村ができないように行動すべきと考えますが、御見解を伺います。

3番目、経済状況は不透明で、好転する状況にはないと思います。そのため、本年度予算で計上されている緊急雇用対策などが今後も必要になる可能性があると考えられます。今年度の補正や来年度予算で生活困窮者対策の実施をすべきと考えますが、御見解を伺います。

大きな3番目、市発行物の保存と公開について。
地方分権がさらに進められる地方主権という言葉が注目されています。現実の変化は目に見えるようにはなっていませんが、今後、自治体がみずから考え、事業を行うことが今以上に行われることは確実であると思います。また、市民参加、参画が進むことで、参加した市民が自治体の政策や事業がどのような経緯で考えられ、本来の目的は何だったのか、どのような市民意見や議会の意見を反映させてでき上がった事業なのかなどを、簡単に知ることができるようにすることを考えるべきだと思います。
そのためには、市発行物をどのように記録し、公開するかのルールを定めておくこと、いつでも手軽に調べることができるようにしておくことは、非常に重要になると思います。しかしながら、市の公文書については文書管理規則があり、明文化されていますが、各種の報告書や中間報告書、報告書(案)、パブリックコメントで寄せられた意見、議会への行政報告文書等、市が発行する発行物の保存方法、公開の方法が明確になっていないように思われます。また、各種の計画や報告書は、ほかの計画書や報告書と関連しているのに、この関連情報を探すのには手間がかかるのが実情です。市政に関心を持ち、あるいは参加しようとする市民が計画や事業を調べるために手間がかからないようにすること、情報はまず保存し、公開できるようにすることが市民自治のまちへとつながることになるのではないでしょうか。
そこで、市の発行物を明確な規定のもとで保存し、手軽に調べることができるようにすべきと考え、以下を質問いたします。

1つ目、地域主権が確立していくと考えれば、政策決定した過程を検証することや、これからの政策決定などに市の発行物は重要な資料あるいは情報となると考えられますが、御見解を伺いたいと思います。

2番目、報告書等の市が発行した文書は、どのような規定で現在は保存されているのか、伺います。

3番目、発行物を保存するとした場合、紙媒体ではスペースが必要となり、物理的に限界があること。市民がいつでも、どこからでも見ることができるようにすること。検索が簡単であり、ほかの関連情報とのリンクを簡単につけられ、調べることが可能になることを考えれば、インターネット上で保存し、公開したほうがよいと考えられます。紙資源の削減にもつながると考えられますが、御見解を伺いたいと思います。

以上、壇上での質問を終わります。

◯市長
1点目の学校図書室に関するお尋ねの多くは、後ほど教育長からじっくりと御答弁いただきたいと思いますが、その中で市長向けに質問いただいておりますのは、10番と11番ですかね。
まず、10番のお尋ねでございますが、設置者としてどのように図書室等の充実を図るのか。当然のことながら、市内の小・中学校には必要な図書室を今まで整備し、そしてその配置におきましても、環境のよい、つまり図書室としての利用が適切な場所という形で整備を進めてきたと認識しておりますし、より利用しやすい環境ということからは、クーラー設置などもこの間取り組んできたわけでございます。さらに、内容的には、図書の充実を図るべきさまざまな図書購入費等を予算をかけてきたし、あるいは図書室サポーターの配置など、この間、学校図書室の充実に努めてきたと認識してございます。
今後、学校図書室と市立図書館とのネットワーク化により、連携を一層進めるとともに、児童生徒の調べ学習用の資料の充実、あるいはサポート体制の充実などによりまして、今後も学校図書室の整備・充実に努めていきたいと考えております。

