2009.03.02 平成21年第1回定例会 一般質問

・指定管理者制度と今後の外郭団等について。
目的とミッションを明確にすべき
官製ワーキングプアをなくすためにも活用すべき
・新型インフルエンザのパンデミック対応はできているか
・図書交流センターについて
事業を継続し、西部図書館跡地への移転を検討すべき

◯川名ゆうじ
今回の一般質問は、3つのテーマに分けて行います。
まず、1つ目、指定管理者制度と今後の外郭団体について。

平成15年6月に地方自治法が改正され、指定管理者制度が創設されました。本市でも外郭団体を指定しています。現状で外郭団体による運営で大きな課題はないと認識しており、事業内容については評価いたします。
しかし、今後、指定管理期間が終了した際には、指定を続けるべきか、新たな事業者にすべきかどうかは議会が判断することになります。そこで、判断する材料としても必要であり、事業をよりよくするためにも、外郭団体やその事業についての目的とミッションを明確にすることが何よりも重要視すべきと考えていること。今後、新たな外郭団体の設立も想定されていることから、余り多くても非効率になってしまうことが考えられますので、外郭団体の見直しを検討する時期ではないかと考えていること。
さらには、昨今では派遣切りなど非正規雇用の問題が明確となり、自治体による非正規雇用の課題、いわゆる官製ワーキングプアの課題も指摘されていることから、外郭団体での正規雇用等も検討する時期になったと考え、次の質問をいたします。

1番目、指定管理者制度には課題があると認識しており、この制度ができるよりも以前から本市では外郭団体を活用していること。このため、指定管理者制度をそのまま当てはめることには無理があることは承知しております。
しかし、指定管理者制度を活用することで、より柔軟な市政経営ができる可能性があるとも考えられます。

そこで質問の1つ目として、話を整理する意味で、市の外郭団体を指定管理者としている現状でのメリット、デメリットについて伺います。この場合、コミュニティセンターは省くとお考えになってください。

2番目、指定管理者制度を活用するには、事業そのものがどのような理念に基づき、何を目指すかの目的とミッションを明確に示し、どのように実現していくかを指定管理者と市との間で協議し、協定書や仕様書を交わすことが必要と考えられますが、本市の場合はどのように行っているのかを伺います。

3番目、指定管理者がミッションを達成しているか、あるいは達成するためにどの段階にあるのか。達成への課題が出てきた場合、市との協議により事業内容を随時見直すようにする、できるシステムが必要であります。このシステムによって、市民のためによりよい事業にすることができることにもなります。そのため、毎年、指定管理者の事業内容の進捗ぐあいと成果を示すモニタリングが必要となります。
先ごろ議員にモニタリング調査報告書の概要版が配付され、拝読いたしました。試行ではあるものの、実施したことは評価したいと思います。質問の3番目として、この概要版についても含め、本市はどのように行っているかを伺います。

続いて、現在、指定管理者として外郭団体を指定しています。このことは、直営か指定管理者にするかの判断をしなくてはならない期日が当初は指定されていたことから、現状を追認したことであり、議会としても承認していることも考えれば、制度的には問題はないと判断しております。
しかし、指定管理者制度の目的は、平成15年7月付総務省自治行政局長通知、地方自治法の一部を改正する法律の公布についてによれば、多様化する住民ニーズに、より効果的・効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、市民サービスの向上を図るとともに、経費の削減等を図ることを目的とするとあります。つまり、市民を含む民間の視点を取り入れることで、効率化やよりよい事業にすることで市民利益をもたらすことが目的と考えられます。

このことから、市としての理念を示し、外郭団体のミッションも明確にした上で協定書をつくり、モニタリングのシステムを構築した上で次の指定管理者の契約を考えるべきではないでしょうか。

御存じかと思いますが、指定管理者制度は単なる管理委託などのアウトソーシングとは異なり、公務員によらない組織が公権力の行使を行えること。そもそも直営としないことから指定管理者制度とするのですから、市のコントロール下から離れ、指定管理者が独自に事業を実施できることに制度の特徴があります。
しかし、すべてを任せてしまうのではなく、議会の承認による民主的なコントロールを働かせること、事業内容が良質でない場合には指定の解除や時期の指定を置かないことで、緊張感を保ちながら運営を実施させることが、この制度の基本的な設計となっていると考えられます。
つまり、仕事がなくならないという前提で業務を行うことで、組織としての向上心が低くなり、効率性の悪化、質の低下を招くことになります。このことを防ぐために、最長5年という指定期間を設けているのがこの制度の考え方となっています。

