2005.06.01 : 平成17年第2回定例会 一般質問

本市の行政評価についてと、Webサイトについて

【主な内容】
・行政評価のアウトカムの定義が違うのでは
・市民との協働に行政評価を使うべき
・市民に便利になり市としてのイメージ戦略としてwebサイト向を
・webサイトの肖像権に問題はないか

◯川名ゆうじ
今回の一般質問は、本市の行政評価についてと、Webサイトについて行います。

まず、大きな1番目として、本市の行政評価、本市の場合は事務事業評価ですが、これについて伺います。

平成9年に総務省、当時の自治省が、地方自治新時代に対応した地方公共団体の行財政改革推進のための指針(地方行革指針)を策定し、改革目標の数値化など、市民の理解を得やすいようにと要請いたしました。この中で、行政改革を有効に推進するためには、行政評価の導入は不可欠であるとしておりました。この行政評価の定義については、政策・施策事務事業について、事業前、事業中、事業後を問わず、一定の基準、指標を持って、妥当性、達成度や成果を判定するものという総務省による定義であることをまず申し上げておきます。

さて、行政評価は、三重県などで始まり、政策や事業ごとの財政負担が明確になることで、行財政改革への意識が高まること、効率と成果をわかりやすくすること、各事業の目的が明確となることで、職員の意識向上や市民へのアカウンタビリティーの向上につながると考えられて、一種のブームのように各地の自治体で導入されております。武蔵野市議会においても導入を求める議論が過去にもあり、結果として、武蔵野市個別事務事業評価が実施され、個別事業費などがわかりやすくなったと評価はいたします。

しかし、どのような評価がよいのか、多くの自治体では確定されていないという問題が現実にはあります。
この行政評価の問題は、大きく分けると3点あると思います。

1・評価結果をどのように事業の見直しへと反映するのか。つまり、予算や計画作成にどう反映してくいのかについての仕組みづくりができていない場合が多いこと。

2・住民満足度の把握が困難であること。行政評価の目的には、行政改革とともに、住民満足度の向上を挙げている自治体がほとんどだと思います。ですが、住民満足度を正確に把握している自治体は少ないように思います。これは、住民満足度を正確に測定する仕組みがまだできていないこと。そして、努力を怠っている自治体が多いと考えられております。

3・職員の作業負担が大きくなること。通常の業務に加えて、評価票へデータを記入したり、作成したりする作業量が多くなり、また関与する職員も多くなる、こういう問題点もあります。

行政評価の問題については、武蔵野市個別事務事業評価実施結果集の前文にも、地方公共団体における行政評価自体の評価(有効性)が問われていますと記載されています。しかしながら、行政評価が必要となった背景には、いつまでも右肩上がりで拡大すると思われていた経済が終わっていること、国や自治体がどんどん債務を抱えていくという政治の失敗があります。これは、本市のことを言っているわけではありませんが、旧態依然とした行政システムでは、もはや現代社会には対応できていけないからこそ生まれたのが、この行政評価だと思います。

行政評価は、課題はあるものの、前例踏襲や法令・手続重視に偏り、成果よりも、どのぐらいのお金をかけ、どれぐらいの量を事業したか、どれだけ自慢できるか、こういうことに重きを置いた事業が行われている。つまり、従来の行政のあり方への一つの批判、これに対するアンチテーゼになるのが、この行政評価だと思います。

この行政のあり方を改善するために非常に有効なツールとなる、この行政評価を、より対象を広げて活用すべきとの観点から、本市における行政評価、本市の場合は事務事業評価ですが、現状での課題と今後について質問いたします。

1、各評価シートにある目的は、どのような考えのもとに、どのような議論を積み重ねてきたのでしょうか。どのような手法で定められたのか質問いたします。

2、行政評価を導入したことで、本市の予算策定や市民へのアカウンタビリティーには、どのように影響しているのでしょうか。

3、本市におけるアウトプットとアウトカムの定義は、どのようになっているのでしょうか。個別事業評価の結果集には書かれておりますが、ここには単なる数字を列記しているだけのように思います。具体的にお答えいただければと思います。

4、なぜアウトプットとアウトカムを同じ項目にしているのでしょうか。

5、行政評価を導入したことによる本市へのメリットは何でしょうか。

6、デメリットは何でしょうか。

7、先行導入されている他の自治体の行政評価手法と本市の行政評価手法の違いはあるのでしょうか。

8、事務事業評価を予算編成や行政マネジメントにどのように活用しているのか、具体例を伺います。

9、武蔵野市個別事務事業評価実施要領には、第3条の5に評価対象事業の見直し方針は、2次評価を受けた後、所轄部課長等が検討するとありますが、外部からの評価や意見を受けることは検討していないのでしょうか。