11番目、また重なるような答弁になるかもしれませんが、当然のことながら学校図書室も市立公共図書館以上に重要であると認識しております。先日、大野田小学校での教育フォーラムの中でも、学校図書室と公立図書館の連携等のさまざまな情報提供もありました。その後に、エムナマエ氏の御講演もいただいて、エムナマエ氏は、高校時代、図書委員をやられて、その友人の励ましがあって、目が不自由になった後も懸命に頑張ってきたというお話もいただきましたが、私も実は小学校時代に図書委員の委員長をやっていたことを思い出しました。極めて真面目に取り組んでおりまして、学校図書室での図書の貸出数をどうしたらふやせるのか、真剣に考えました。さまざまなポスターをつくって張ったり、ふやすにはみずから借りれば、それはふえるだろうと思いまして、委員同士で借り出し数を競い合うという経験もしたなと思いますが、いずれにしましても、図書室というのを学校の中で極めて行きやすい場所にしていくことと、図書を選ぶのはなかなか本人では難しい面もあるので、なるべくそれを誘発するような指導、お勧めの図書コーナーだとか。武蔵野市内のある中学校へ行きますと、教員ごとにお薦めの図書というコーナーがありました。第五中学校でしたか、それもなかなかおもしろいなと思いまして、教員が昔、子どものころ読んだ本でお薦めのコーナーとかもあって、そういう親しみやすい環境づくりというのは大いに必要だなと思っております。

いずれにしましても、今、社会というのは本離れということを言われつつありますけれども、読書というのは極めて大切なことだと思っておりますので、学校図書の活動がより充実しますよう、特に連携というか、逆に公立図書館からの支援ももっと必要だと思っておりますので、この取り組みについて、大いに市として検討を進めていきたいと考えております。

それから、大きな御質問で、緊急支援アクションプラン、いわゆるワンストップサービスデイの協力依頼、突然来ました。私どもとしては、派遣村ができないような行動という中では理解することでございますので、現在、ハローワーク三鷹への派遣協力を要請いただいておりますので、できることはしていきたいと思っておりますが、実は昨日も市長会でこの課題が上がりました。例えば立川市ですと市役所の隣にハローワークがある。立川のハローワークというのは、9市を包括するハローワークでございまして、そこに集中してくることもあって、ハローワークに来た方が生活保護の相談にすぐ隣の市役所に来ていることもあって、生活保護との関係も極めて課題ではないか。むしろ生活保護に対するきちんとした国の考え方がないまま、この制度をどんどん進めていくというのは、もちろん制度の理解はあるにしろ、生活保護に対するきちんとした考え方も国として整理すべきじゃないかという意見を立川市長からいただきました。この結果、果たして年末にどうなるかというのはまだまだわからない面もございますが、ぜひ11月30日、私どももお手伝いさせていただきますけれども、その取り組みの成果を受けて、国の方で一方的に決めるということではなくて、現場の自治体、東京都、それから地元の自治体との意見交換も踏まえた上で、今後の対策を練っていただけたらなと思っております。御質問をあわせて全部言ってしまいました。

最後の御質問で、報告書等の資料の使いやすい提供の仕方ということだと思っております。
当然のことながら地域主権のもと市民自治を進めていく、市民参加の取り組みを進めていく中では、情報の提供というのは極めて大切なことだと思っております。行政と市民との情報の格差というのは、なるべく解消すべきだと認識してございますし、同じ土俵での議論をするためには、その情報の共有化というのが極めて大切なことだと認識してございますので、そのためには、市が今、整理しております予算書とか決算書も含めて、市政情報等をいかにわかりやすく公表していくかが課題と認識してございます。
その中で、2点目として、報告書等の市の発行した文書の保存、どのような規定で保存されているかということでございますが、現在、市政資料としては、武蔵野市市政資料管理規定に基づき、市政資料コーナーで保管・提供しているところでございます。この規定によりまして、各課において報告書等、市政資料を作成したときには、必ず2部、市政資料コーナーに送付することとしております。収集した市政資料を閲覧するのに便利なように、分類カードに登録・整理して市政資料コーナーの書架に展示しております。保存年限の定めはございませんで、必要な資料は原則永年保存としているところでございます。利用者が資料を検索する場合には、書棚の表示、分類カード、市政資料コーナーのパソコンにより検索することができるほか、市政資料コーナーの職員がレファレンスにも応じているところでございます。現状では、当該資料中には、議会への行政報告文書やパブリックコメントに寄せられた意見などは含まれておりませんので、今後、より積極的な情報提供のあり方を研究、そして対応していきたいと考えております。