さらに、外郭団体を指定するのであれば、同様の民間組織ができない明確な理由を示す必要が出てきます。もしも外郭団体よりもコストを安くできる、あるいは同程度のコストで質をよりよくするという民間組織が指定管理者となりたいと申し出てきた場合、市民利益を考えれば拒否ができるのでしょうか。

つまり、外郭団体を指定するのであれば、指定すべき合理的な理由を明確にすることが大前提となります。

その外郭団体は何を目的にして、どのようなミッションを持っているのか。そして、外郭団体が指定管理者となることで、市民への福祉向上、市民利益がどのようになるのか、そのためにどうすべきかの協定書や仕様書を明確にすること。そして、実現しているのかどうかを評価するモニタリングシステムが重要になるということになります。

平成18年5月には競争の導入による公共サービスの改革に関する法律、いわゆる市場化テストということもあります。団体存続を目的にするのではなく、だれのために行うかを何よりも考えなくてはいけないはずです。
行き過ぎた官から民への流れは是正する必要がありますが、右肩上がりの税収が期待できないことや、少子・高齢化社会では扶助費や公債費などの削減には限界があり、持続可能な自治体経営を考えるのであれば、一定の事務事業あるいは人件費の見直しは考えなくてはなりません。そのためのツールの一つが指定管理者制度とも言えます。

長くなりましたが、次の指定管理の契約更新は、外郭団体の目的やミッションを明確にし、協定書をつくり、モニタリングシステムを構築した上で考えていくべきかと思いますが、見解を伺います。

5番目、本市の外郭団体の事業内容については、評価をします。しかし、例えば多くの外郭団体があることで、基本財産や役員、事務員がそれぞれに必要になり、事務作業をそれぞれの団体で行うことを考えれば、全体として効率が悪くなると考えられます。そこで、幾つかを統合することでスケールメリットを生かすことも検討するべきではないでしょうか。例えばソフト事業と施設管理事業を分けることを考えてもいいはずです。

これは、施設の管理はノウハウのある民間のビル管理会社で行い、福祉や教育など営利にはなじまない事業のソフト部門については市が直営で行うこと、あるいは外郭団体が行うということも考えてもいいのだと思います。画一的に指定管理者制度を使えばいいというのではなく、何が最も目的を達成するのにいいのか、効率的なのかを考え、事業内容の見直しや組織統合を検討するべきではないでしょうか。あるいは、組織統合だけではないのですが、政策的に重要と考えるのであれば、直営にすることも選択肢にしていいはずです。
現状を維持することだけを考えるのではなく、何が最も市民のためになるか、政策的に何を重視するかなども含めて、さまざまな手法を検討すべきかと思いますが、御見解を伺います。

6番目、指定管理者制度の目的は、さきの通知のように住民サービスの向上を図るとともに、経費の削減等を図ることが目的となっています。そのため、他の自治体ではコスト削減を主目的にしているケースが多いと考えられます。コスト削減だけに目が奪われ、結果として市民利益を失ってしまう、あるいはサービスが低下してしまうのでは意味がありません。コストは重要であるとは認識していますが、本市の場合は何よりもミッション達成型として考えるべきであり、市民利益になる場合は必要なコストはかけるべきと考えておりますが、見解を伺います。

7番目、任期なしのフルタイム勤務職員を正規職員と定義すると、地方公務員法第3条を根拠とする特別職非常勤職員、同法第17条を根拠とする一般職非常勤職員、同法第22条を根拠とする臨時的任用職員や任期つき職員を含め、多くの非正規職員が自治体の業務を支えています。これは武蔵野市だけではなく、全国的な傾向であり、全国の自治体職員の約3割がこの非正規職員とも言われています。
また、武蔵野市の場合とは異なるかもしれませんが、年収が200万円以下の職員も多く、官製ワーキングプアとも指摘されています。これらのことは、公務員が正規であるべきか、もしくは非正規あるいは任期つきでしかないという現行の法制度にそもそもの課題があるとは思います。