10、事務事業だけではなく、政策評価を今後は行うべきかと思いますが、見解を伺います。

続いて、大きな2番目、本市のWebサイト、通称でホームページについて伺います。

これまで、Webアクセシビリティーについて指摘し、迅速に対応したことや、17年度予算に盛り込まれているFAQの開設など、より使いやすくしようとしている努力は評価いたします。そこで、さらに市民にとって使いやすいサイトとするために、以下を伺います。

1.予算委員会審議で市長への手紙等をFAQにするとの答弁がありましたが、現状での進捗状況を伺います。

2、ほかに市民にとって使いやすくする考えはあるのでしょうか。

3、使いやすくするために、市民からどのような要望があるのでしょうか。

4、武蔵野市全体のポータルサイトとする考えはないのでしょうか。

5、サイトのコンテンツを豊かにするという点で、武蔵野シティーニュースのストリーミングを行っていることは評価いたします。しかし、市民の方が登場していることもありまして、この肖像権はどのように許諾を受けているのか、法律的な問題はないのか、この点について伺います。

以上、よろしくお願いします。

——————————————————

◯市長
大きく分けて、行政評価とポータルサイトについての御質問をいただきました。
まず最初に、その行政評価の前提として、行政評価の問題点として、行政評価を予算・決算にどのように反映するか。また、住民満足度はどうか。それから、3点目として、職員の作業負担が大きくなることについてどうかと、こういう各点からさまざまな問題点がありますねという問題意識を伺い、大変結構なことだと、私どももそのような問題意識を持っていると、このように考えております。
川名議員からの御質問は、今までもこれに類した御質問をさまざまな場面で、予算委員会とか決算委員会とか、あるいはその他のところでもいただいておりますので、過去に答弁したこともあわせて参考にしながらお聞きいただければと、このように考えております。

まず、行政評価という前に、その前提として、行政とは何かと、こういう問題にまでさかのぼっていくわけであります。行政評価といったような手法というのは、言ってみれば、市場経済のように市場で評価され、淘汰されない、こういう行政の特質があると。
つまり、行政権を独占していると。この場合に、行政権を独占している公共、例えば国とか都道府県とか市町村とかという公共は、市場によってサービスを売り買いしているんではなくて、一方的に税を財源にして、そしてわかりやすく言えば、税を強制徴収することによって、さまざまな社会的サービス、あるいは秩序とか、そういう根本にかかわる社会的サービスではなくて、もっと福祉サービスのようなものも含めてやっている。こういうことでありますので、したがって市場における評価が及ばないパブリックセクターとしては、第三者的な評価あるいは自己評価によって、その経費を負担している納税者に対して説明する責任があるんではないか、こういうところから、この行政評価といったようなものは生まれてきたわけであります。

きのうも、実は総務省の東京行政評価事務所長さんがたまたまおいでいただいて、いろいろな意見を交わす機会があったわけでございますけれども、さまざまな試行錯誤をしながらやってきているところでございます。とりわけ、日本の場合には、ヨーロッパのいわゆる納税者が時の権力者に対してプロテストするという、マグナカルタ以来の、そういう歴史のあるところとは違って、どちらかといえば、納税を命ずる側の、また命ぜられた側が、一種の所与としての秩序という言葉を使うんですが、そういう中で、あたかも秩序の体現者であり、予定調和の体現者であるというような、俗に言うお上というような発想で長い間、行政がやられてきた。こういうことによって、納税者側から評価するということについての歴史が少ないわけで、それで混乱したり、どうしたらいいかということが出てくるんだろうと思っております。

平成9年の総務省が打ち出したようなものも、武蔵野市はこれらについていち早く取り入れて、例えば行政評価の前提となるべき行政コスト計算書とか、あるいはその前提となるべきバランスシートなど、独自の武蔵野市方式をつくっていって、総務省のみならず、全国に影響を与えてきたと。総務省の、例えばバランスシート一つとってみても、総務省方式が決算カードの積み上げによる費目別のものに対して、武蔵野市のバランスシートというのは、既に川名議員のお手元にも行っておりますけれども、独自の原価計算などしたりして、さまざまな物すごいボリュームのある作業やることによって、独特な基準をつくり出し、なるたけ実態に近いような、こういうものをつくり出していて、これは全国の公認会計士協会の公の監査の手引書にもなっているわけですから、そういう意味では、武蔵野市は総務省が主導する以上の取り組みを、行政評価の前提となるバランスシートなどについてもやってきたと、このように考えております。