3点目で、市の発行物を市民がいつでも、どこでも見ることができるようにすることといったことでございます。もっとも、その方向でぜひ研究し、実現していきたいと思っておりますが、確かにインターネット環境ですべての情報を整理し、提供していくことも必要かと思っておりますが、昨年度、行った広報効果測定のアンケート調査では、インターネットを見られないという方がまだ3割いるということであります。しかも70歳以上では、半数以上が見ていないという回答もございますので、もちろんインターネット環境というのを充実していくと同時に、やはり必要な情報については、ネットのみでなくて、その他の紙資源の媒体による提供も必要だなと思っております。さらに、わかりやすい情報の提供につきましては、さまざまな媒体の活用ということを考えながら工夫していきたいと思っております。

◯教育長
本市の小・中学校別の蔵書数ですけれども、これは小学校で1万2,000冊、中学校で1万3,000冊です。これは、学校規模による図書館蔵書数の目標として設定されています図書標準冊数と比較しまして約1.4倍ということになっております。特別支援学級の蔵書数ですけれども、これは原則的に通常学級、特別支援学級とも同じ図書室で同じ図書を活用するために、蔵書数についても通常学級と特別支援学級と合わせた数となっています。なお、特別支援学級では、独自に学校図書購入経費と別予算で図書を購入していますので、それは学級に置いてあるということでございます。

学校図書室における児童生徒1人当たりの平均貸出数でございますけれども、小学校で年間41冊、中学校で6.3冊ということになっています。これは全国的にこういう傾向なんですけれども、中学生が部活、それから帰ってから学習塾等の非常に忙しい実態を示していると思いますけれども、10年前の記録はないんですけれども、3年前と比べまして学校図書室を利用するという生徒はふえている状況でございます。

多摩地区の各市との比較ですけれども、これは各市で学校数、児童数が異なりますので、児童生徒1人当たりの図書購入数が一番比較しやすいと思いますけれども、それは中学校では多摩地区で2番目、小学校では8番目ということでございます。

各小・中学校の図書室のデータベースの整備状況ですけれども、これも平成15年より5カ年計画で図書のデータベース化を進めてまいりました。現在、すべての小・中学校で学校図書室用のデータ管理システムが入って蔵書管理が行われております。そのため、各小・中学校で新たに図書館担当教諭あるいは図書室サポーターが配属されましても、統計分類とか各図書の著者、それから発行年、学年・学級別の貸出状況が把握できるようにはなっております。なお、新たに配属された図書室サポーターあるいは図書担当教諭への配慮としまして、ことしより研修を行っております。

学校図書室に配置されているコンピューターですけれども、今、申しました平成15年より5カ年計画で各小・中学校に整備を進めてまいりました。現在、蔵書等の管理、児童生徒の貸し出し、返却データの管理に活用されていますけれども、御指摘のとおり、この配置されているコンピューターをネットワーク化するということで、例えば学校図書室にはない図書を市立図書館の蔵書から検索できるようになると、こういうネットワーク環境を今、整備することについて研究を進めております。

学校図書室における教員の活用状況ですが、現在、教員は学校図書室を使って授業を結構しています。読み聞かせの授業とか、あるいは調査的なこと、総合的な学習の時間とか、割合図書室でやるんです。あるいは、セカンドスクールとか修学旅行といった教育活動に関する教材も図書室にありますので、そういうことで利用しております。教員が自分の専門的な指導の専門書みたいなものは、職員室あるいは職員室の近くにある書棚にどこでも置いております。学校図書室は、基本的には子どもの図書のスペースということで確保しております。

