総合学習削減 ゆとりは不要?

中山文科省大臣が総合的な学習の時間を減らして、国語、算数、理科、社会の授業時間を増やしたい、との考えを示しました。

【参考】
「ゆとり」転換、主要教科の授業時間拡大…中山文科相(読売新聞)
中山文科相、総合学習削減の意向 教科の授業時間確保 (朝日新聞)

総合的学習は、ご存知のようにゆとり教育の目玉として実施されたもので、しかも、02年からの実施で3年も経過していません。

さらに、中央教育審議会は2003年10月7日に「初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(答申)」を出し「総合的な学習の時間」の一層の充実を、としているのにです。


この答申には、
「総合的な学習の時間」は,一定のまとまった時間を設けて横断的・総合的な指導を実施し,学び方やものの考え方の習得,主体的な問題解決等への態度の育成,生き方についての自覚の深化等を目指すことにより,[生きる力]をはぐくむという新学習指導要領の基本的なねらいを実現する上で極めて重要な役割を担うもの」
とまで書かれているのにです。

【参考】
中央教育審議会
2003年10月7日 初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実・改善方策について(答申)

同答申の「総合的な学習の時間」の一層の充実 部分

文科省は、学校の授業時間に関する国際比較調査を平成14年に実施しています。対象はアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、フィンランド、ハンガリー、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、インド、オーストラリアの15カ国・地域。

この結果について、中央教育審議会教育課程部会の事務局は
「我が国は、必ずしも学校の授業時間が多いグループではなく、少ないグループに入っています。ただし、この授業時間の結果と、OECDが実施した生徒の学習到達度調査(PISA)2000年調査結果との関係で見ると、我が国と同様にPISA調査で上位であったフィンランドや韓国も授業時間数が少ないグループに入っていました。したがって、これらの結果からは、授業時間数の多い少ないということと、生徒の学力との間には単純な関連性は認められません」
と評価しています。

つまり、授業時間を増やしたからといって学力が上がるとは限らないということです。

【参考】
学校の授業時間に関する国際比較調査(結果概要)
教育課程部会事務局だより

詰め込み教育がダメだから、ゆとり教育にした。
でも、3年もたたずやっぱりダメで、授業時間を増やします、ってことなのでしょうか。

なぜ急転回しなくてならないのか。
授業時間数だけで質が上がるとは思えません。
本質的なことが明確になっていないように思いますね。

どうも、時間を増やせばいいとの単純発想的政治主導に思えてなりません。
混乱するのは現場、そして、困るのが子どもということに気が付いているのでしょうか。