とはいえ、例えば行政評価の前提となるべきバランスシートのようなものというのは、民間の企業会計の論理をどのように行政に適用するかという観点から調整されているものが多いわけでありますので、民間でうまくいったことが必ずしもうまくいくとは限りません。例えば、民間の場合には、売り上げとか利益とかといったようなことが一定の共通ルールのもとに算出され、同じ共通ルールでやっていれば、A社の売り上げ、B社の売り上げというものは、それは共通の金銭という格好で比較検討できることになっておりますけれども、必ずしも行政の場合にはそういうことにはならないわけで、たびたび申し上げておりますように、例えば福祉的な相談とか教育的相談業務なんかが典型ですけれども、1時間に2人やったから、それがよくて、1時間に1人だったらだめなのかというような、そういう問題にもぶつかるわけであります。つまり、このように行政とは何かということを行政評価の前に議論しておかないと、行政評価を正しく受けとめるということがなかなかできないわけでありまして、大変長ったらしい話になって恐縮ですが、こういうことを前提にしながら、しかし、なお、民間的手法、また世界的な流れの中での行政評価をどのように武蔵野市が取り入れられるか、これらについては前向きにやっていきたいと、このように考えているところでございます。

具体的な御質問についてお答え申し上げますと、この行政評価は、このような格好で武蔵野市個別事務事業評価実施結果集ということで既にまとめられていて、事業別に100の事業を取り出し、具体的に事務事業名、目的、内容から始まって、このような格好で評価が出ているわけでございますけれども、この目的についてはどのような手法で定められたのかということですが、だれがどのような状態なのか、まただれをどのような状態にすることを目指しているのかということを、事務事業を所管する部課長が記入して行っているわけであります。

2点目の具体的な御質問の、行政評価を導入したことで、本市の予算策定や市民へのアカウンタビリティーはどうか、こういうことについては、行政評価の手法を導入したことによって、全職員がコスト意識を持つようになった。それから、この行政評価を行うプロセスを通じて、いわゆる計画し、実行しというプロセスをしっかりとつかむようになった、こういうメリットがあるだろうと思っております。また、こういうことを公に市民に公表することによって、例えば市税の徴税コストは一体幾らかかっているのかということが市民に一目瞭然にわかるわけですから、そういう意味では、アカウンタビリティーを果たしてきたと、このように考えております。

次に、アウトプットとアウトカムの定義についてでございますけれども、アウトプットは、事務や事業を行うことによる活動の結果であります。例えば、講習会の開催回数や参加者数が活動結果に当たります。しかし、アウトカムは、このことによって起こる成果でありまして、例えば講習会を実施した後の、健康なら健康維持のための講習会をやると。そこで、20人参加して何日やったというのは、これはアウトプットでありますが、それによって今まで運動する習慣のなかった人が何回ぐらい実施するようになったかというのが、これがアウトカムであります。このように御理解いただきたいと存じます。

なぜアウトプットとアウトカムを同じ項目としているのかということでございますが、行政評価というのは、例えば今の事例で話しますと、講習会をやって、幾ら人が集まって、そこで何日やったとしても、成果がなければしようがないわけですから、結果としてはアウトカムを求める。成果を求めるわけですけれども、この成果というのが必ずしもきちっと把握できないところもあります。したがって、当面、アウトプットでもいいということにして、例えば今の事例で話しますと、何人が何日間、講習会に参加したというのがアウトプットでありますから、そこまでは把握できるんですけれども、そこから先、どのように自立的にやって、例えば成人病がどのぐらい改善したかなんていうことは、すぐ直ちに結果に結びつかない、アウトカムに結びつかない場合がありますから、これらを一つの項目にしていると、こういうことで御理解いただきたいと存じます。

次に、導入したことによる本市のメリットでございますが、先ほど申しましたような、いわゆる職員の意識改革、こういうことがあったというふうに考えております。

デメリットとは何かということについてでありますが、それは川名議員が一番最初に御指摘いただいた3点目、作業負担が多いと、ここに尽きるんだろうと思っております。
実は、昨日も0123を所管している子ども協会の会議などがあり、私は理事長として出席したわけでありますが、そこでお互いに注意しようねというのは、業績評価だとか、そういうことを意識する余りに、0123に行ったらば、職員が子どもにサービスしてなくて、みんなパソコンに向かっていたと。それでは、本末転倒なんじゃないかと。だから、例えば業績評価にもつながるような書類をつくるということについては、極力少なくして、むしろ指導員は子どもに向かってサービスするということが大事なんじゃないか。

とはいえ、大きな組織で、直接サービスするような職種といわゆる事務職とが分かれていて、きちっと峻別できるならいいですけれども、そうじゃない組織なんかの場合には、例えば保育士みたいな人が同時に書類を書くと、こういうこともあるわけですから、どれだけ時間を割り振るかということについて非常に大きな問題になるだろう。
つまり、デメリットとしては、帳票作成のための作業量の増大、こういうことが本来のサービスを阻害していないか、こういうことが大きな問題になるだろうと思っております。