御指摘のように、本市の中間報告の基本方針につきまして、どの項目についても当然のことながら、これは学校図書室との連携は必要でありますし、特に学校教育の課題で現代社会の諸課題に対応する教育、環境教育とか、こういったものについては非常に重要な役割を果たすんじゃないかなと考えております。

次に、学校図書室に関する評価と課題ということですけれども、確かにうちの市だけじゃなくて、図書室は読書センター的機能を中心に運営されてきたということは言えると思います。本市においてもそうだと。図書室というのは、それだけじゃなくて、もっと学習情報センター的な機能を拡充する必要があるんじゃないか、私どももそういうふうに思っています。そういう活用の仕方も非常に進んできました。ここで情報リテラシー教育についてですけれども、本市の学校図書室は、読書センター的な機能が中心に運営されていますけれども、今申しました総合的な学習の時間とか、さまざまな調査物で、子どもが主体的に情報を集めて活用していくという学習情報センター的な機能というものが非常に拡充していますから、そういう方向で今後、インターネットに接続されたコンピューターからの情報が活用できるようなネットワークの整備を図っていきたいと考えております。

中間報告で地域との連携とか市立図書館との連携が記載されている、それは評価したいが、どんなことをやっているのかということでございますけれども、現在、市立図書館の資料検索を学校図書室で行えるようにインターネット環境を整備するということをやっておりますし、市立図書館における学校への団体貸出用図書を充実することを検討しています。これは、学校図書館と学校の図書担当との会議でこういったことを論じているんですけれども、ことし4月から市立図書館資料につきましては、学校交換便を利用しまして学校へ届ける仕組みをつくりまして、学校の市立図書館資料の利用が昨年度1年間、7件で190冊だったのが、今年度は11月までで22件953冊にふえている。こういった学校図書館と市立図書館の連携をさらに充実していきたいと考えております。

これからの学校図書館について、変化の激しい時代ということで、確かにこういった中で子どもたちがみずから考えて主体的に判断しという、いわゆる生きる力をはぐくむということが求められていますから、そういった意味で学校図書館はそれを支援する非常に重要な場所だと考えております。子どもたちがみずから自分で情報を適切に選択して、活用する力をはぐくむ場所に学校図書館をしていくということが求められているんだと思います。したがって、各学校におきましては、今までとは違った意味の読書活動を一層確保するとともに、教員による読書指導も充実させて、子どもが読書の楽しさを味わい、生涯にわたり読書を続けていくような基盤づくりに努めてまいりたいと思っています。

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◯川名ゆうじ
学校図書館については、市長も教育長も非常に前向きな御答弁だったと思いますし、今後に期待できることだと思っています。壇上でも言ったんですけれども、そうであるならば、もう少し明確に学校図書館がこういう姿にあるべきだと、理念的なものですね。これを掲げておかないと、そういう方針がどこか違うところへ行ってしまうというのも失礼な話なんですけれども、方向性を見失ってしまうと思うんです。そういうことをもっとこういう計画なりに書き込んでいくべきではないかと思うんですが、御見解を伺いたいと思います。今の御答弁でもありましたけれども、貸出数とか予算については私も調べた範囲で非常に高い位置にあって評価したいんです。だからこそ、もっと先を目指してほしいという願いから、そういう新しい理念について、もっと書き込んでいくというか、もっと表現した方がいいと思うんですが、どうなんでしょうか。

今回、この質問をするに当たって、各小・中学校の蔵書数とか貸出数をいろいろ調べたんですが、私の調査不足かもしれないんですが、出てこないんですよね。きょういく武蔵野にも書いてありませんよね。ホームページにも書いていないですよね。これがどうなんだろう。電話して調べてもらうとわかるんですけれども、冊数も聞くとちゃんとしっかりした冊数なんですが、基本的なデータが明らかになっていないことを考えると、せっかくやっているのにもったいない。さらにいえば、頑張ればもっと高いところに行くはずだと思います。この辺をもう少し整理していただきたいと思うんですが、御見解を伺いたいと思います。