しかし、この流れの中で、平成21年1月23日に出された地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会報告書では、改善の方向性は出されず、括弧つきですけれども、適正な運用を求めることなど、実態とは異なった方向性が示されており、私としては危惧する内容となっていました。
非正規であっても、自治体には必要な人材であり、現状を改善する必要があるのではないでしょうか。

指定管理者制度も同様ですが、安易な経費削減や非正規をふやすようなアウトソーシングは、結局は市民にツケが回ることも考えられます。このことから、例えば扶養の範囲内など、本人が望むのであれば別ですけれども、外郭団体などで正規雇用することを考えてもいいのではないでしょうか。

正規雇用にすることで、よりインセンティブが働き、雇用の安定化だけではなく、結果的には仕事の質を上げ、市民利益につながることも考えられるからです。このことについて検討すべきと思いますが、見解を伺います。

続いて、大きく分けて2番目、パンデミック対策について。

先ごろ市のホームページに新型インフルエンザに備えようとのお知らせが掲載され、新型インフルエンザウイルスへの対応が知らされていました。このような広報活動は、評価をしたいと思います。しかし、鳥インフルエンザだけではなく、感染症や伝染病が世界的に流行するというパンデミックとなった場合、市として何ができるのかを想定してみると限界があると考えられることから、次を質問いたします。

1番目、2007年12月に武蔵野市新型インフルエンザ対策行動計画を策定していますが、その後の進捗ぐあいについてを伺います。

2番目、パンデミックとなった場合、自宅にいることが最大の対策としか思えませんが、その場合、市職員の出勤に制限が起こり、市役所業務に支障が出ることになります。すべての業務を行うことができないとは理解しておりますが、ライフラインの保守など必要な業務もあることから、何が可能で何ができないかなどを明確にしておき、市民にも理解してもらうことが必要と考えますが、現状ではどのようになっているのかを伺います。

3番目、地方自治体によるパンデミック対応には限界があり、本来は国の責務とも考えられることから、例えば必要量のワクチンを国が確保しておくことなど、市民に最も近い自治体として積極的に国へ意見を上げることなどを行うべきと考えますが、御見解を伺います。

続いて、大きく分けて3番目、図書交流センターについて。

1番目、書籍という資源を再活用して、姉妹・友好都市との新たな文化交流を行ってきたことなど、図書交流センターがこれまでに行ってきたことは評価したいと思います。例えば市民に呼びかけて姉妹・友好都市の小・中学校の学級文庫へ本を送る活動や、旧小国町の保育園や小・中学校の学級文庫へ本を約1,100冊も寄贈したこと、武蔵野市内の保育園や学童クラブへの提供、ブラショフの日本文化センターへの本の提供などの活動は余り知られていないように思いますが、価値のある活動だと思います。

しかし、小国愛蔵書センターの利用状況や都立図書館の本の整理など、当初想定していたミッションは終えているのではないかと考えられますから、このことについて御見解を伺います。

2番目、武蔵野市の図書館の除籍本や市民が所有する本の再活用は、今後の新たな図書館や市民交流、環境も考えると非常に意義がある事業だと考えられます。これまでに行ってきた範囲ではなく、より広い範囲や海外へも目を向けること、あるいは市民交流までを含めて新たな目的を設定し、事業を継続すべきと考えますが、御見解を伺います。

3番目、これまでの図書交流センターは、市民に余り知られていないことが一番の課題ではないかと思います。その理由として考えられるのが、旧桜堤小学校という現在の場所に市民が訪れにくいことではないでしょうか。そこで、例えば西部図書館を残さないとするのであればですが、跡地に移転し、市民やNPOなどに運営してもらうことなどにより、協働型の新たな図書事業として検討してもいいのではないかと思いますが、この点についての御見解を伺います。

以上、壇上での質問を終わります。御答弁をお願いいたします。

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◯邑上守正市長
それでは、川名ゆうじ議員の一般質問にお答えしてまいります。

大きな項目で、指定管理者制度と今後の外郭団体等についてということでございまして、まず1点目の、外郭団体を指定管理者として指定している現状でのメリット、デメリットというお尋ねでございますけれども、指定管理者制度につきましては、一般的には民間のノウハウや活力を導入して、サービスの向上、経費の削減が図れるといったようなものとされておりますが、本市では財政援助出資団体等を指定管理者に指定しておりますが、そのメリットとしては、まず財政援助出資団体そのもののミッションと施設の設置目的がほぼ合致しているために、公の施設を運営するのに適した人材を有しておるわけでございまして、施設をその設置目的に沿って有効に活用していること、これがまず1点目のメリットであるのではないかと思います。