今から七、八年前に、極めて私が注目している市長が中国地方でいました。今はちょっとやめちゃいましたけれども。その市長は、今から七、八年前、まだパソコンが普及し出したころですけれども、パソコンから離れる日というのをつくったんです。1日もパソコンを使わない日をつくった。みんなパソコンに向かってやっていると、仕事をやっているような気になっているけれども、やっていないじゃないかと、こういうことを言った人がいます。
これは、有名な人なんですけれども、4人将棋というのを考え出した人。将棋は大概2人でやるんですけれども、4人でやる将棋を考案した、すごいユニークな人です。私は、友人で非常に注目していたんですけれども、やめちゃいましたけれども。そういう人がパソコンに向かわない日をつくったと。まさに、それは事務あって事業なしではだめだと、こういうことなんだろうと思っております。

次に、先行導入している他の自治体の行政評価書との違いはどうかということですが、武蔵野市はコンサルタント会社を一切使っておりません。大概、この種のことをやるときは、コンサルタント会社に委託するケースが多いんですが、職員の手づくりで行ってきた、これが大きなことだろうと思います。特徴として、評価シートが数値を中心にシンプルにまとめられていると、こういうことではないかと。また、人件費や減価償却費など、事業のフルコストを計算していると、こういうことが他との違いではなかろうかと、このように考えております。

それから、事務事業評価を予算編成や行政の場において、どのように活用しているのかということでございますが、直ちに直結しているわけではございませんけれども、こういった客観的な数値を示すことにより、私なども予算ヒアリングするときに、これから新規事業という場合にはどのぐらいお金がかかるんだと、単位コストは幾らかかるんだと、こういうことを常時発言して、それに対して受け答えするようになってきたということは、極めていい方向に組織全体が向かっていると、こういうふうに考えているところでございます。

次に、外部評価についてでございますけれども、外部評価については、先ほど申しましたように、この評価の目的というのはどこにあるのかということによって違ってくるだろうと思っております。
例えば、前の質問者にもお答え申し上げましたが、ITのセキュリティー対策なんかの場合には、庁内でもきちっとした評価をしながらやっているわけでございますけれども、万全を期して外部の第三者に頼んで、かなりの費用をかけて外部評価を行っております。それは、ITセキュリティーが一たん漏えいした場合には影響が大きいということの中から、自己点検だけではなくて、それを外部の評価にゆだねるということをやっているわけですけれども、果たしてそういうことが全業種・業態について必要かどうかということについては、今後研究していかなければならないだろうと。当然、外部にそういうことをゆだねるとなると、また新しい作業量等もふえていくと、こういうことになるわけであります。

そのほか、御承知だと思いますが、環境ISO14001の、このことは外部評価を得ているわけでございまして、外部評価に対応して内部の環境管理をやっていると、このようになるわけであります。幾つか、それ以外にも外部評価を受けている場合がありますが、外部評価を受けるのは、費用対効果も含めて、今後研究していきたいと、このように考えているところでございます。ただ、先ほど申しましたように、ISO14001も三多摩の市では一番早く、東京都では2番目にやったわけでありますし、同時にまた、ITの外部評価をやっているところというのは、今ほとんどないだろうと、このように考えております。

さて、政策評価を行うべきだけど、どうかと。これについては、非常に難しい問題があるだろうと思っております。政策評価は、私は基本的には、市議会の皆さんや、あるいは市民が政策評価をすべき話ではなかろうかと、このように考えております。第三者が政策評価をするとすれば、選挙で選ばれた者の主張とか選挙で選ばれた者が公約しているような政策、あるいはそれに対する執行に対するチェック。

例えば、市議会議員の皆さん方の役割というのは、団体意思の決定が1つ。条例とか予算の決定。それから、その決定を通じて政策提言をしていることが1つ。それから、政策評価を含めて事務事業執行の評価をする、こういうことが市議会議員としての任務ですから、政策評価まで外部にゆだねるようだったら、政策そのものも外部にゆだねたらどうだと、こういうふうな話になるわけですから、政策評価まで外部にゆだねるというのは、かなりの違った局面、あるいはよほど執行上問題があるとか。例えば、大阪市のような場合とか、こんなことを言うと何でございますが、ああいうところは事務事業監査も含めて外部にゆだねられた方がよろしいかなと思ったりしますが、これは余計なことですから、そういうことでございます。

まず、政策についての評価は、その政策をよく理解しているゆだねられた人、つまり、市長自身が政策評価をする、あるいは市議会議員が政策評価をする、あるいは市民がさまざまな形で政策評価をする、こういうことではなかろうかと、このように考えているところでございます。

次に、Webサイトについて申し上げたいと存じます。

まず、FAQでありますが、よくある市民相談のQ&Aであります。例えば、よく言われることは、武蔵野市の税金は高いんじゃないかという誤解があって、1人当たりの税額が大きいというのを税率が高いと誤認しているところがありますから、こういう質問がよくありますから、これなどはパターン化してWebサイトに載せていきたいと思っております。現在、市民活動センターにおいて、過去3年分の市長への手紙などを分析している最中でございますので、逐次やっていきたいと、このように考えております。