もう1つ、さきの教育フォーラムでも図書室サポーターのことがありまして、今、市長も評価されていたと思うんですが、私も非常に成果を上げていて評価したいと思います。でも、サポーターの方々は、言ってしまうと悪いんですけれども、いわゆる非正規の方々ですよね。本来、図書館だったら専門の職員が、いつでも、だれが行っても、その場にいる。そのことによって、読書の動機づけだったら情報提供する、あるいは子どもの居場所になったりするというのが本来目指すべきことだと思うんですが、現状の雇用条件ですとか、今、1日何時間か忘れてしまいましたけれども、状態を考えると、なかなかそこまで達し切れないんじゃないかと思うんです。せっかくいい活動をしているのに、現状を改善するには非常にいいことなんですが、もう1つ雇用条件を考えてあげるとか、もう少し長時間、あそこで仕事ができるようにしていく、あるいは身分をちゃんと保障してあげるということも今後考えないと、せっかくここまで上げた成果がどうなるのかなという不安を覚えました。この点について、今、市としての方向性あるいはどうしたいというお考えがあるのでしょうか。

そもそもサポーターというのは、だれを、何をサポートするのかというのがいま一つ見えなかったんです。本来であれば、司書教諭がいて、専門スタッフがいてやることなんですけれども、サポーターはだれをサポートしているのか。本来、サポーターではなくて、ちゃんと主体的になってやっていただきたいと思ったんですが、この点、教育委員会としてどうお考えになっているのか伺いたいと思います。

もう1つ、わかればでいいんですけれども、市立図書館とネットワークを進めていくことが必要だと思います。その一方で、図書館基本計画をつくっていますよね。この中でもネットワークを進めていく、あるいは図書館自体の新しい業務システムの導入を進めます。図書館も新しい業務システムを入れるとなると、当然、各小・中学校の図書館のシステムをどうつなげていくかというのを考えなければいけないと思います。同じ教育委員会ですから整合性がとられているのかというのがよく見えないんです。先ほど質問して、いま一つ明確な答えがなかったんですが、市立図書館も学校図書館もお互いに連携していこうという方向はそれでいいんですが、どちら主体というんですか、主役というんですか、引っ張っていくのかがいま一つ見えなかった。市立図書館がリードしていくべきだと思いますし、そのようなニュアンスだったと思うんですが、どちらがやっていくんでしょうか。言っては悪いですけれども、縦割りになってしまっているなら意味がありませんし、せっかくこれだけいい内容なんですから、明確に責任保障というのも失礼ですが、どこが主役になっていくのか、もう一度確認の意味で、業務システムも含めてなんですけれども、御答弁をお願いできないでしょうか。

ワンストップ・サービスについては、確かに11月30日にやってみないとわからないというのが一番確かなことだと思います。何ができるか、私もよく見えませんけれども、実際その場を検証していただいて、ぜひともさらに活動していただきたい。特に、これは国がやっていることですし、お願いの文書は地元の代議士名でたしか出されているはずですので、近くに住んでいる方ですから、ぜひともそこら辺は国と連携をとっていただきたいと思います。これは要望です。

もう1つ、発行物の保存について、今も積極的なお話があったんですけれども、例えば市のホームページを見てみますと、さきの第四期長期計画・調整計画については、いろいろなヒアリングの内容とかパブリックコメントとか、その前にやった市民会議の議事録、すべて網羅されていて、時系列的に非常にわかりやすくなっています。でも、ほかの計画については余りないんです。せっかくあそこまでやっているんでしたら、ほかの計画も同様にやっていく、その基準をつくっていくべきだと思うんです。要は、昔のものをこれからつくるのは大変でしょうけれども、今からだったら十分できるだろうし、各データはそもそもみんな手書きじゃなくて、電子データをつくっているはずですから、それを最初からつくっていくことで、すぐにできると思うんです。こういうことを検討されてはいかがかと思いますが、御見解を伺いたいと思います。