2点目で、財政援助出資団体の設立に市が関与しているわけでございますので、市の職員もそこに派遣していることもありまして、市の政策意図を十分理解した上で連携して施策の推進に当たれているというようなこともあるのではないかなと思います。

3点目として、公務員制度にとらわれない柔軟な勤務体制が可能であるということもメリットの一つではないかなと思っています。

逆にデメリットとしましては、公募を原則とする指定管理者制度下では、長期的な視点に立った人材育成だとか育成がしにくい、あるいは長期的な事業計画もなかなか立てにくいといったようなこともあります。

そして、デメリットの2点目としては、給与体系が公務員の給与体系に準じているために、職員の高齢化に伴い、管理コストの上昇もあるのではないかといったようなことも挙げられるとに思っております。

2点目で、協定書や仕様書を交わすことが通例と考えられるが、本市の場合どうなっているかということでございますが、市と指定管理者との間で取り交わす基本協定書の中では、おおむね施設の設置目的に基づき施設を管理し、運営し、並びに事業を実施するものとするとしているものが大半でございます。設置目的につきましては、それぞれの施設の設置条例によりますが、運営の理念やミッションという点では条例の条文だけでは抽象度が高過ぎて、明確に示しているとは言いがたいといったような状況でございます。

今後は、市は条例に規定されている公の施設の設置目的をより具体的に基本協定書に記載すると同時に、市が指定管理者に求める業務内容とそのサービスについても明確化して、基本協定や年度協定に盛り込んでいくことが必要であるとに考えております。

3点目で、モニタリング等の必要性というようなことの考えでございますが、今年度は指定管理者制度を採用している45の公の施設のうち5施設についてモニタリングを試行実施しまして、結果につきましては皆さんにお配りしているものとに思っておりますが、このモニタリングは3つの手法、1つは主管課、指定管理者によるモニタリング、2つは財務モニタリング、3番目が利用者モニタリングで行っております。来年度からは、コミュニティセンターを除くすべての公の施設においてモニタリングを実施し、その結果を外部の専門家も入れた評価委員会で評価し、そしてその結果を公表していきたいとに考えております。

課題としましては、今年度のモニタリングでも指摘したように、当初の目標設定がされていない団体があると。モニタリングする指標がないことも課題として挙げられるとに思っております。

また、来年度の事業計画に盛り込むことは時期的には難しくなっておりますが、平成22年度の事業計画策定に当たっては、目的・目標設定を意識した事業計画にするよう、主管課を通じて改善を図っていきたいと考えております。

4点目で、モニタリングのシステムを構築した上で、次の指定管理者制度の契約更新を考えるべきではないかということでございます。今、幾つかのお話しもしてまいりましたが、条例に規定されている公の施設の設置目的をより具体的に基本協定書に記載すると同時に、市が指定管理者に求める業務内容等、そのサービス水準についても明確化し、基本協定や年度協定に盛り込んでいきたいとに考えております。
平成21年度から、先ほど申しましたモニタリングを実施し、その結果を外部の専門家を入れた評価委員会で評価して公表していく中で、平成22年度から26年度までの間にこのシステムを確立させていきたい。そして、平成27年度の指定管理者の指定がえの際には、これを参考に公募あるいは非公募を考えていきたいと思っております。

5点目で、外郭団体のミッションを明確にした上で、ソフト事業と施設管理を分けて考えるなど、事業内容の見直し、あるいは組織統合を検討すべきではないかというお尋ねでございますが、既に議員の皆さんにお配りしております指定管理者制度導入にかかわる基本方針として、平成26年度までは、その方向性を定めたところであります。
本市の財政援助出資団体等が指定管理者業務を行っている公の施設の指定がえの際には、指定管理者の候補者は非公募で現在の団体を選定したいと考えているところであります。

しかし、条例上はあくまで公募が原則でありますので、平成27年度の指定がえの際には、公募も視野に入れて今後の団体運営を考えていきたいと思っております。その場合、サービス水準の向上、コストの削減、これは難しい課題でございますが、同時に達成するためには経営基盤を強化していく必要がございまして、そのためにはミッションが類似する団体の統合などにより、共通経費の削減ということも考えられます。類似事業を整理・統合していくことも求められるわけでございますので、今後、団体の設立時と現在の目的・役割の変化、あるいは将来展望に照らしまして、第四期長期計画・調整計画でも示してございますが、統廃合や再編などを含めて、そのあり方を慎重に検討していきたいと思っております。