次に、使いやすさ等々でございますけれども、見やすく、探しやすく、わかりやすいホームページを目指して、今年度の指定主要事業の中にも市政情報のリニューアルを予定しておりまして、予算1,400万円でこれを実施する予定でございます。また、1年に五、六件ほど、分類がわかりにくい、高齢者・障害者が使いづらい、デザインがよくないなどの指摘が来ておりますので、これらについても十分検討していきたいと考えております。

現在のところ、市のホームページそのものをポータルサイトにする考え方はございませんが、また自治体が管理者となって地域情報のポータルサイトを運営する例、荒川区のゆうネット──区の公式ホームページとは別でありますが、こういうこともよく理解をいたしております。かつて武蔵野市のIT戦略を立てる際に、サイバー武蔵野という、こういう提案をいただいて、官民あわせて情報を共有していこうというような一種の試み、書き込みができるような、こういうことの提案をいただきましたけれども、民間でもそういうものが随分発達してきているところでございますので、今後研究していきたいと考えております。

次に、肖像権についてでございますけれども、講座などで撮影対象者が限られる場合は、その場で許可をとることにいたしておりますが、例えば野外で行われた歩け歩けの大会だとか少年野球だとか、こういうことには基本的には肖像権の問題はないと、このように考えております。

そもそも肖像権が出てきたというのは、有名な話で、これは肖像権というのは、必ずしも確立された概念ではありませんけれども、肖像権というのは経済的権利だと、このように考えられております。プライバシーとは違います。肖像権というのは、裁判で争われる前に経済的な価値として争われるわけであります。肖像権で一番有名なのは、マリリン・モンローのポスターが勝手に使われたと。そして、経済的な利益を侵害されたというところから始まったアメリカの裁判が全世界的に有名になった第1号であります。つまり、肖像権というのは、その肖像が持っている影響力を他の経済的な利益に転用する場合に肖像権と、こう言うわけで、プライバシー権とは違います。

今おっしゃっている趣旨は、多分プライバシー権のようなことをおっしゃっているんじゃないかなと思いますが、例えば公に開かれた何とか祭というようなところではプライバシーはないと、このように考えられておりますので、いわゆるそういうプライバシー権的な意味の肖像権的なものは発生しないと、このように考えております。

——————————————–

◯川名ゆうじ
多種多方面にわたりまして答弁ありがとうございました。どうも大学の講義を聞いているようで、いろいろためになりました。

終わりの方からのWebサイトについて伺いますけれども、先ほど言いました肖像権、プライバシーの問題なんですが、ストリーミングにおける肖像権あるいは著作権等々は、実はまだ非常に定まっていないという現実があります。
市長が今おっしゃられていたようなことは、いわゆる報道、ニュース素材として使う場合には許されるだろうという先例が確かあるはずなんですが、このストリーミングにおけるそういう権利というのは、まだ決まっていないという状況があります。これをどうしろというわけではないんですが、これ、十分配慮しないと、私も幾つか見ましたけれども、かなり個人を特定する、しかも子どもと一緒に親子が写っている等々の映像が出ていました。学校等々では、子どもの写真自体を使うと、PTAの広報紙でもいろいろクレームがつく状況の中で、問題というか、課題が非常に多いなと思ったものですから、これは確認したものです。今、だからどうだという話ではないんですが、十分検討していく、あるいはこれから配慮していくべきではないかと思いまして、もしそういう考えがあるようでしたらお答え願えればと思います。

もう1つ、ポータルサイトとする考えというのは、民間でもよくやっているんですが、武蔵野市、いろいろ情報を発信していますけれども、ただ単に市の情報を発信するんではなくて、その発信、要はいろいろな人が来てもらって、市の情報を逆に知らせていく、営業戦略として考えるべきだという意味でのポータルサイトです。

単に市役所の情報だけ探す人はいいんですけれども、武蔵野市全体のことを探している人がたまたま見に来たと。そうすると、ああ、武蔵野市はこんないいことをやっている、あるいはこんなおもしろいことをやっているんだなということで、逆にこれは武蔵野市のブランドイメージを高めることにもつながっていくわけです。

そして、もう1つは、市民に対するサービスをもう少しふやしていくこと。例えば、公共機関、吉祥寺でも駐車場の満車とか、やっていますよね。ああいうのは、本来だったら市のトップページにあって、市民に使いやすくしていくということで張っていくことによって、アクセス数をふやすということにもなっていくんだと思います。