さきの第四期長期計画・調整計画では議会との議論もあった。ですが、議会の議事録とつながっていないんですよね。そういうこともこれから考えていった方がいいと思います。議会でどういう議論があって、では計画書はこうなったとか、あるいは一般質問とか、こういうところで議論がどう結びついてきたか、つながっていくという意味でも、インターネットというのはかなり活用できるかと思います。先ほどネットを使っていない方々の問題もありましたが、それもそうだと思いますけれども、インターネットがせっかくあるんですから、ぜひとも活用していただきたいと思いますが、御見解をもう一度伺いたいと思います。
それと、先ほどの文書の管理ですけれども、市政資料コーナーに2部保存されるというお話でしたが、図書館とはどうなっているかというのは今おわかりですか。わからなかったら、また別でもいいんですけれども、今の中央図書館でも2部ずつ、かなり保存されるようになってきて、これは非常に評価したいんですけれども、市政資料室も図書室も同時にやっていると思うんですけれども、この辺がいま一つ今の御答弁ではわからなかったんです。本当はやっていくべきと思うんですが、もしこの場でおわかりになっている、あるいは明文化されているんだったら御答弁いただきたいと思いますし、ないようでしたら、また別の機会に伺わせていただきたいと思います。

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◯市長
それでは、私の方から、ワンストップ・サービスについては、とにかくもう来週すぐ始まりますので、速やかな運営がなされるよう、最大限支援していきたいと思っております。また、その成果も見定めて、今後、東京都・国とも調整して、必要な対策については協力していきたいと思います。
そして、情報の公表につきましては、原則、市政資料をつくったら、それを市政資料コーナーに出すということが原則でございますので、ひょっとしたらそれをなされていないというところもあるかもしれませんので、まずはそれを徹底していくということと、制度の漏れがあるかないか、もう1回確認していきたいと思っています。
図書館については、これはちょっと私、わからないので、またわかりましたら御報告したいと思います。

◯教育長
ここのところ、読書とか図書館について、いろいろと子どもの読書とか言い出しましたね。これは何かといいますと、日本の子どもたちは知識理解の力はあるけれども、自分で問題解決する力がないんじゃないかということで、総合的な学習の時間が設けられて、自分で調査させるようなことをやり出したんですね。したがって、図書館も今までの読書センターでいいのか、もっと学習情報センターにしていかなければいけないのかという、川名議員の言われるような論が出てきたんです。そこで、もっと充実するためにはどうしたらいいかといって、司書の問題が出たんです。それで、都の方は都立高校に全部配置したんですね。小・中学校にも配置してある。ところが、担任とかをやっているわけです。だから、実際の話、ほとんどできないわけです。そういうことで、我々は図書の司書をちゃんと配置しなさいということを都に対して言っているわけです。ただ、そう言ってもこれも対応の方が十分できないでいるので、武蔵野市は図書室サポーターという形にしたんですね。では、どのぐらいの時間いるのか、何日いるのか。これも徐々に充実させていきたいなとは思っています。
それから、そういったことについて、もう少しいろいろ発信していった方がいいんじゃないか。武蔵野市もいろいろやっていますからね。どうもそういったことについて発信が不十分じゃないか、これは私もそう思っています。ですから、これは少し広報活動をこれから充実していきたいなと思います。

学校の図書館と市立図書館の連携ですけれども、これも苦労して連絡会をやっているんですけれども、問題は学校がどんなニーズがあるかなんです。それで、実際は意外とそれほどニーズが、要求が出てこないことがあって、そしてそれを掘り起こして、図書館側でむしろこちらはニーズがあれば、こういう形をとりますよ。どういうニーズがあるんですか。ニーズもないのに、こうやりますと言ってもしようがないですからね。そういう点でいくと、図書館側がむしろ支援体制をとっている。