6点目で、何よりもミッション達成型として考えるべきではないかといったようなお話でございますが、もちろんその視点も重要だと認識してございます。ただ、ミッション達成型かコスト削減型かと単純に割り切るべき問題でもないかなと思っております。サービスの質とコストのバランスを常に比較しながら、最小限のコストで最大限の効果を上げるといったことを基本に、今後の指定管理者のあり方を考えていきたいとに思っております。指定管理者のあり方とは別に、真に必要なサービスを行うために追加の経費がかかるのであれば、当然費用対効果を考慮した上で必要な措置をとっていきたいと考えております。

7番目で、外郭団体などで正規雇用することで、よりインセンティブが働き、雇用の安定化にもつながるのではないか、そういうような検討をということでございますが、御提案の外郭団体などでの正規雇用職員により、市の委託職員あるいは臨時職員の業務を行うようなこと、これは一つのアウトソーシングといったような考え方の中の選択肢としてとり得る手法とに認識しております。

本庁内の事務や、例えば学校給食あるいは子ども施策など、さまざまな分野で非常勤職員が本市業務の一翼を担っている実態を踏まえて、地方公務員法の制約を離れた他団体での正規雇用による制度が展望できるといったような方策として研究してまいりたいと考えております。

次に、大きなお尋ねでパンデミック対策ということでございますが、まず1点目の新型インフルエンザ対策行動計画策定後の推移と進捗ということでございますが、御紹介いただきました新型インフルエンザ対策行動計画は、平成19年11月に発生段階別の封じ込め対策として市役所が実施する内容をまとめたものでございます。現在は、各課の具体的実施事項をまとめる新型インフルエンザ対応マニュアルを作成中でございまして、年度末を目標に現在、庁内各課で調整しておるところでございます。医療体制につきましては、昨年より医師会、武蔵野赤十字病院、多摩府中保健所との意見交換会を継続しておるところでございます。

2点目で、パンデミックとなったようなときの市役所業務の扱いをどうするのかといったようなことでございますが、大災害や新型インフルエンザの大流行に備えまして、市役所の業務継続計画、いわゆるBCPを作成することは喫緊の課題であるとに認識してございます。特に、大災害時と違いまして、新型インフルエンザの場合は他の自治体などからの支援はなかなか期待できなくなってくる。逆に、市の職員も新型インフルエンザに感染して業務から離脱してしまうようなおそれも予測されるわけでございます。

したがいまして、市の業務の中から市民生活に最低限不可欠な業務を選択し、限定された職員体制の中で業務を継続していく方策を定めなければならないとに思っております。平成21年度には、まず各課の業務のすべてを洗い出して、大災害時と新型インフルエンザの大流行時に分けて、それぞれ最低限必要な業務を絞り込み、その中で優先順位をつけるとともに、業務に必要な職員数、職員の安全確保が図れる実施方法などについて検討を進めてまいりたいとに思っております。

次に、国への要望をしたらどうかでございますが、確かに現在、新型インフルエンザそのものは未発生でございますので、ワクチンは開発されていない状況でございます。現在の対策としましては、タミフル等の抗インフルエンザウイルス薬が有効と考えられているわけで、国と東京都の責務のもと備蓄が行われているところであります。
ただ、どこに備蓄され、どのように流通して市の方に配布されるかなどについては、まだ明確ではないので、市独自で一定数量の薬剤を備蓄する計画を持っているわけでございます。ワクチンが開発された際の流通・接種方法も、同様に明確ではございません。医療機関との意見交換を進めておりますが、多摩府中保健所に対しまして、備蓄薬等の流通・配布の明確化について、都への意見具申、あるいは東京都を経由して国への意見を伝えるよう要請しているところでございます。

次に、図書交流センターについては、全般的には教育長から答弁いたしますが、最後の方に西部図書館に関するお尋ねがございましたので、若干それに触れたいと思いますが、西部図書館に限らず、今、市全体の未利用地というものをどういうふうに考えていくかということの検討を行っているところでございますが、来年度以降には具体的に西部図書館の今後のあり方について、用途変更等について、その活用方法を検討していく予定とに考えております。