また、通勤サラリーマンで言えば、例えばきょうも中央線、またとまっているのかなとか、おくれているなというのは非常に気になるところで、実際、毎朝チェックしたいところなんですけれども、一々ニュースを見ていられない。とするなら、市のホームページを見たらいいじゃないか、あるいは携帯電話から見ればいいじゃないかという、こういうコンテンツをつくっていくことで、市のホームページに導入していく、さらに市の情報も伝えやすくなるという意味での、このポータルサイトなんですが、こういうことで使いやすくしていく考えはないのかどうか伺います。

ほかはこれからリニューアルされていくことなので、期待しておきます。

行政評価についてですが、行政とは何かという非常に大きな問題があるかと思います。民間手法、NPMという手法を私はもっと取り入れていくべきだと思っておりますけれども、すべてがすべてコストで計算できないというのが行政だと私は思っております。
先ほど市長もおっしゃっておりましたが、福祉面等々はお金で計算できないから行政がやっているだけの話であって、その辺ははっきりさせておくべきだと思うんですが、そのコストがどのぐらいかかっているのかというのをまず把握するのが大前提です。その上で、これだけコストがかかっているけれども、必要だという市民コンセンサスを得るために、この行政評価が必要だと。
なおかつ、その先に、これだけコストがかかっているけれども、皆さんは必要でしょうと、市民に対して説明責任としてやっていく。つまり、これは政策の評価につながっていくんではないかと思いまして、この政策評価も必要ではないかという提案をいたしました。

政策評価については、まだこれから先のことでしょうけれども、今言ったようなことを含めて、もっとより深く、より大きく拡大していくような考えはないんでしょうか。

それと、行政評価、いろいろ問題があるんですが、やっていくべきだという立場ではいますけれども、先ほど来指摘した問題、本市にもあるというのはよくわかりました。一番問題は、この行政評価をやりましたけれども、その先、どうつなげていくかというのが、本市だけではなくて、いろいろ課題になっていると思うんです。

そこで質問したのが、アウトプットとアウトカムをなぜ混同しているかという点なんです。
私は、これが実は一番大きなポイントだと思っているんです。先ほど、アウトカムとアウトプットについて御説明がありましたけれども、まさにそのとおり、数字と成果の問題なんです。成果をどこに求めるか。その成果に対して、どれだけコストがかかったかということを把握しない限りは、その成果目標がはっきりしていかない。つまり、行政評価をしただけが目的になってしまうという危険性があるように感じています。

アウトプットとアウトカムの説明で、よくあるんですが、道路の問題とかありますよね。道路を10メーターつくりました。何億円かかりました。それで、1メートル当たり幾らですという評価をよくするんですが、実際これは単なるアウトプットでしかない。アウトカムというのは、その道路ができたことによって人間がどれだけ早く移動できるか、あるいは交通量が減ったか、結果的に市民生活が向上したかというところに持っていかなくてはいけない。つまり、どういうふうに向上したかというアトウカムがないから、ここに行政評価をその先どうしていくかという一つのジレンマがあるんだと思うんです。

本市の、いろいろ見ていくんですが、例えば季刊むさしのというものが最初に出ていました。ここにもアウトカム、アウトプットがかなり中途半端な状況なんです。別にこれが悪いと言っているわけじゃないんですけれども、この備考のところに市報の内容を補完する情報を提供していますと書いてあります。それは、確かにこの事業内容なんですが、補完して、じゃ、どうするんだという議論がないんだと思うんですね。市報で伝えられる情報は、多くありませんから、それを補完する情報手段というのは確かに必要なんですが、その情報を補完して市民生活はどうなっているのか。これを考えない限りは、事業自体のコストが高いんだか安いんだかもよくわからないし、この事業が本当に必要なのか。さらに言えば、本当は季刊じゃなくて、毎月あってもいいんじゃないかという議論に発展しない。つまり、事業をちゃんと評価できないと思うんです。

また、同じように、この季刊むさしのだけではないんですが、学童クラブのところをよく見るんですけれども、ここに結果として、出席率の低下に努めていますって、これは全然意味ないですよね。本来、学童クラブ事業というのは、監護に欠ける子どもの育成を図ると条例にも書いてある目的があるんですが、その目的のためにこの事業をどうしているか。
つまり、そのアウトカムは子どもの健全育成なんです。そこに対して、これだけコストがかかりました。これが高いですか、安いですかという判断をしなくちゃいけないのに、これだと、結果として児童の出席率低下に努めますで、アウトプットにもアウトカムにも全然なっていない。つまり、そこがどこへ行くかというと、その学童クラブ自体の事業内容をどうやっていいのか分からなくなる危険性が多いと思います。
つまり、ここにアウトカム、もっとはっきりしていくべきじゃないかと思います。

先ほど市長も説明されていましたけれども、始まったばかりで、そう簡単にはできないというのは重々承知はしているんですけれども、もっとアウトカムをはっきりしていかない限りは、行政評価、せっかくこれだけいい内容なんですから、もっと活用すべきなのに、ちょっともったいないなと思っているんですが、再度、このアウトカムをもっとはっきりさせて、行政評価をもっと活用すべきかと思いますが、御見解を伺います。