もっと大事なのは、先ほどちょっと数字を言いましたけれども、小学生は多いですけれども、中学生がすごい少ないですね。今の子どもたちの生活状況をよくつぶさに見れば、そんなに読書とか図書と言ってもなかなか難しい問題はあるなと。したがって、子どもの生活実態とか実際のニーズを踏まえて、徐々に充実させるところはさせていくということが必要じゃないかなと思っています。

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◯教育部長
図書館の情報システムのことでございますけれども、今、教育長、申し上げたように、学校のニーズを見ながら徐々にということで、理想的な像はある程度想定できると思うんですけれども、現在の段階では、今、検討している図書館システムの入れかえの中で、それを直接学校に結ぶところまでは考えていないんですが、それは将来的な課題になるかと思っております。

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◯川名ゆうじ
システムについては、今後のことです。両方が一緒に動いているのにどれだけ連携しているのかが見えない。それなら、一緒につくっていかないと無駄も出てくると思います。ぜひとも同じ教育委員会所轄ですから、検討していただきたいと思います。せっかく連携しようとしているのに、もったいないことなので、お願いしたいと思います。
そして、今、余りお答えなかったんですけれども、意味としては学校図書館については十分理解していただいて、教育委員会としても進めたいと私も受け取りました。であるのでしたら、教育基本計画かどうかわかりませんけれども、それを早く明文化して、もっと知らせていくこと。
もう1つ、ニーズが余りないという話があったんですが、現実的にどうやって使っていいのかというのが多分わからないんじゃないかと私は思うんです。教育長も御存じかと思いますが、これからの学校図書館の活用のあり方等についてという報告書がことし3月に出されています。この中に書いてあるのは、学校図書館の重要性はあるけれども、国民の理解が得られていない。それはなぜかといえば、学校図書館の側から学校図書館に何ができるのか、学校図書館が今後どのような機能を充実させて、それによって教育活動の展開ができ、子どもの育ちにどう影響するのか。先ほど教育長も言っていましたけれども、情報の発信力不足だということを書いたわけです。機能として書いてある。武蔵野市は特にお金がかかっている。でしたら、それをどうやって活用していくかというのをみずから発信していく、こういうことが今、必要なんじゃないですかね。公立図書館についても同じです。整備して本がありますだけじゃ、今の世の中はついてきませんから、ぜひとも自分で主体的にこういう図書館をつくるんだとちゃんと知らせて、さらに活用していくということをどこで書くかは別な話なんですが、こういう理念をぜひとも掲げていただきたいと思いますが、最後に伺いたいと思います。
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◯教育長
もちろんただ待っているだけじゃないですよね。ニーズは掘り起こすものですね。あとは、当然のことながら子どもたちが実際に、あるいは学校が実際に、こちらがこういうニーズがあるんじゃないのと言っても、相手のあることですから、相手の生活空間全体の中で物を考えていかないといけないということを言っているわけです。ですから、我々としてはニーズは掘り起こしてやっていきたいと。
それから、これは学校の図書館という狭い空間だけの問題で考えたくないと思っておりますから、市民の方に図書室サポーターなどになっていただいて、例えば保護者の側から読書することの楽しさみたいなものを子どもに教えたりということで、幅広くやっていきたいと思っています。もちろん、図書館と学校の連絡会も、ここのところずっとやっていますけれども、かなり充実してきまして、本当に何を支援してほしいのかということがだんだん明確になってきていますし、貸出冊数がふえてきたというのは、情報をこちらから発信したという成果だと思います。そういった活動をこれからもどんどん充実していきたいと思っています。

◯川名ゆうじ
わかりました。ぜひともそういう理念を掲げていただきたいと思います。
先日、三鷹市の清原市長の図書館についてのお話を伺ったんですが、清原市長が言うには、三鷹市の図書館の入り口には図書館の理念をちゃんと掲げてやっておりますということを自慢されていました。武蔵野市でやるべきかどうかは御判断はお任せしますけれども、高い理念と、そして図書館は何をすべきかということを市民にわかりやすく伝えるようにしていただきたいと思います。