◯教育長
図書交流センターについての御質問でございますけれども、図書交流センターは平成14年に開設されまして、以降、旧小国町に開設されました愛蔵書センターに、元独協大学名誉教授の小池辰雄氏の遺贈書を中心に1万冊以上の書籍・雑誌を寄贈していると。
また、市民から送られました児童書を旧小国町や川上村の小・中学校に寄贈するなどの事業を行ってまいりました。近年におきましては、都立図書館除籍資料5万冊の再活用事業に協力しまして、チャリティブックリサイクル・本がくるくるを開設しまして、市民に提供することで図書の再活用を図っております。現在は、姉妹都市における寄贈希望等はなく、都立図書館除籍資料についても、3月末にはすべての整理が完了する予定でございます。

ただし、これをもってミッションは終えたと、こういうふうに言うかどうかの問題はございます。今後は、通常の愛蔵書の受け入れ、それから受け入れた図書の図書館や研究機関あるいは市民への提供を中心に業務を行ってまいりたいとに考えております。

次に、現在、図書館の除籍本につきましては、図書館がリサイクル資料として市民に提供しておりまして、市民が所蔵していた図書については、図書交流センターが再活用を図っております。どちらも図書の再活用という点では変わりはございませんで、今後これらの図書の再活用をどのように行っていったらよりよいのかということにつきまして図書館基本計画策定の中で議論いただくとともに、図書交流センター運営委員会等においても、本を通じたどのような事業が展開できるのか、こういったことについて検討してまいりたいとに思います。

次に、現在、図書交流センターは旧桜堤小学校東校舎の3階に設置されております。ただ、一般の市民の方が訪れ、本を選別するというようなことはできない状況でございます。将来的には、市民やNPOを主体とした運営が望ましいと考えておりますが、まずは市民が訪れることができる場所への移転等を検討しまして、図書交流センターを市民に知っていただくということから進めてまいりたいとに考えております。

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◯川名ゆうじ
図書交流センターについては、教育長からも御答弁ありましたが、非常にユニークな事業でありますし、本を再活用する、いわゆるもったいない精神との意味では全国的にも発信できる事業内容だと思いますので、ぜひとも継続していただきたいと思います。
その際には、現状のままですと最初につけた目的等とずれてきますから、新たな目的設置、そしてそのためのミッションは早期に確立していただきたいと思います。これは要望です。

パンデミック対策についても市長が御答弁あったんですが、一自治体としてできることはかなり限られていますし、現実どこまでできるのかというのはかなり疑問が残ると思います。
かといって、市民から一番相談しやすいのは市役所になる。そうすると、かなりはざまになって業務等々も大変になるかと思いますので、先ほど検討されるとしていましたが、なるべく早期にシステムを確立した上で市民に知らせていくことが必要だと思います。これは先に情報がないことでパニック状態になりますから、今言っていたスケジュールの前倒し、なるべく早く、そして小まめに出していくことが必要かと思いますが、この点について御見解をお願いしたいと思います。

続いて、指定管理者制度についてですけれども、今、御答弁の内容で市が考えていることは大体わかりました。現状としては、そういう選択肢しかないんだろうなと思います。
先ほどメリット、デメリットのところで、現状の外郭団体の今後について、コストがどうなる、いわゆる管理コスト増が考えられるというお話がありました。外郭団体が設立されたのは約20年ぐらい前ということですから、当初採用した職員が20代から40代になってきて、一番給与が高くなってきている、今後のコストも当然高くなる。その一方で、例えば民間と競争した場合に、人件費だけだとなかなか勝てないという事情が当然出てくると思います。
公募した場合に、果たして市としてどう考えていくかというのをこれから非常に考えなければいけない時期になったのではないでしょうか。

先ほど来、事業内容については評価しますと言いましたけれども、それをもう少し明確にしていくこと。つまり、外郭団体でなければできないんだと。民間ではなくて、市が行っている外郭団体だからこそできるということをもう少し明確にする必要があると思いますが、当然これから検討されると思っていますが、このことについて検討課題に入っているかどうかを確認させていただきたいと思います。