もう1つ、第三者評価についてなんですが、確かに事業量はふえていくんですけれども、事業量だけではなくて、この第三者評価というのがどういう意味があるかというと、実は市民と一緒に協働していくという目的が一つできるんだと思うんです。

例えば、この前ですか、農水の視察で行きました宮崎県の日向市なんですが、ここは市民を入れた外部評価委員会をつくっている。なぜ市民を入れた外部評価をしていくかというと、こういう行政評価というのは市役所の中のいわゆるお手盛りになってしまう。自分たちが自分で評価するから、はっきり言って、言いにくいことはやりにくくなってきてしまう、そういうことになってしまう危険性が多いと。そのために、行政というのは結局何のためにやっているかというと、市民のためですから、市民を交えてやっていくべきだという考えに基づくんだと思います。
もちろん、これは本市がそうなっているというわけではないんですが、将来的な考えとして、この外部評価を取り入れていくべき。市民も入れた外部評価を入れていくことで、長期計画にも書いてあった市民との協働にもつながっていくかと思うんですが、御見解を伺います。

————————————————-

◯市長
逐次お答え申し上げますが、まず肖像権の問題については、先ほどお話ししたとおりで、大体御理解いただけると思いますが、御指摘の趣旨が個人情報の保護というところに力点を置かれた場合には、これらについては個別的な話になってくるだろうと思います。一般的に個人情報というのは私に所属する情報で、例えば個人の家なんかは、これは完全な私の領域でありますが、問題は公の領域、例えば道路とか図書館とか市役所とか、こういうところに入ったらば、基本的には公の領域だから、これは従来の考え方はプライバシーはないという考え方なんです。
だけれども、そのとき例えば何か不幸なことがあったりして、そういう相談で来たとか、そういう場合には一体どうするんだという議論で、だから、何を言いたいかというと、原則は原則として、個別の話になりますねと。だから、従来の人に知られたくない情報は、個人の家と個人の時間と個人の管理下においては当然なんですけれども、そうじゃない、公の管理下において人に知られたくない情報というのをどうやって調整するかという、こういう議論なんですね。これは、法律上もいろいろ議論があって、例えば株主総会におけるビデオ撮影をめぐって、これは肖像権ではないと、こういうふうな判決なども出ているわけで、これはなかなか難しい問題だろうと思っております。

ただ、大事なことは、個人情報保護ということについては、個人情報保護法もでき、いろいろ配慮しなきゃならないことはあるんですけれども、コミュニティの問題とかということをやっていくと、コミュニティというのは、これは個人情報をお互いに見せ合うわけですよね。だから、個人情報を厳密に言うと、何があっても知らないよと、こういう話になるんです。だから、ここは非常に危ないところで、私は最近の個人情報保護法を強調する余り、家族とか社会的な連帯だとかコミュニティだとかということについての極めて消極的な姿勢があると、こういうことを懸念いたしております。ですから、ここは今後論議していくべきところだろうと思っております。

次に、ポータルサイトの話に絡んで、営業戦略として武蔵野市のイメージアップ、こういうことについては、これはそうなればそういうことにこしたことはないわけですから、それが目的じゃないけれども、また結果としてそうなるようにやっていきたいとは思っております。
ただ、御指摘がありました、きょう電車が動いているかどうかというような情報を、果たしてうちのホームページにリンクできるのかどうか、これはよく研究させていただきたいと思いますが、普通考えると難しいだろうと、こんなふうに考えております。

次に、行政評価についてでございますけれども、コストを発表することによって、さまざまな実態がわかって大事なことだろうと、説明責任を果たしていく、これはそのとおりだろうと思っております。したがって、今後ともいろいろな場面でやっていきたいと思っております。
ただ、次の御質問に関連しますけれども、アウトカムとアウトプットのことでございますけれども、結局、成果の特定ということが実は難しいわけですね。例えば、今、御指摘があった学童保育の例だって、学童保育で40人登録しているうちの38人が平均出てきますとか、それから何日やりました。これは、アウトプットです。しかし、その結果、その子どもがどのように成長したか、どのように例えば家庭機能を代替してすくすくと伸びていったかというのは、これは成果としてあらわすというのは非常に難しいですよ。この場合には、犯罪とか事故だとか起こったときに初めて、マイナス情報として問題になるんです。だから、行政の宿命というのは、社会秩序維持とかということが根底にありますから、何もない平穏無事なときは、むだじゃないかとか、評価されなかったりするんです。公共というのは、そういう要素なんです。