もう1つは、今回のモニタリング、あるいは協定書もこれからつくるというお話がありましたが、この中で一番重要なのは先ほども御答弁にあった第三者評価だと思います。第三者評価の構成メンバーを今どのように想定されていらっしゃるんでしょうか。というのも、そもそも市の事業はだれのためにあるかといえば、市民のためにあるわけですから、有識者あるいは市の担当者あるいは外郭団体の人だけではなく、いわゆる市民目線、市民による評価システムというのも当然考えなければいけないと思います。えてしていろいろな事業者に任せてしまったり、あるいは内部だけでやってしまうことがこの第三者評価には多いのですが、ぜひとも公開していく、あるいは市民と一緒になってこういう評価システムをつくっていくべきと思いますが、現状ではどのようにお考えになっているのか御答弁をお願いいたします。

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◯邑上守正市長
パンデミック対策、新型インフルエンザ対策等につきましては、現在そのマニュアルを年度内にまとめようということでございます。ただ、そのマニュアル作成の際にも条件が不確定な点が多々ございますので、今、持つ、得られた情報でのみのマニュアルにならざるを得ないかなとに思っておりますが、なるべくそのようなマニュアルも含めて、可能な範囲で前倒しでそういうものは準備をしていきたいとに思っております。

それから、外郭団体に対する件では、確かに普通の民間ではなく、外郭団体だからこそできるような取り組みもあろうかと思っておりますので、逆に言うとそういうことを今まで評価してきた面もございますので、そういうこともきちんと明確化しながら進めていくべきだとに思っております。

第三者評価による委員会でございますが、具体的にはまだメンバーの構成は確定してございませんが、当然専門的な見地からも判断いただけるような、公認会計士とかを含めて、その組織構成・体制については、今後よく研究していきたいとに思っております。

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◯川名ゆうじ
指定管理者制度についての評価あるいはシステムは今後のことですから、ぜひともそういう多面的な視点をもってやっていただきたいと思います。先日の代表質問の中で、深沢議員の方から指定管理者の質問があって、市長は現状の外郭団体をそのまま継続させたい旨の答弁がありました。先ほども平成27年度ぐらいまでは現行の外郭団体をそのまま継続したいという答弁がありました。このことについては、現状では大きな課題はありませんから、別にそれで構わないといいますか、当然の成り行きだと思うんですけれども、評価システムをつくっていくこと、あるいはミッションを明確にしていくということがまず大前提だと思います。現在は、そういうことでよろしいわけですよね。いわゆる団体の継続だけを先にしてしまうことで、先ほど壇上で言いましたけれども、結局向上心がなかなか出ないこと、あるいは緊張感がないことによって質の低下が当然生まれてくるという課題がありますので、こういう評価システムを当然ながら構築していく、その前提でこれからの外郭団体の指定を考えるということでよろしいのかどうか、この確認だけをさせていただきたいと思います。

それと、指定管理者制度を使っていくことですが、そもそも指定管理者制度でいいのかどうかということも当然考えなくてはいけないと思います。先月のことですけれども、茨城県が指定管理者制度について包括監査を行いまして報告書を出しました。その中で、民間活用がまだまだ不十分だという内容もありましたが、その指摘の中に、一律に指定管理者制度と考えるのではなくて、事業ごとに考えていくべきだという報告書を出しているのです。
効率性、本当に市民のためになるのであれば、直営に戻すことも当然視野に入れるべきだと包括監査報告に入っていました。これの具体的な内容というのは私も精査してはいないないのですが、指定管理者制度ありきではなくて、一体何のために、先ほど目的とかミッションと何回も言ったんですが、ここを先に確立することで、指定管理者制度がいいのか悪いのかということを考えなければいけないと思います。

指定管理者制度はツールです。目的ではありませんので、この点をよく整理した上で、これからのシステム構築していただきたい。このことについても御見解があれば伺いたいと思います。

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◯邑上守正市長
評価システムの導入に関しましては、これは指定管理先を判断するというだけではなくて、日々の業務改善にもつなげるということが第一義ではないかなとに思っておりますので、そのような趣旨でぜひこのシステムについて、いいシステムを導入していきたいとに思っております。
それから、指定管理者制度が目的ではない。確かにおっしゃるとおりでございまして、既に指定管理者制度導入にかかる基本方針でも、その趣旨を掲載しているところでございまして、公の施設の設置目的を明確にした上で、さまざまな運営の方法を考えていくということだろうと思っています。