だから、他の質問の方にもありますけれども、私はJR西日本の反省を生かすようにと指示したんだけれども、これはどういうことかというと、事故が起これば滑った転んだという話になる。事故が起こらなきゃ、コストがあれしたじゃないかと、こういうことになるんです。だから、さっきの相談業務と同じように、成果がなかなか特定しにくいというところが行政の特質なんですから、したがって、今度はアウトカムをどのように評価するか、これがまた非常に難しいことになってくるわけです。だからこそ、予算や何かにうまく結びつけていくということが難しいし、政策評価も難しいと、こういうことになる。

ただ、難しい、難しいと言ってちゃ、何もできないから、これからいろいろなところで試みましょうと、こういうことを言っているわけです。その典型的なのは図書館なんですね。例えば、図書館行政なんていうのは、何冊、何回貸し出したというのがアウトプットなんです。だけれども、その本を読んで、どれだけ教養を得たかとか、どのような感銘を受けて、例えばその個人の視野が広がったかなんてわからないでしょう。だから、行政というのはどうしたってそういう要素があるから、どうするんですか。お互いに研究しましょう。

—————————————————-

◯川名ゆうじ
数値的に話せないアウトカムの問題でんも議論は難しいと思うんですが、先ほど言った外部評価の問題とも少しかかわってきます。
結局、行政は何かと私が言う立場ではないかもしれませんけれども、市民生活の向上なり福祉の向上を図っていくというんだったら、市民と一緒にアウトカムを考えればいいと思うんです。どこに数値なり評価点を持ってくるかというのは、行政内部だけが自己満足で決めるんではなくて、それを受け手である市民がどう判断するかという視点をもっと取り入れていくべきだと思うんです。先ほど図書館の話もあったんですけれども、借りている市民は、本を借りやすくなったことによってどうなったかということをわかっていくことで、実はアウトカムもできていく。学童クラブのことに関しても同じなんですけれども、別に出席率の低下を誰も求めているわけではなくて、子どもがどうやって育っていくかということは、それは子どもと保護者と考えていくべきですから、ぜひとも、常に第三者評価をするというのではなくて、第三者評価という視点を持って、市民と一緒に協働していく。先ほど言いましたけれども、これは長期計画にも書かれていることですので、こういう観点から、このアウトカムを考えていくべきだと思いますが、再度御見解を伺います。

ポータルサイトについて、JRのことなんですが、これは実はJRのサイトに既にこういう情報はあるんです。こういうのは、リンクを張る、あるいはそこの権利を何%かのお金を払って本市が使うという商売のやり方があって、そうすると、武蔵野市のホームページもお金をかけずにアクセス数がふえるというやり方がありますので、商売というのはおかしいんですけれども、コストをかけずにやっていく手法もあって、なおかつ魅力がアップしていくかと思いますので、こういうことも検討していただければと思います。

—————————————————————-

◯市長
最後の方から行きますと、おっしゃっていることもよくわかります。ただ、その場合に、市民がJR情報を武蔵野市のホームページに期待しているかどうかという、こういうことがあると思いますので、よく費用対効果のことも含めて、御意見として承っておきたいと思います。

次に、アウトプットとアウトカムのことについて、再度御質問がありましたので申し上げておきますが、アウトカムというのは非常に難しい要素があって、数字で幾つと出てこないところがありますので、結局どういうことになるかというと、住民満足度調査みたいな格好になったりするんですね。それは、いわゆるCS、カスタマーサティスファクションということで、実は十数年も前から武蔵野市はそういうことをやっております。定期的に行政満足度調査をやっており、長期計画を立てるたびに住民満足度調査みたいなものを、私が市長になってすぐに始めたんですけれども、そういうことをやっておりますので、これは市の職員の満足度調査じゃなくて、住民から見た満足度調査ということになるだろうと思っております。

それ以外にも分野別ではたくさんやっております。例えば、私が理事長をやっております文化事業団などは、必ずアンケート調査をやります。そのアンケート調査は、物によっては2%ぐらいから8%ぐらいまで、10%はなかなかアンケートをしないんですけれども、音楽聞いた後、こんなことできないよということかもしれませんけれども、いつも満足度調査しています。その満足度調査を、次のイベントに生かしていく、こういうことで、したがって、例えば文化事業団などのチラシを見ていただければわかりますけれども、市民要望ナンバー1とか、こういうことでいろいろやっているわけであります。したがって、各分野ごとにはいろいろなことをやっている。例えば、スポーツ振興事業団にしても、集まりの悪いとか参加者が少ない種目はやめて、新しい企画をやる、こういうことをいろいろやっているわけでございます。

※結局、行政の自己満足やいくら使ったからスゴイでになってしまうことが多々あります。行政評価(事業評価)は、尺度を数字で出していくことで分かりやすくなること。さらには、これを元に本当に必要なのかを判断できることになります。
確かに手間はかかりますが、市民との協働を目指すならもっと活用すべきだと思います。市長も分かっているようですが、そこまで手間をかけられるか、と思っているような感触でした。